メダルの陰に科学あり ~スポーツ×情報科学~

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みなさん、こんにちは。

すっかり寒くなってきましたが、カラっと晴れた青空を見るとスポーツをしたくなる季節です。みなさんは何か“スポーツ”していますか?

さて、今年のスポーツで記憶に新しいもの、それはではないでしょうか。みなさんがロンドンオリンピックで一番印象に残っていることは……?

体操・内村選手の金メダル? 男女ともに奮闘したサッカー? 太田選手のフェンシング? 開会式の「Hey Jude」?

私の一番は32年ぶりにメダルを獲得した女子バレーボールです!!

特に真鍋監督がiPadを手にして叫ぶ姿が印象的でした。やったぜニッポン!

ところで真鍋監督の手元にあるiPadから、選手にどんな情報が伝えられていたか。オリンピックの時にもよく話題になっていましたね。

実は先日、国立スポーツ科学センターにお邪魔し、日本女子バレーチームの面白いお話をお聞きしたので、少しご紹介しましょう。

バレーボールの試合時間は約時間ですが、選手がボールに触っている時間 はその半分以下です。プレー以外の時間は、チームの雰囲気を立て直したり、他の選手に細かく指示を出したり。監督やコーチが試合中の選手と長い時間コミュニケーションを取っている姿をよくみかけます。

作戦タイム中に監督がiPadで見せていたのは、バレーボールの分析ソフト「Data Volley(データバレー)」での分析データです。

 「Data Volley」を使えば、スパイク決定率などの一般的な数値はもちろん、例えば、このセットであと何回のサーブレシーブのミスが許されるか、サーブレシーブをセッターに返した位置別のスパイク決定率などをリアルタイムに把握することができるそうです。

日本のバレーボールチームにはベンチの外にアナリストと呼ばれる情報分析の専門スタッフがいて、試合をビデオカメラで撮影しながら、「Data Volley」にデータを入力しています。ベンチ内の監督から無線で指示を受けると、該当する統計データを選び出してiPadの画面に表示するという仕組みです。今度テレビを見るときは、気にしてみて下さい。

こんなデータバレーをしているのは、日本だけではありません。実際「Data Volley」の使用国は世界で45カ国もあります。あって当たり前の世界。では、なぜ日本女子チームは結果を出せたのでしょうか。

その差は“情報の量と質”。例えばサーブレシーブの時に、ふつうは「誰がコートのどの位置でレシーブした」という位置情報を取得するだけで終わってしまいます。でも、レシーブしたのが「体の正面」か「右側」か「左側」かといったさらに細かな情報をアナリストが調べ、身体のどの位置でレシーブするのが得意か苦手かといったことまで、監督がiPadでわかりやすく選手に伝えていたそうです。今回の銅メダルの影には、リアルタイムに選手に情報を提供する「情報技術」の活用や、監督の巧みな情報の選び方があったんですね。

ところで、このバレーボールが誕生したのは、いつごろでしょうか。実は、それほど昔のことではありません。

1895年にアメリカのW.G.Morganという人によって考案されました。

Morgan氏は当時、マサチューセッツ州の体育部主事の職にあり、高齢者運動不足を解消できる室内スポーツの必要性を感じていたそうです。

その4年前に考案されたバスケットボールは、冬の室内スポーツとしてはよかったのですが、運動量と選手同士が接触する激しさの面で、高齢者には不向きとMorgan氏は感じていました。

そこで、テニスとハンドボールをヒントに、ボールをボレーしあうゲーム、ボレーボール="volley ball"を考えました。当時のバレーボールは、バスケットのようなドリブルができるエリアがあったり、周りの壁を使ってもよかったりと、現在のルールとはかなり異なっていましたが、ネット越しにボールを打ち合うこと、ボールを床に落とさないことなどは今もゲームの原点として生かされています。

メジャーなスポーツは、はるか昔に自然発生的に誕生したものだと思っていたので、驚きました。しかも、あまり動かなくていいスポーツを考えようとして、誕生したのがバレーボールだったんですね。今後はバレーボールで息上らないようにしないと……。

 「新しいスポーツが生まれる裏には、社会背景や科学技術が大きく関係しています」

そう語るのは、今回私がお邪魔した国立スポーツ科学センター宮地力先生

先生にお話をお聞きし、科学技術が一流選手や私たちのスポーツを支えているのはもちろん、科学技術から誕生した新しいスポーツもあるのだと、スポーツへの興味がさらに深まりました。

さてさて、そんな科学技術から生まれた新しいスポーツを感じたり、考えたりするイベント12月22日(土)夜間開館にあわせて計画中です! もちろん宮地先生にもご登壇いただきます。

 

 【イベント概要】

(17:30~19:30)ワークショップ

「footbone in アナグラ ―空間情報科学×スポーツ― 」

 ※(15:45~16:45)サイエンティスト・トーク「空間情報科学でシアワセになれる?」  とあわせたご参加がお勧めです。

 

詳しい情報は12月上旬に未来館HPにUPしますので、ぜひチェックして下さい!

スポーツはやるのが好き!

スポーツはみるのが好き!

スポーツはやるのも、みるのも普通!

どんな方にもお楽しみいただけます。

もちろん、スポーツは苦手という方も大歓迎!!ちなみに野外イベントではないので、寒くはありませんよ!

皆さんのご参加、心よりお待ちしております。

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