暗黒の彼方の光明 & ウメサオ流未来館探検! のススメ

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まもなく、2011年が終わろうとしています。皆さんにとっては、どのような1年だったでしょうか?

私は、3月11日に起きた東日本大震災で、今後一生忘れられない1年になりました。未来館では、人への被害はなかったのですが、建物は被災、3ヶ月間にわたり閉館することになりました。

この期間には、いつもはフロアでお客様と直接お話をしている私たち科学コミュニケーターも皆、毎日のように館外に出かけて、研究者にインタビューをしての記事執筆、児童館をはじめとした近隣施設で放射線ワークショップ開催などの活動を行っていました。当時の活動でできたサイトはこちら↓です。

#case 3.11 地震>>原発>>復興 科学コミュニケーターとみる東日本大震災

さて、2012年、私たちはどのように暮らしていくことになるのでしょうか。渾沌とした気持ちを抱えている人も多くいらっしゃると思います(私はその一人です)。そこでご紹介したい言葉があります。

‘暗黒の彼方の光明’

ウメサオタダオ(梅棹忠夫)さん(1920-2010)という、京都出身の民族学者・比較文明学者の言葉です。梅棹氏は、世界各地の探検や調査をもとに、幅広く文明論を展開し、文化勲章も受章しています。

この言葉について、私なりの解釈を述べます。

‘絶望と思える環境や日々の中にも、私たちは一筋の光を見出すことができる・・・それは、日常に溢れる身近なものに対するあくなき好奇心である’──こう捉えることができるのではないでしょうか。現在こそ、この言葉の意味が深く心に迫ってきます。

さて、12月21日より、未来館でも 企画展「ウメサオタダオ展 -未来を探検する知の道具-を開催しています。

様々なウメサオ語録、知的生産の技術・成果をはじめ、未完のままになってしまった幻の著作「人類の未来」について、当時の資料・対談記録・目次等を会場でご覧いただくことができます。また、前述の「人類の未来」執筆にあたり、梅棹氏が大切にしていた数々のキーワードも‘こざね’としてご用意。来場された皆さん自身が大切に思うキーワードを書き足して、コラボレーションしていただくお薦めコーナーもあります。

暗黒の彼方の光明については、近く、テレビ番組の再放送が予定されているとのこと。2012年元日の深夜(2日の未明)ですが、これから始まる1年を、そしてその先の未来を考える時間としていかがでしょうか。

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・番組:「教育テレビ ETV特集 暗黒のかなたの光明

~文明学者梅棹忠夫がみた未来~」

・日時: 2012年1月2日(月・祝) 午前2:00~2:59

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そのほか、会場ではこちらのプログラムをご用意しています。

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・シンポジウム「未来を探検する知のバトンリレー 第1回人類の未来」http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/umesaotadao/event01.html

・みんぱく小長谷教授の上級ツアーhttp://www.miraikan.jst.go.jp/sp/umesaotadao/event03.html

・未来館ボランティアの初級ツアーhttp://www.miraikan.jst.go.jp/sp/umesaotadao/event04.html

・ワークショップ「ウメサオ流 未来館探検!」http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/umesaotadao/event05.html

・ウメサオタダオ特別上映会http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/umesaotadao/event06.html

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さて、ワークショップ「ウメサオ流 未来館探検!」には、私も‘第一次探検隊隊長’として参加いたしました。初日なので、参加者の人がいなかったらどうしよう・・・という心配もよそに、10名もの方にお越しいただきました。

梅棹氏は、世界各国を回り様々な文化にふれて民族学的な貢献をしたばかりではなく、数え切れないほどのフィールド調査で得た情報を、上手に整理し、新たな知見を得る手法を独自に確立した先駆者でもあるのです。

そこで!  ワークショップでは、梅棹氏の後者の側面に注目し、皆さんに未来館の常設展示フロアをフィールドにして探検して頂きました。

探検のテーマは「未来の‘食べる’」!

(「未来の‘住む’や「未来の‘あそぶ’」など、毎回変わります。」)

梅棹氏がフィールドワークに出かける際の必需品であった‘京大式カード’を手に、テーマに沿って展示内容の調査や周囲の人へのインタビューを行って頂きました。

調査時間は、何と20分。本当に短い時間ではありますが、あるテーマを切り口に歩いてみると、普段歩いていたら自分とは無関係に思える内容も、いつの間にかつながって、気になってくるから不思議です。皆さんが調査カードに書き留めた‘発見’や‘気づき’は、フィールドワーク後、他の隊員の調査カードを見くらべたり、組みあわせることで、新しい発見にもつながりました。

今回、人気のあった展示は「新顔の木(光合成)」「インターネット物理モデル」「料理もんも」など。

「身につける洋服の生地が光合成できたら、私たちも植物のように、直接何かを食べなくてもいいのかも!」「インターネットのように、いろいろなところから料理の食材が瞬時に運ばれてきて、朝タイマーが鳴ると同時にすでに料理が出来上がっているシステムができるかも!」「将来は、学校の給食やスーパーの陳列棚を、特殊メガネをかけて眺めるだけで、その食材・料理のもっている栄養バランスやカロリーが可視化できるのかも。そうなったら良いな!」などなど。

詳しく知りたい!体験したい!という方は、ぜひどうぞ。お待ちしています!!

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開催日時: 会期中の金・土・日・祝日 15:10~16:00( ※12/28~1/2を除く)

対象: 小学4年生以上~大人 ※保護者同伴の場合、小学3年生以下も可

定員: 12名

参加方法: 開催当日13:00より、1階シンボルゾーンの企画展入口にて予約券配布

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皆さまにとっての2012年が、佳き1年になりますように。

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