宇宙への夢を切り拓け

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「私たちは人類が宇宙への第一歩を踏み出す、特別な時代を生きている」

宇宙飛行士の言葉にワクワクし、宇宙飛行士とふれあって夢がさらに膨らんだことと思います。7月13日に行った、ドイツ人宇宙飛行士のウルリッヒ・ヴァルター博士(ミュンヘン工科大教授)によるトークイベント「宇宙飛行士が語る地球外フロンティア」。子どもも大人も目を輝かせながら聴き入っているのが、司会席からよく分かりました。

20140802tani01.jpg宇宙から見た地球の美しさを語るヴァルターさん


【宇宙へ旅立つ時代を生きる】

講演では、宇宙から見た地球の美しさを豊富な写真で感じました。エジプトのピラミッドや、ヒマラヤ山脈を境に表情が異なるチベットとインドの大地、太平洋の島々、宇宙からの夕日、オーロラ。「宇宙から見た地球はあまりに美しくて、宇宙飛行士は一人で何千枚も写真を撮ってしまうんだ」という言葉にも納得です。

宇宙を開発しながら旅する未来の「プラネット・ポッピング」にも思いを馳せました。巨大なシリンダーの回転で重力を得る宇宙コロニーに、エンジンを取り付け、地球に似た星を探しながら宇宙を旅し、人類が住む場所を増やしていく。「星から星へ数百年かけて旅をする。科学者の計算によると、400万年あれば天の川銀河を開拓することができる」。途方もない技術が必要でしょうし、旅のスケールも何とも壮大です。

20140802tani02.jpg宇宙を旅するコロニーについて語るヴァルターさん

ヴァルターさんはしかし、「400万年はそんなに長い時間ではない。なぜなら、天の川銀河が何億年も存在しているから」と、続けました。地球に大きな隕石が衝突する可能性や、数十億年後に太陽がなくなることを考えると、いつか訪れるかもしれない宇宙へ新天地を求める時代 。その時もしも、歴史の本があったなら。ヴァルターさんは「人類が地球以外の天体に初めて降り立った1969年7月のアポロ11号の月面着陸は、必ず書かれるべき出来事」といいます。宇宙規模の長い歴史を考えれば、45年前はつい最近のことです。

 「私たちは、宇宙への挑戦の第一歩を踏み出す特別な時代を生きている。だからこそ、みなさんも宇宙へ旅立ち、地球を見てほしい」。講演は、ワクワクするような言葉で締めくくられました。

 

【ふれあいから膨らむ夢】

「come here, come here!」(こっちへおいで)

続く質疑応答の時間も印象的でした。ヴァルターさんは質問者が決まるごとに、ステージに上がってくるよう優しく手招きしました。

 「地球と宇宙、どっちに住みたいですか?」「(無重力状態の)国際宇宙ステーションで髪を切るとどんな髪型にできますか?」「宇宙エレベーターは宇宙開発の役に立つでしょうか?」

参加者からの質問はユニークで興味深いものばかり。(時間切れで指名できなかった方、ごめんなさい)。ヴァルターさんも楽しみながら、丁寧に答えてくれました。宇宙飛行士と、宇宙が本当に好きな若者たちとの、素敵なふれあいの時間でした。

20140802tani03.JPGふれあいながら質問に答えるヴァルターさん

イベント終了後、ヴァルターさんに質疑応答でふれあいを大切にしている理由を尋ねると、こう答えてくれました。「自分が子どものころ、ああいう風にいろいろなことを教えてもらうのが楽しかった。それで自分は科学者になろうと決めたからなんだ」。その時のヴァルターさんの「先生」は自分の父親だったといいます。宇宙飛行士になった原点を、次世代の宇宙飛行士にも体験してもらいたい。そんな思いを形にした、質疑応答のスタイルでした。

未来館を出たところでも、イベントで質問してくれた女子高校生の杉浦唯さんと偶然居合わせたヴァルターさん。杉浦さんの夢が宇宙飛行士になることだと聞くと、記念撮影を提案しました。「絶対に宇宙飛行士になります」と感極まった様子で話す杉浦さんを握手で激励し、東京駅へ向かう車に乗り込みました。

 

ヴァルターさんの存在が、若者たちが夢への道を切り拓くエネルギーになることを願っています。

講演と質疑応答の時間を、動画のアーカイブでもぜひご覧ください。

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「つながりプロジェクト2014 ウルリッヒ・ヴァルター 宇宙飛行士が語る地球外フロンティア」

開催日時:2014年7月13日(日)14:30~16:00

イベントはこちらのアーカイブページをご覧ください。

 開催場所:日本科学未来館 1階 コミュニケーションロビー

 参加者数:200人

 Ustream中継視聴者数:104名

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