裏話「もんもって何ですか?」

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こんにちは、展示開発課 情報科学担当の鈴木です。

前回「もんもとすむいえ」のご紹介で終わってしまいました。

この展示をつくるために一番最初にJST ERATO 五十嵐デザインインタフェースプロジェクトの皆さんと打合せをしたのは2010年の10月4日。東日本大震災があったとは言え、実に8ヶ月かかっています。

8ヶ月も一緒に展示を作るといろんなことがありました。

今日はそのいくつかをご紹介しましょう。

「もんもとすむいえ」で一番多いのが「もんもって何ですか?」という質問です。

丸くてモコモコした架空の生き物を私たちが勝手に作ったのですが、その由来が気になるようです。

前回の記事でも書いたように、五十嵐先生は「見て欲しいのはロボットじゃないんだ!ロボットと人間の関係なんだ!ロボットという言葉もできれば使いたくない!」と仰っていました。

特に日本人はロボットと聞くとドラえもんや鉄腕アトムなど人型万能ロボットを想像しやすく、それでなくとも何も知らない人が見たらロボットの動きに注目してしまうのは無理もないことです。

「ロボットへの注目をそらすにはどうしたらいいんだ…」

議論が行き詰まったある日、五十嵐先生が「こんなのどうですか?」と丸くてモコモコした生き物のスケッチを持ってきました。

五十嵐先生の描いた初もんも

これだ!」その姿は今のもんもとほとんど変わりません。

なにやら懸命にお皿を運ぼうとしています。その健気さたるや…言葉にできません。

「モコモコしてるよね」「も…もんも、だよね」「もふー!

# 五十嵐先生は本当に絵が上手で、展示場内の「プロジェクトの紹介」というパネルにある挿絵も五十嵐先生が描いたものです。

難しいのはここからです。日本科学未来館は国立の科学館、適当なことを広めてはいけません。

意味の無い架空生物だけど可愛いから許してね、は許されないのです。

「なんとかしてこの子たちをみんなに見てもらいたい…」

人間と機械の関係性について研究する分野をHuman Computer InteractionだとかMan Machine Interfaceと呼びます。

「ManとMachineの間に○があるからMom…Monmoだ!」

毛利館長を説得し、もんもがいなければこの展示が成り立たないことを力説しました。

その裏側で、五十嵐プロジェクトの研究者は総出でもんもを縫い始めました。

もんもの生産を管理する渡邊さん(AirSketcherCastOvenの研究者)は「もんも大臣」と呼ばれ、

展示場内のグラフィックを指揮する松田さん(同じくAirSketcher、CastOvenの研究者)は微妙なさじ加減でもんもを配していきます。

# 食器棚からこっそり覗くもんも、見つけられましたか?

手縫いのもんもたちはひとつひとつ表情が違います。

ただロボットに乗っているように見えて、普段と違う環境に合わせて重量バランスをとるという大役を密かに担っているもんももいます。

未来館の新しい膜天井に習い、天井に潜むもんもは「たとえ落ちたとしても、大事に至らないもんも」にしました。

さらに私の夢に出てくるもんもはしゃべります。

録音できないのが残念なくらい可愛い声です。

冒頭で「いくつかご紹介」って書いたのに気づいたらもんものはなしだけで裏話が終わってしまった!

次回からはそれぞれのもんもについてご紹介したいと思います。

ちなみに、「もんもって何?」の次に多い質問は「もんもって売ってないんですか?

残念ながら非売品です!

【これまでの「もんも」記事】

  1. 「もんもとすむいえ」のご紹介

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