世界で唯一!!

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ブログをご覧の皆様こんにちは。科学コミュニケーターの野副です。

現在、未来館で開催中の企画展「ウメサオタダオ展」は、来週の月曜日までです。そう、土日は今度の週末で最後です。まだ見てないよという方、ぜひ未来館へ!!

…といっても、梅棹忠夫氏をご存じのない方や、企画展にご興味のない方は足を運びにくいかもしれませんが、もしかすると足を運んでいただけるかもしれない話題をひとつご紹介いたします。

それが、タイトルにもある「世界で唯一」の…

電動式縦書きカナかなタイプライターです。梅棹忠夫氏は、1970年からカタカナ、ひらがな、ローマ字を一台で打つことのできる縦書きタイプライターの開発に携わりました。この試作品を研究室で使っておられたようです。

文字の刻印部分のアップです。縦書き用に文字が3つ並んでいますよね。キーを打つと、それに対応した刻印部分が動いてインクリボンを挟んで紙に押しつけて、紙に刻印の形のインクが残るという仕組みです。…このような原理の説明は、タイプライターを使っておられた世代の方には釈迦に説法かもしれませんが、今の若い方はタイプライターなんて見たことがないかもしれません。

この写真にある二つの黒い穴。これは、市販化の際にブラザー工業のバッジを取り付けるためのものだったそうです。結局、ここにバッジが取り付けられることはなく、市販化されることはありませんでした。時代は進み、タイプライターはワープロ専用機に置き換わりました。そのワープロ専用機ですら、今ではほとんど姿を消しています。でも、ローマ字で文章を入力するという今も残っています。そう、私が書いているこのブログも、ローマ字入力で日本語を入力しています。

梅棹忠夫氏は、日本語を表記する際、なるべくわかりやすい表記を心がけていました。例えば「増減」という漢語。これをそのままローマ字で表記すると「ZOUGEN」となり、パッと見ただけでは意味を捕らえにくいですが、これを「MASHIHERI=ましへり」と記載することで、意味を理解しやすいように表記していました。誰にでもわかりやすくするために、ローマ字で日本語を表記するということを梅棹忠夫氏はやっていたのです。

タイプライターが懐かしい世代の方も、タイプライターはおろか、ワープロ専用機ですら見たことがない若い世代の方も、これを機会に世界で唯一の貴重なタイプライターをご覧になってみてはいかがでしょうか。ウメサオタダオ展、来週の月曜日で終わっちゃいますよ~!

タイプライターが終焉を迎えたように技術の進歩で終わるものがたくさんありますが、終わることでまた新しい技術の発展につながっていきます。梅棹忠夫氏が主張していたローマ字論も、現在ではほとんど見かけることはありませんが、ローマ字で日本語を入力するという文化は、今では当たり前のように私たちの生活に入り込んでいます。

終わるものもあれば、形を変えて続いていくものもある。 ──梅棹忠夫

もしウメサオタダオ展にご来場いただいた場合は、その入場券を大切に取っておいてください。次の企画展、「世界の終わりのものがたり」で優待が受けられます(詳細はこちら)。 ウメサオタダオ展も、その次の「世界の終わりのものがたり」もぜひぜひ見に来てください!

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