頭がよくて、頭が悪いとは?
~笑いそして考えるイグノーベル賞によせて(前編)~

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みなさんこんにちは!



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イグノーベル隊として、自分のおしりをさらすことになった科学コミュニケーターの石田です!妙齢の女子にこんな格好をさせるとは......イグノーベル賞は恐ろしいですね。

どうしておしりをさらす羽目になったか...それは今年日本人の研究者の方が股のぞきの研究でイグノーベル賞を受賞したからです!詳しくはこちらの記事へ→祝!日本人10年連続イグノーベル賞受賞!~股からのぞくと、世界が変わる~
10年連続受賞ということで日本はイグノーベル賞大国なのです。

【イグノーベル賞(Ig Nobel Prize)とは?】
アメリカの出版社Improbable Researchが1991年から始めたノーベル賞のパロディ──それがイグノーベル賞です。 受賞条件は「人々を笑わせ、そして考えさせる」「マネができない、するべきでない」と挙げられています。



そこで未来館は今年も、イグノーベル賞を盛り上げるべく、様々なイベントに取り組みました!振り返りながら、イグノーベル賞について改めて考えてみたいと思います。
人々を笑わせ、そして考えさせるとはどういうことなのだろう...?


イグノーベル賞と聞くと、「おもしろい研究内容が受賞するんでしょ?」というイメージが強いと思いますが、実はイグノーベル賞でおもしろいのは受賞内容だけではありません!授賞式もヘンテコなのです!

まずは開会の儀式!観客全員で的の人に向かって紙飛行機を投げます。

20161027_ishida_02.jpg提供:Rechard Buguley / Flickr

イグノーベル賞創設者のマーク・エイブラハムス氏と人間照明。(皮膚呼吸苦しそう...)

20161027_ishida_03.jpg提供:Improbable Research

そして授賞式名物といえば!
左:制限時間1分を超えてスピーチすると「Please stop! I'm bored!(もうやめて!退屈!)」と叫ぶ8歳の女の子、ミス・スウィーティ・プー。
右:開会式の紙飛行機を掃除してくれるおじさま、ロイ・グラウバー氏。物理学の大物で、本家のノーベル物理学賞の受賞者でもあります。

20161027_ishida_04.png提供:Improbable Research


ほら楽しそうでしょう?
イグノーベル賞授賞式を未来館でも15分間のサイエンスミニトークで再現してみました!

20161027_ishida_05.JPG開会式の様子。来館者の方々に紙飛行機を投げてもらいました。

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制限時間を超えてスピーチをすると...今年はミススウィーティプゥではなく、新キャラの人間アラーム時計が現れました。クラブMiraikanイベントで子ども達に再現してもらいました。


また、授賞式のあった晩にニコニコ生放送でイグノーベル賞の解説番組を放送しました。これは今年初めての試みです。2012年にスピーチジャマー(Speech Jammer)でイグノーベル賞音響賞を受賞された栗原一貴先生も出演していただきました(写真中央が栗原先生です)。

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放送の中で、明治時代に活躍した物理学者・寺田寅彦先生の言葉を紹介しました。

科学者になるには「あたま」がよくなくてはいけない。

しかし、一方でまた科学者は「あたま」が悪くなくてはいけない。

あたまがよいというのは観察したり、分析したり推理する力、あたまが悪いのはがむしゃらだったり、物分かりが悪いということを言っているのではないかと同僚の志水や私は考えました。
この言葉を受けて栗原先生は一言。
「ここでいうあたまの悪さは常識を疑うという意味もあるのではないでしょうか」

確かに私たちは中途半端な知識で物事を分かった気になり、それを常識ととらえているのかもしれません。思い込みや偏見を取り払ってふと浮かんだ疑問に誠実に向き合う人たち、それが科学者なのではないかと私はイグノーベル賞を通して感じました。
私たちが気づいていなかった疑問を気づかせてくれるイグノーベル賞。だから、おもしろいだけでなく、考えさせられるのかぁ...

次回のブログではイグノーベル賞の過去の受賞例を紐解きながら、科学の地道なプロセスについて考えてみたいと思います。あの単細胞生物に対し、偏見を持つことなく誠実に向き合った研究を、未来館でも再現してみました!ぜひご覧ください。

→ 粘菌は一筋縄ではいかなかった ~笑いそして考えるイグノーベル賞によせて(後編)~

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