宝くじから考えた長寿社会

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みなさんこんにちは、科学コミュニケーターの高田真希です。

寒い日が続きますが、12月も半ば。年末が近付いてきました。年末といえば宝くじ!私は学生時代、年末ジャンボ宝くじを買って「1等が当たったら、80歳まで毎月いくら使えるかな」と計算したことがあります。ところで私の「80歳」という前提は適切だったのでしょうか。実際、私は何歳まで生きる可能性が高いのでしょう―。日本人の平均寿命は女性が86歳、男性も80歳を超え、現在も伸び続けています。日本は人生90年時代に突入しているのです。

今回は、「長寿社会に生きる」をテーマに、東京大学高齢社会総合研究機構の秋山弘子先生を迎えて行われたサイエンスカフェ(主催:日本学術会議、文部科学省)に参加して印象に残ったことをお伝えします。

秋山先生によると、健康長寿のヒケツは「食、運動、人との関わり」の3つだそうです。これらの中でも、人との関わり方には男女差があるそうです。高齢者が1ヶ月で友人・近所の人・親戚と平均で何回関わったかという調査によると、全体的に女性は男性より回数が多いこと、65歳以上の5歳ごとの各年齢層で10年前と現在を比べると、男性はどの年齢層でも回数が減っているのに対し、女性ではどの年齢層でも回数が増えている、という2つの違いがあるそうです。

私自身は自分が高齢者になった姿を想像するのは難しく、「健康長寿のために人と繋がろう」とは思えません。しかし、人との繋がりは人生を豊かにするはずです。今ある人との繋がり、これから出会う人との繋がりを大切にしていきたいと感じました。

長寿社会のまちづくりに関しても、様々な取り組みの紹介がありました。その中でも特に印象的だったのは、「自然に○○したくなるまちづくり」です。例えば素敵なカフェのあるまちでは、無理に筋力トレーニングをしなくても、自然に外へ出て歩きたくなることでしょう。また、近所に子どもから高齢者までが利用できるコミュニティ食堂があれば、自然とそこへ集いたくなることでしょう。親が働いている時間、その子の面倒を高齢者が見るようにすれば、就労の場ともなります。この様なまちづくりは、健康寿命の延長や人との関わりづくりに繋がっていきます。

まちづくりの話を聞きながら考えたのは、「無理に××できないけど、△△ならできる」「××と考えるとツライけど△△という良い面もある」という考え方は、生活をより楽しくするだろう、ということです。社会が変わることはもちろん大切ですが、自分自身の考え方を少し変えることは、生きやすさにも繋がるだろうと感じました。

ところで、宝くじで3億円が当たったら、私たちは健康に長生きできるのでしょうか。健康長寿のヒケツである「食、運動、人との関わり」のうち、一部はお金でも手に入るでしょう。しかし、お金では手に入らないものもあります。むしろ、お金が邪魔になることだってあるかもしれません。そして人生90年時代では、自分自身で人生を設計しなければなりません。自分の人生をどう閉じるか、という選択も含めて若い頃から考え語り合おう、という秋山先生からのメッセージはとても印象的でした。20年後、40年後、皆さんはどのように歳を重ねたいですか―。

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