ある日、未来館でクマムシに出会った

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地球最強生物とも呼ばれるクマムシ。

乾燥して、「乾眠」という状態になると、低温や放射線などさまざまなストレスに耐えるタフなやつです。このブログでも、そのタフさ私たちのうんことの関わりかわいいキャラクターになったことなど、たびたび紹介してきました。

クマムシって、実はあなたのすぐそばにもいるんですよ。

今回、クマムシを採集して動いている様子を撮影することに成功!

では、さっそく、ご覧いただきましょう!


薄茶色で小さくもぞもぞと動いているのが、クマムシです!


この動画は、ボランティアの齊藤啓子さんと一緒に撮影しました。

齊藤さんは、昨年の夏からクマムシを探し始めたのだそう。休日に8時間かけてクマムシを集め続けたこともあるという強者です。

今回は、齊藤さんに教わって、クマムシとの出会い方を画像多めでご紹介していきます。

 

では、まず準備です。

クマムシは、海にも陸にも川や池、いろんな場所にいます。その中で一番出会いやすいのは、コケにすむクマムシ。道ばたからコケを採ってきましょう。

クマムシがいそうなコケ

写真は、齊藤さんが都内某所の線路沿いの道から集めてきたコケ。

乾燥すると表面が銀色っぽく見える、ギンゴケという種類です。市街地に多いコケなので、よく探してみてください。齊藤さんは本気なので、大量に持ってきてくれました。まずは、右の写真の量を目指してみましょう。

次に、集めたコケを水道水に浸します。

コケを水に浸します

コケの上下はそのままで、コケの半分~ひたひたぐらいまで水を入れます。そして、1時間ほど置いておきます。そうすると、コケのすきまにいたクマムシが水中に出てきます。

 

コケを放置している間に「クマムシ採集器」を作っておきましょう。

材料は、500mlのペットボトル2本とガーゼと輪ゴム。

ペットボトルを半分に切り、1段目の口はフタをします。2段目の口はガーゼを2枚重ねて止めます。ガーゼは編み目が小さくなるように重ねます。そして、切ったペットボトルの下部を利用して逆さまに立てます。

クマムシ採集器

 

1時間ぐらい水に浸したコケを水ごと、このクマムシ採集器に入れます。

採集器にコケを入れます

1段目に砂混じりの水が溜まります。

上からもう一度軽く水をかけて、水が出なくなるまで待ちます。

集まった水のにごりを取ります

水がもう出なくなったら、集まった水を底の方から少し吸い取り、観察しやすい容器に入れます。

そして、顕微鏡で探します。

クマムシは1mmもない小さな生き物なので、どうしても顕微鏡が必要です。20倍ぐらいのルーペなら、がんばれば探せるかもしれません。

20倍で見ると、こんな感じ。

顕微鏡でクマムシを探す

このどこかにクマムシがいる!いるはず!......ホントに?

「はじめはクマムシがいると思えなくて、地獄かと思いました」と、齊藤さん。

初めはギンゴケがわからず違うコケを採って、まったくクマムシが見つからなかったり、やっと見つけた!と思ったら、死んだクマムシが1匹だけだったり。水への浸し方や採集器のガーゼのつけ方など、試行錯誤を繰り返して今の方法にたどり着いたのだそうです。

「じっと見つめて、動くものを探して下さい。もそもそ動くものがいたら......それが、クマムシです。」

じっと顕微鏡を覗きつづけます。だんだん、目が、しばしばしてきます。目、目薬を......!

「1時間に1回くらい、泣くといいですよ。目薬なんかより、ずっといいです。クマムシを見るときには、泣ける話を2、3個用意しておいた方がいいです。」

じゃあ、泣ける話をお願いします!なんて無茶振りをしあいながらも、目は顕微鏡から離しません。

「自分との戦いです。もう無理だ!っていう限界のところで、パフォーマンスがMAXになるんです。」

さすが、本気の人は言うことが違います。

そうこうしているうちに、たくさん集まってきました。

いたかな?と思ったら吸い取る

右の写真、容器の中の水滴1つ1つの中に、クマムシがいます。

 

それらを小さな容器に集めて見た画像がこちら!

