フィジカルコンピューティングを考えてみる(その3)『サボテンのキモチをさぐる』

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サボテンは何を考えているのだろう?


職場の机には、サボテンが置いてある。

丸っこい姿は愛嬌があるが、周囲に針先を向けた過剰防衛なところが神経質そうでもある。

この二面性は、感情のようなものを感じさせないだろうか?

今日はこのサボテンをキーボードのような入力装置に変え、

「サボテンと対話している気分になるデバイス」を作ってみる。

今回も「その1」「その2」を応用し、センサーの自作とプログラミングを行う。

仕組み

以下のような簡単な動作とする。

  • サボテンにあげた水が豊富な時は「ニコニコ」とうれしそうにする

  • 水が少なくなると「水をくれ」と怒り出す

サボテンにあげた水の量を検出するには、サボテン周囲の土を使うのが簡単だろう。

土は乾いているほど電気抵抗が高く、逆に水道水を多く含むと電気抵抗が低下する。

土の電気抵抗を測れば、水の有無を判断できるわけだ。

具体的な機器構成は以下の図のようになる。

コンバーターは、土の電気抵抗を、水の有無を意味する信号に変換しPCに送る。

PCは、コンバーターからの信号を受け取り「ニコニコ」「水をくれ」のどちらかを表示する。

今回はコンバーターに、その1で作ったキーボードの基板を利用する。

キーボード内部では、キーを押すと電気抵抗が低くなることで押下を検出している。

水を使って、キーを押下したのと等しい状態を作れば良いわけだ。

当記事内で紹介する工作を実施した結果生じた損害に関し、独立行政法人科学技術振興機構、日本科学未来館及び著者は一切の責任を負いかねます。各自の責任と判断のもとに実施してください。

初心者の方は、必ず十分な知識がある方と一緒に作業してください。

また、今回作る装置が、植物にやる水の適量を検出しているとは限りません。

植物が枯れる原因となりますので、水のやりすぎにはご注意ください。

部品

  • キーボードの中の基板...「その1」で作ったもの
  • スチール針金(φ1mm程度)...数メートル分を巻いたものが100円ショップで購入可能
  • リード線付きミノムシクリップ(2本)...ホームセンターで購入可能

作り方

■センサーをつくる

(1) 鉢の深さに合わせ、ニッパーで針金を切る(2本つくる)

ニッパーで針金を切断

(2) サボテン近くの土に(1)の針金を2本並べてさす (サボテンを傷つけないよう注意)

※2本の針金は接触せずに、離れすぎない距離にします。筆者は1cm程度で動作確認しました。

(3) (2)の針金にミノムシクリップをつける

サボテン近くの土に針金をさす

(4) ミノムシクリップをキーボード基板につける (これまでと同様に[↑]キーが押される位置につけること)

ミノムシクリップをキーボード基板に接続

(5) キーボード基板をPCに接続する

■プログラムをつくる

今回も文部科学省が公開している「プログラミン」を使う。

[↑]キーが押されると、土が湿っているので「ニコニコ」を表示し、「水をくれ」を隠す。

[↑]キーが押されていないときは、土が乾いているので「ニコニコ」を隠し、「水をくれ」を表示する。

プログラミン画面

サンプル・プログラムはこちら

やってみよう!

「プログラミン」を再生し、ディスプレイの前の吹き出しの位置にサボテンを置く。

土が乾いていれば「水をくれ」、しめっていれば「ニコニコ」が表示される。

「水をくれ」が出たときは、水道水を少しずつ入れてみよう!

「ニコニコ」に変れば成功だ。

■動画でおさらい


最後に

今回の装置は、サボテンの感情を読み取っているわけではなく「水センサー」に過ぎません。

しかし、仕組みを知らずに見れば、ちょっとした驚きがあるのではないでしょうか?

シンプルな原理と機器構成でつくることで、製作や改造への敷居を下げています。

仕組みを調べるきっかけになるかもしれません。

今回の装置で、PCで水を検出することができるようになりました。

まったく同じ機器構成で、例えば雨水を検出して「プログラミン」で音楽をならす装置もつくれます。

電気が流れさえすれば、金属など水以外も検出することができるはずです。

柔軟な発想で、より面白い動作をつくりだしてみましょう!

次回も電子工作の話題です。

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