ラボたんけん!④ロボットの見聞きするセカイとは?

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まいどっ!

 

すっかり季節は夏!

夏といえば...すいか花火プール

  

...いえいえ、未来館でしょー!
(自由研究的な意味で)

この夏オープンの"おや?"っこひろばアンドロイド、そしてトイレな企画展...
今年の夏休みはいつにも増して、多くのお客さまで賑わっております。
(それぞれの内容は、また別の機会にでも!)

そんな未来館。
実は建物の中に最先端の研究が集まる「研究棟」があるんです!
(研究棟を持つ科学館は、世界的にも貴重!)

  

この研究棟の中にある研究室を、順番にご紹介する連載企画ラボたんけん!
今回は第4回です。

今日紹介する研究室は...

独立行政法人産業技術総合研究所 デジタルヒューマン工学研究センター
副センター長 加賀美聡 先生(※1)のお部屋です。

ん、「デジタルヒューマン」
一体何を研究しているところなのでしょう? 

それでは・・・ラボをたんけん~っ♪
(スキップしながら)

その1:デジタルヒューマンって?

 

 ここ「デジタルヒューマン工学研究センター」には、大きなテーマがあります。
それは、」を計算機の中で扱うこと。

人の形をした物が、人のように動き、人の住む環境で生活する様子を研究したい。
でも四六時中、本物の「人間」で実験することは難しい...。

そこで!
"デジタルにした人間""コンピューターの中に再現"することがセンターの目標になっています。

  

なので「デジタルヒューマン」なんですね。

  

ちなみに、4つのチームに分かれているようで、

 1.人の形を計測し、モデル化する
 
2.人の運動を計測し、モデル化する
 
3.空間内での人の行動を、モデル化する

という3つのチームに加えて、

 4.人と一緒の空間で自律で動くロボットをつくる

というチームもあります。

  

そう。 ここでは人だけでなく、「人と一緒に動くロボット」も研究範囲なんです。
未来館の研究棟には、このチームが人環境のためのロボットの自律知能プロジェクトとして入居しています。

  

その2:どんな研究をしているの?>

 

人のいる環境。 それは、私たちがよく知っている世界です。

家だったり、学校だったり、会社だったり、
はたまた道路だったり、
商店街、お店の中、工場......

  

人のいるところすべてが、「人のいる環境」ですよね。
もちろん、いる人が変われば環境も変わります。

同じ家の中でも、

 あるときはすごい散らかってたり、
 
次の日には誰かが片付けてくれてたり、

 親戚がきて人数が増えてざわざわしていたり、
 
ひとりぼっちでお留守番していたり、

 新しい家具が増えていたり、
 
古い家具を捨ててすっきりしたり、

そのに応じて、環境は常に変化しています。

  

そんな、日々変わる環境の中で、

  

どんな場所でどこを向いて居るのか。
 
いろんな音がする中で、何の音を聞いているのか。

  

人間は、無意識に、周囲の環境を認識して、生活しています。

今回見学させていただいた2つのロボットは、環境に適応して動くことを目指して研究されています。

  

①   Emu(エミュ)

1つめのロボット。
センサーとカメラで周囲を計測し、リアルタイムで地図を作っていきます。

20140802_maidohonda_01.jpg

2つのタイヤでバランスを取ります。

知らない場所でも、ロボットの目で見さえすれば、見える範囲の地図があっという間に完成

さらに、"リアルタイム"ということは動いているものも確認できます。
ということは、人などの障害物をよけながら動くことも可能!

20140802_maidohonda_02.jpg

カメラの視界(左上)と、カメラに立ちはだかる筆者ほんだの図(右下)。

周りにいる人がどこに居て、どちらに動こうとしているのかも判断しています。

最近話題になっている自動車の「自動運転機能」の研究にもつながっているとのこと。
この研究は現在、福島の原発で放射性がれきの自動運搬作業を行っている重機にも応用されているとのことでした。

 

②   Peacock(ピーコック)

2つめのロボット。
ロボットの上部に、32個のマイクがついています。

20140802_maidohonda_03.jpgPeacock(ピーコック)。ライト点いてるときと点いてないとき。
キレイな見た目は、クジャクのごとし。

今回注目するのは、この「マイク」なんです。
このマイク、に入る音の"時間差"で、どの方角からどんな音がするのか聞き分けることができます。

今回の見学では、ある実験を実施しました。
ある実験とは...

 ・このマイクの周囲に、科学コミュニケーター2人(鈴木、志水)と、1台のスピーカを配置。
 ・科学コミュニケーター2人は、それぞれ別の文章を朗読します。
 ・スピーカからは、関係ない音楽を流します。

20140802_maidohonda_04.jpg

図:必至に朗読する鈴木と志水。見守るギャラリー。

普通に人間が聞いたら、全ての音がごちゃごちゃに聞こえますよね(当たり前)。


 

しかーし!

  

この装置を使えば、3つの音のする方角と音の違いから、全て聞き分けることが出来るのです
それどころか...3つを分離して再生することも出来たのです!

まさに、ロボット界の"聖徳太子"とも言える実力。
見学していた一同、ただただ驚愕です。

  

ロボットの底知れぬ可能性を、体感した瞬間でした。

  

③ おまけ

ちなみに...今回みたロボットは、両方飛べない鳥の名前です。

なぜ飛べない鳥?と聞いてみたところ、
「研究室初代のロボットが"ペンギン"という名前だったので、それ以降飛べない鳥シリーズが続いている」
のだそう。

「そのうち、ヤンバルクイナとか出るんじゃない?」
...と、アマミノクロウサギ好きなブログ管理人がつぶやいておりました。

 

 

その3:研究の先にあるもの、とは

  

この研究の先に、どんな世界が待っているのでしょう。

  

もしかすると。
家の中で呼んだら来てくれて、あれこれとお手伝いをしてくれる「お手伝いロボ」が誕生するかもしれません。
もしかすると。
人間が入る事の出来ない危険な場所で、黙々と作業を行う「作業員ロボ」として活躍するのかもしれません。
もしかすると。
人間が手で押して荷物を運ぶ「台車」は、将来手で押さなくても自分で動いてくれる「荷物運びロボ」になるのかもしれません。

  

ロボットがかくれんぼのオニ役をすれば、もはや敵なしかも。

  

ロボットは少しずつ、人間が生活する空間に入り込んできます。
(すでにお掃除ロボなどは入ってきてますよね)

  

これからロボットが担う役目は、もっともっと拡大するでしょう。

  

ロボットの見ているもの、ロボットの聞いているもの。
今回見学した研究が進む先には、新しい人間のライフスタイルが透けて見えそうな気がします。

そんな、ラボほうもん♪でした。

  

  

「こんな日ごろ入れない研究室を探検できるなんて、コミュニケーターうらやましい...」

と思ったあなた!!!

  

この夏休みに、みなさんも「ラボたんけん!」するチャンスが!!!

 

【Miraikanオープンラボ2014~研究者の"秘密基地"を探検しよう!】
http://www.miraikan.jst.go.jp/event/1407141116999.html

  

その目で、その手で、その頭で、「最先端の研究」を感じるチャンスまで、もうすぐ!

ではでは、次回の研究室紹介もお楽しみにー!

  

ほな、またねー!

  

ほんだ

  

(※1:7月中旬より、研究責任者が加賀美聡先生から、デジタルヒューマン工学研究センター センター長の持丸正明先生へと変更になりました)

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