子どもたちと未来を語る!~宇宙に想いをはせる少年との出会い~

このエントリーをはてなブックマークに追加

こんにちは、星空大好き科学コミュニケーター田代です!

さいきんの出来事です。

その日は、とってもオリオン座がきれいな夜でした。

オリオン座の、特に真ん中にある三つ星。

これらは全然距離が違うのに、あたかも隣り合うように光って見えていることにいつも感動します。
さらに光の速さで地球まで1000年、2000年かけて光が届いているという桁外れなスケールを想像してまた感動してしまいます。
この三つ星のあたりに肉眼では見えないですが、馬頭星雲という暗黒星雲があります。
その名の通り、馬の頭の形をしています(私のPCのデスクトップは馬頭星雲)。

20170313_tashiro_01.JPG

その時ふと、来館した少年との話を思い出しました。
彼は宇宙を調べてまわりたいと言ってました。
宇宙に行ってみたいんだという話がだんだん膨らんで、遠い宇宙も直接調べたいという話になったのです。

私「光の速さでも700年かかる場所へはどうやって行こうか。」

少「光の速さの10倍の速さで移動する!」

私「それでも70年はかかるぞ。」

少「おじいちゃんになっちゃうね。」(文末の注参照)

私「70年経ったら私は105歳になってる。おじちゃんどころか生きてるかなあ?」

少「じゃあやっぱりワープだ!」

私「ワープ!そうかあ!」

少「ワープができるようになったらいいのに。どこでも行ける。」

その後、さすがにワープを実現するための理論を考え出そう!
というようなディープな話にはなりませんでしたが、SF映画に出てくるようなワープ航行が理論的には可能と考える研究者は存在するということを伝えると、少年は喜んで去って行きました。

この時の少年の「じゃあやっぱりワープだ!」のやっぱりという言い方。

少年は色々と宇宙関係のことを見聞きしているようで、私なんかよりよっぽど詳しいかも?!と感じました。
そんな少年がこれしかない!と思ったワープ。
彼はもしかしたら、宇宙を調べてまわりた過ぎてワープのこととか研究とかしちゃうのかも!
とか妄想しました。

私たち大人は色々と知識や経験があるだけに、それは無理だろうとか、失敗しても大丈夫なような予防線を張ろうとしてしまいますよね。
大人ですのでしょうがないと思っています。
が、未来館にいると時々こういった少年のような来館者が現れて、私の胸や頭を射貫くようなことを言うのです。
ほんのわずかな時間の対話。されど貴重な出会いだったと感じます。

型にとらわれない発想。

天衣無縫な意見。そして、熱意。

これがあるからこそ常識を破ることができ、新たなイノベーションを生むのでしょうか。

20170313_tashiro_02.JPG

子どもたちの豊かな表現や発想を、未来の地球や生活のことを思い浮かべながら一緒に語ることのできる科学コミュニケーターという仕事は本当に素敵だなあと感じる瞬間です。
私は教員という職業柄か、「未来をつくる」という未来館の展示のテーマが大好きで、特に子どもたちと未来について話す時間を大切にしたいと考えていました。

20170313_tashiro_03.JPG

そして、自由すぎる彼らのような存在によって私の心は揺さぶられていました。
きっと無理だ、できないと限界を決めてしまっているのは自分自身で、自分では気づいていない素敵な世界がすぐ近くにあるんじゃないか?

子どもから学ぶことはたくさんありますね。

ありがとう少年。

4月から新たなスタートを切る方はたくさんいるでしょう。
私も新たな気持ちで新しい目標を決めて、自分の限界にチャレンジしてみようと思います。

さあ、みなさんはどんなことを考え、どんな気持ちで4月を迎えますか?

注)

物質は光速で移動することはできないとされていますが、仮に少年の乗る宇宙船がほぼ光速で10光年先の星まで飛んだとします。
速度が光速に近づくにつれて宇宙船で流れる時間は地球の時間より遅くなっていくので、地球で10年が経過したころ、少年は星に到着し、少年の時間は10年よりも短い時間のように感じると言われています。
まるで浦島太郎みたいですね。

※コメントをする際は「ブログへのコメント投稿について」をご覧ください

※「名前」は、ハンドルネームでも構いません

コメントを残す