クマムシ発見

半透明で薄茶色のものが、クマムシです。

よくわからない?拡大してみましょう。

クマムシ拡大

 

ほら、いっぱい見つかりました!

こうして集めて撮影したのが、冒頭の動画でした。

気がつくと、好奇心旺盛な科学コミュニケーターやボランティアさんたちも集まっていました。

どんどん人が集まってきた

やっぱり、動いている生き物ってたのしいですね。

 

未来館のボランティアさんは、いろんなバックグラウンドや興味を持った方ばかり。

展示フロアでオレンジのベストを着た人を見かけたら、ボランティアさんです。ぜひ話しかけてみてください。いろんなお話が聞けるはずです。

そして!

そんなボランティアさんが大集結する「ボランティアイベント2013・夏」が、7月20日(土)21日(日)に開催されます。

しかも、ほとんどのプログラムが未来館展示フロアの外側、つまり入館料なしで楽しめてしまいます。

今回、クマムシの採集方法を教えてくれた齊藤さんも、プログラムを企画・出展している一人。企画の試行としてクマムシを集めているところにお邪魔して、教えていただいたのでした。

つまり!

「ボランティアイベント2013・夏」に来ていただくと、あなたも動いているクマムシに出会えちゃうかも!

プログラムでは、「ネムリユスリカ」という生き物で行われた宇宙実験のこと、地球外生命探査計画のことなどが聞けるそうです。また、クマムシのタフさを電子レンジで実験するのだとか......。

もちろん、他のプログラムも見どころたくさん。

個性的なボランティアさんたちが、みなさまのお越しを楽しみにしています!

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この記事への3件のフィードバック

「ボランティアイベント2013・夏」に参加してきました。

クマムシが動いている様子も、顕微鏡ではっきり見えました。

この講座に参加された方は家族連れが多く、特に「ネムリユスリカ」の動く様子を顕微鏡で見て、大人も歓声をあげ感動していました。

以前クマムシの観察をしようと思い、チャレンジしたことがありました。でもその時は残念ながら、採取した苔からクマムシを発見することが出来ず、諦めかけていました。

ギンゴケを採取すれば可能性があることが分かり、一つ前進するきっかけを頂きました。研究は失敗も多く、だから成功した時に喜びがあること。小学生にもきっと分かると思います。

夏休みになりました。

自由研究という課題を頂き、ワクワクしている子供もいます。

ブログを拝見し、再度チャレンジする気になっています。

まだこの研究一本に絞るところまではいっていませんが、きっと頑張ると思います。

さて今度はどんな結果が出るでしょうか?

楽しみながら挑戦してみたいと思います。

のんびり 目覚めさま

コメントをありがとうございます。

ボランティアイベントにもご参加いただき、ありがとうございます。楽しんでいただいたようで、何よりです。

今度はうまくクマムシに出会えるとよいですね。でも、夏休みは長いので、次がダメでも、またもう一度!と、チャレンジしてもらえたら、それもよい経験になりますね。

どうにもうまくいかない時は、ご相談下さい。答えは持っていませんが、一緒に考えましょう!

夏休みの自由研究というと、子どものものと思ってしまいますが、大人だって誰だって、自由研究してよいはずです。のんびり目覚めさまも、何か気になることを見つけて、小学生さんと一緒に研究してみるのはいかがですか?

きっと、楽しさ2倍になるはずですよ。

のんびり 目覚め さま

ボランティアイベントにお越し頂き本当にありがとうございます。苔を水に浸す時間は、合計三時間くらいが一番良かった気がします。一晩だと死んでるのが多いし、一時間以内だと少なめです。

もしクマムシに出会えたら、またぜひ教えてください!

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