ASIMOの研修の成果、見てあげてください!

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ブログをご覧の皆様、こんにちは。科学コミュニケーターの野副です。

未来館で毎日、皆さまにお楽しみいただいているASIMO実演。それを担当する科学コミュニケーターも、実演が滞りなくできるように研修を受けてみなさまの前に出ています。でも、研修を受けているのは科学コミュニケーターだけではありません。

昨年のに、未来館ではASIMOの実証実験を行いました。夏の実験の様子はでご覧いただけます。この実証実験は、たとえるならロボットがわたくしたちの生活の中に入るための「研修」のようなもので、さまざまなことを試して評価しながら進めてきました。

今回、夏に行った実験のその第2弾を未来館で実施します。期間は3月19日(水)~4月18日(金)(休館日と土日を除く。3月21日(金・祝)は実施します)。

ASIMO.jpg挙手で示されたお客様の意向を
瞬時に認識するASIMO / 画像提供: Honda
※写真は前回の実験のときに撮影したものです。

 

......と、第2弾のお話に入る前に!

研修で大事なことは「振り返り」です! 前回の実験(夏と秋)のことを少し振り返ってみましょう。

夏の実験結果からわかったこと

夏に行った実証実験は、1対多の「自律説明」で、大勢の来館者(実証実験の参加者)の前でASIMO自身が考えて説明しました。

実験の結果、さまざまなことがわかりました。ASIMOはステージの上で一生懸命、みなさんに説明していたのですが、説明の途中で変な間が空いてしまったり、違うほうを向いてしまったりすることがありました。このとき、後ろのほうにいる方の中にはASIMOの説明を聞くことを諦めて、離れて行った人もいたのです。また、スクリーンに映っている内容を説明しているのに、ASIMOの立っている位置が適切ではなかったので、スクリーンではなくASIMOに注目が集まってしまうこともありました。そのほかにも、手を上げている人の数を、数え間違えてしまったこともありました。

これらは、実験終了後に研究者がさまざまなデータを解析してわかってきたことです。

ASIMO2.jpg認識した画像をリアルタイムにディスプレイ表示し
自らの機能を説明するASIMO / 画像提供: Honda
※写真は前回の実験のときに撮影したものです。

 

秋の実験における参加者の反応

秋に行った実証実験は、1対1の自律説明です。展示物のある空間を参加者が自由に移動している中で、ASIMO自身が相手の動きや反応を見ながら自分で考えて近づき、展示物の説明をしていました。夏の実験と異なり、ASIMOに決まった立ち位置や向き、説明のタイミングなどはなく、参加者の行動によってリアルタイムに変化するという、画期的な実験でした。この結果は研究者が現在、一生懸命解析しているところです。ここでは、参加者として体験した科学コミュニケーター(SC)の立場から振り返ってみましょう。

asimo_kikkake.jpg展示物の前で参加者に説明するASIMO

・ASIMOが解説すること自体が非日常的な空間
これは多くのSCが感じたことのようです。わたくしもそう思いました。写真のような距離でASIMOから説明を受けるのは初めてのことで、毎日ASIMOを見慣れているSCたちでさえそう思うのですから、参加した方々の多くがそう思ったと思います。

いずれ、ロボットが人間に説明することが当たり前になったら、このようには思わなくなるかもしれませんね。

・人が説明するときと距離感や向きなどが違う
これは、SCによって意見が少し違いました。距離がもう少し遠いほうがいいという意見もあれば、もっと近いほうがいいという感想もありました。身振り手振りがうるさいという感想もありました。終わったあとに、SC自身が来館者と話すときの距離をつかみにくく変になってしまった人もいたようです。

もしかすると、これはSCが普段、人と話すときに距離の取り方がSCによって違うことによるのかもしれません。そういう意味では、SC自身の対話のやり方を客観的に見直したり、新しいことに気がついたりするきっかけになったと思います。

ほかにもさまざまな意見や感想がありました。全部挙げると切りがないので、これについてはまた解析結果が出てきたときに、合わせてお伝えできればと思います。

実は人間でも同じ

ロボットならではの部分は別として、これらのことはSCが未来館で実演や解説などの研修で先輩から教わることです。視線の配り方や説明するときの発話の「間」、体や腕、首などの向きや傾き。かなり細かいことも多いのですが、それらがバランスよく組み合わさって、上手な実演や解説になるのです。
人間なら、研修で注意されたところをすぐに直すことも可能ですが、ロボットの場合はそんなに簡単な話ではありません。説明するときの位置や体の向きなどは、ASIMOが自分で考えて判断しているのですが、その判断の基準となるルールをひとつひとつ直す必要があるのです。...まぁ、人間でも簡単に直らない人もいますけどね。

前回の結果を踏まえて......

今回の実証実験では、以下の点についてASIMOが頑張ります。

・説明を最後まで聞いてもらうこと
・もっとわかりやすく伝えること

どのように頑張るのか、ここでは説明しません。最初の研修を経て「説明が上手になったASIMO」に、ぜひ会いに来てください!


期間: 3月19日(水)~4月18日(金)
 休館日と土日を除く。3月21日(金・祝)は実施。
時間: ①11:45~ ②12:30~ ③14:45~ ④15:45~の4回/日
 3月21日(金・祝)のみ、③は15:00~となります。
場所: 日本科学未来館 3階「未来をつくる」ロボットステージ
参加: 常設展チケットのみ


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