太陽系の外にはどんな惑星があるだろう?

ブログではお初にお目にかかります。科学コミュニケーターの福井と申します。以後、お見知りおきを。

今日は2018年1月13日に実施したサイエンティスト・トーク「第2の地球を探せ!~系外惑星探査最前線~」の内容を紹介いたします。

さて、惑星と言えば太陽の周りをまわる、水・金・地・火・木・土・天・海、8つの惑星を思い浮かべます。では、宇宙に惑星はこれら8つだけなのでしょうか? そして生命が暮らす惑星は地球だけなのでしょうか?これらの問いに答える研究成果が観測技術の向上によって次々に発表されています。

夜空を見上げるとたくさんの星々が目に映りますが、そのほとんどは天の川銀河の中に浮かぶ、太陽のように自ら明るく輝く星、「恒星」です。これら無数に存在する恒星にも、太陽のように惑星を従えているものがたくさん存在することが分かってきました。そんな太陽系の外に存在する惑星のことを、太陽系の外側の惑星という意味を込めて、「系外惑星」と呼びます。

私たちの太陽系は、恒星の周りを幾つかの岩石惑星(地球タイプ)、巨大ガス惑星(木星タイプ)、巨大氷惑星(天王星タイプ)が内側から順に並ぶ、という形になっています。このような形がどうやってできたのか、そしてなぜ地球だけに生命が生まれたのか、いくつものシナリオが考えられてきました。しかし、比較対照なしには、太陽系や生命が宇宙では一般的なものなのか特別なものなのか、どのシナリオが本当に正しいのか、確かめようがありませんでした。系外惑星はまさに自分たち自身を知るために、その探査を切望されてきたのです。

1月のトークイベントでは、これまでの探査でどのような系外惑星が見つかったのか、遠くて暗い系外惑星をどうやって見つけるのか、そして系外惑星探査が私たちに何をもたらすのか、多様な惑星の姿をさぐる理論研究を専門とされる、東京大学の生駒大洋先生にたっぷりと語っていただきました。
先生のユーモアを交えた軽妙なトークと工夫をこらした演出に、集まったお客さんは未知の世界に引き込まれていた様子でした。

一時間にわたるトークでしたが、さわりの部分だけでもご紹介したいと思います。

系外惑星探査がはじまり、最初に見つかったのは太陽系の惑星とは似ても似つかない、恒星のすぐ近くの軌道を回る灼熱の巨大ガス惑星「ホット・ジュピター」、細長いだ円軌道を描く巨大惑星「エキセントリック・プラネット」などでした(ジュピターとは木星のことで、木星と同じ巨大ガス惑星であることから、この呼び名があります)。これらの発見は私たちの太陽系のかたちだけが宇宙で普遍的なのではない、ということを教えてくれました。

しかし、「ホット・ジュピター」は恒星に非常に近いため、とてつもなく熱く、「エキセントリック・プラネット」はだ円軌道のため寒暖の差が激しく、地球のような生命が存在するとは考えにくいものでした。

その後、観測技術の発展により、地球よりも大きな岩石惑星「スーパーアース」が次々に見つかりました。観測で得られた情報の解析から、これらのスーパーアースは地球よりも大きさのわりに軽い傾向がある、言い換えれば惑星の成分が地球とは異なることなども分かってきました。

さらに、近年には恒星から近すぎず遠すぎず、液体の水が存在可能な軌道上の領域「ハビタブル・ゾーン」にも岩石惑星が見つかりました。これらの惑星に本当に海があるのか、さらには生命が存在するかどうかが気になるところですが、遠くにあるため探査機を送るのは現実的ではありません。そこで、地球からの観測で捉えることのできる情報をもとに解析する方法が考えられています。その1つは、惑星の大気を透過する光を解析する方法です。このような、惑星を通過するかすかな光を解析し、その正体を探る方法を編み出すことが先生の主な研究の一つとのことでした。

系外惑星の見つけ方や惑星形成シナリオ、将来の系外惑星探査など、すべての内容を見られる動画もぜひご覧下さい!

トークの様子はこちら!

https://www.youtube.com/watch?v=mCCyYlNvTL0 (リンクは削除されました。また、URLは無効な場合があります。)

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6月18日 編集部注
読者の島田さまより誤りのご指摘をいただき、2010年と2015年の発見された系外惑星のグラフを修正して差し替えました。

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