エヴァンゲリオン初号機完成の年に進化の話を。

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 みなさん、元気ですかーっ!!??

2014年もぶっちーは絶好調です!体重がグッと増えました!!こんにちは!


 

さて、2014年と言えば......

 

人造人間エヴァンゲリオン初号機完成の年!
(アニメの中のお話)

おめでとう!おめでとう!!

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イラストbyぶっちー(高校生のときの落書き帳より)

(C)大渕希郷(文末参照)

 

 

 

さて、この初号機は、はじめ「人工進化研究所」で建造されていました。

アニメの中では、この施設の研究内容については明らかにされていません。しかし、名称からするに人工的に進化を研究する施設であると推測されます。

 

実際に、アニメ第拾参話『使徒、侵入』で、進化を繰り返す微生物サイズの敵(使徒)に対して、

「敵の進化を促進して自滅を誘う」作戦

を展開する一面があります。エヴァンゲリオンの世界では、進化現象そのものを制御する技術が存在するようです。

 

 

...では、その進化ってそもそもどんなものでしょう??

 

 

 

 

「進化」という言葉は日常会話にもたびたび登場します。しかしほとんどの場合は、生物学の分野で使われている「進化」とはちょっとニュアンスが違います。非常に多いのが、進化=進歩という誤解です。

 

 

 

例えば、未来館では深海に適応したユノハナガニを展示していますが、 

「深海の高圧で生きていけるなんてすごい!」

という感想をよく頂戴いたします。が、対話を進めてゆきますと

「浅瀬でしか暮らせないカニより優れていてすごい!!深海のカニの方が能力が高いんだ!」

というニュアンスで使っておられるケースがほとんどです。

 

 

しかし、それは間違いです。浅瀬のカニが深海ではうまく生きていけないように、深海のカニもまた浅瀬ではうまく生きてゆけないでしょう。生物はみな、自身が暮らす環境に適応してゆきます。それらを一概に、高等・下等と比較することは難しいのです。

 

 

これについて、『ダーウィン以来』という本に以下のような興味深い記述があります。

 

「--ダーウィンは、生物進化は諸生物とその環境との間の適応を増大させる方向に進んだだけであって、構造の複雑さとか異質性の増大とかいうことによって定義される進歩という抽象的な理想に進んだのではない、高等とか下等とかは決していうな、とほとんどただ一人で主張していたのである。」

スティーヴン・ジェイ・グールド『ダーウィン以来』(ハヤカワ文庫)より

 

つまり、生物進化とは環境への適応を進めることであって、その方法は生物によって異なるのです。同じ環境に暮らしていても、あるものは体を複雑化してそこに適応するかもしれませんが、逆に単純化することで適応するかもしれません。

例えば、ユノハナガニとツノナシオハラエビ類は、どちらも可視光の届きにくい深海に点在する熱水噴出孔で暮らしています。暗闇の深海でユノハナガニは見ることをほぼ放棄し、目が衰退しています。代わりに嗅覚を発達させているようです。逆に、ツノナシオハラエビ類は、熱水噴出孔から微かに出る可視光を見る特殊な目を背中に発達させています(何を見ているかは諸説あり)。

 

ツノナシオハラエビ類の画像はこちらのでご覧になれます。

 

 20130317_ohbuchi004.jpg

未来館のユノハナガニ。進化によって、目が退化傾向にある。

「進化によって退化」というと、混乱されそうですが、退化は進化の反対語ではなく、進化の仕方の1つなのです。

 

 

 

エビとカニ、どちらの感覚器が周囲を探るのに優れているか?高等か?・・・それは誰にもジャッジできません。

 

 

 さらにダーウィンは、


「進化」evolutionという言葉すら使っていないのです!!


彼は、世代を経て変化してゆくという意味合いから、「変化を伴う由来」descent with modificationという言葉を使っていました。そこに進歩や発展といったニュアンスは含まれていません。

 

 

 さて、未来館では、科学技術の展示も多く、「技術の進化」なんて言葉も使われたりしています。実際、「ASIMOの進化」なんて表現を使うこともあります。しかし、ロボットなどの機械は自己複製して世代を経ることはないので、生物進化とは現象が異なります。

 エヴァンゲリオンも複数機存在します。劇中では「試作機の零号機と実験機の初号機よりも、弐号機以降の方が優れている」と言ったニュアンスのセリフが出てきます。

 

20130317_ohbuchi005.jpg

(C)大渕希郷(文末参照)

 

エヴァンゲリオンはロボットではなく人造人間なのですが、エヴァンゲリオンがエヴァンゲリオンを産んで世代交代してゆくわけではありません。ですので、それはやはり進化ではなく技術の進歩です。
※エヴァンゲリオンは劇中でも「生物の進化」「技術の進化」「人工進化(アニメオリジナル設定)」をきちんと使い分けているように私は感じました。

 

 私個人は、機械類の技術進歩を進化と表現するのもいいと思っています。

でも、生物の進化と機械の進化は、言葉は同じでも少し意味が違うと知ってもらいたいと思っています。

そこで、『生物進化』のミニトークを作らせていただきました!

タイトルは、『進化しないわたしと進化するわたしたち』。

とある動物にも登場してミニトークを手伝ってもらっています。内容の詳細は、次回のブログで!

 

20140317_ohbuchi001.jpg

 

 

 

※サイエンスミニトーク『進化しないわたしと進化するわたしたち』は、不定期で大渕がおこなっております。

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