中高生が考える幸せ、見に行きませんか

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あなたが幸せを感じるときはどんなときですか?

よくある回答の一つは「美味しいものを食べているとき」。今は鮮度を保ったまま運ぶ技術が向上し、遠い国からも短時間で輸入できるようになりました。より美味しく、多様なものを食べられる、幸せな時代です。

しかし、この幸せは将来も約束されているものでしょうか。気候変動や乱獲によって、魚が獲れなくなる、政治的理由で果物の輸入が出来なくなるなど、様々な要因によって、「美味しいものを食べる」幸せは失われる可能性があります。

中高生が自分たちの感じる幸せな瞬間は何によって支えられているかを分析し、その幸せを得る機会は数十年後も得られるか、脅かすものは何か、といったことを地球規模で考えるワークショップ「Picture Happiness on Earth」を行ってきました。

身近な幸せから出発し、視野を広げていくこのワークショップの サイクル2が始まっています。 アジア6カ国の科学館でそれぞれシナリオを募集し、各国の科学館から選ばれたシナリオをもとに、日本科学未来館のシンボル展示Geo-Cosmosに投影するコンテンツが製作されます(昨年のサイクル1の様子はこちらのブログ記事をご覧下さい)。

昨年を中心に行われたサイクル1で、日本の科学館として参加したのは静岡科学館でした。静岡科学館でシナリオの募集と最優秀を決める投票が行われた結果、「蜂」をテーマとしたシナリオが静岡科学館の最優秀シナリオに選ばれました。そのメッセージは、

「ミツバチに受粉をさせることで、人間は多くの農産物、さらには家畜の餌などを得ています。私たち人間にさまざまな幸せをもたらしてくれているミツバチは、近年多くの原因で減少してしまっている。ミツバチは、私たち人間にとってかけがえのない存在だから、ミツバチと共生する意識を持とうよ!」

このシナリオを考えたのは養蜂を趣味とする中学生の男子でした。ミツバチがもたらす幸せ、彼のミツバチへの思いから始まり、地球規模の話へと広がりを見せていく、とてもひきつけられるシナリオでした。 ミツバチがいなくなることで起こる問題を紹介しながら、 養蜂を通して感じた地球環境保全の大切さを訴えています。

この「蜂」をテーマにしたシナリオから製作されたGeo-Cosmosのコンテンツは以下でご覧になれます。

いかがです? ハチって大切!って気持ちになりませんか?

シナリオをもとに、このコンテンツに仕上げたのは未来館のワークショップに参加した日本の女子中高生です。

昨年末から今年に行うサイクル2では、千葉市科学館でシナリオの募集が行われました。 観光列車への乗車、風を感じる瞬間、綺麗な夜星を眺めること、寝ること、といったさまざまな幸せの形をテーマとした20作品の応募があり、一次審査である発表会は白熱した盛り上がりを見せました。日本人は発表が下手だ、とよく耳にしますが、参加者はそれぞれが工夫を凝らした発表を行い、近い将来、日本は発表が上手いと言われるようになる、と感じさせる程でした。

最終審査に進むことになった5作品のテーマは、

「鳥」「コーヒー」「スポーツ」「積極的な学習」「与える幸せ」です。

千葉市科学館でこれら5つのシナリオから1つを選ぶための最終審査が4月29日から始まっていています(5月28日(日)まで。詳細は千葉市科学館のページで)。この5つのテーマのシナリオ、そして、シナリオ制作者のメッセージビデオが公開され、それを見た来館者が投票するという審査方法です。 千葉市科学館の一般来館者の方もシナリオに投票することが出来ます。もちろん今回も、この最終審査で選ばれた1作品のシナリオをもとに、未来館のGeo-Cosmosのコンテンツを製作します。

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お近くにお住まいの方はぜひとも、千葉市科学館で中高生が考える幸せ、そしてそこから見据える地球の未来を見に来てください。

日本の未来を背負う若者の描く未来にふれられますよ。


佐竹よりご挨拶

私事で大変恐縮ですが、3月末日に未来館を退職することになりました。4月からは新たな職場で、科学コミュニケーションのスキルを活かす仕事をします。
記事は3月末に書きましたが、千葉市科学館さんのお知らせ告知ページが公開されるのを待っていたため、ブログは退職後の公開とさせて頂きました。

約3年間で13本のブログを書きました。コメントを下さった方やフロアでお会いした方に、「○○なことを書きます」とお話ししたにも関わらず書けなかったテーマもいくつかあり、大変申し訳なく思っております。

科学コミュニケータは様々な業務がありますが、そのなかでも、このブログを書く時間、そしてなにより「ブログ読みました」、とお声がけ頂いた時間は私にとって「幸せを感じるとき」でした。

私のブログが少しでも皆さんの興味、行動(例えば、今回のブログを読んで千葉市科学に足を運んで下さるなど)のきっかけになればとてもうれしく思います。

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