ミクロの花火(?)で癒されます

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夏といえば?そうそう、夜空を彩る打ち上げ花火!きれいですよね。写真のように美しい白黒の花火。あれ・・・白黒・・・・?

皆さん、こんにちは。科学コミュニケーターの大堀です。

「これは花火じゃないでしょう」そんなつっこみも聞こえてきそうですが・・この美しい模様が私には花火のように見えたのです! ・・が、実はこれ、電子顕微鏡で拡大した珪藻(けいそう)の写真です。

珪藻という生き物、ご存じですか?

珪藻は、大きさ0.01~0.1ミリほどの単細胞の藻類です。 そしてその細胞1つ1つが珪酸質の殻(細胞壁)で覆われています。 電子顕微鏡で見ていたのは、この殻の形だったのです。

殻の種類は大きく二つに分けられます。 円形や多角形の放射相称の形をしている 中心珪藻、そして左右対称の形をしている 羽状珪藻です。 今回の珪藻は、殻が少し欠けていますが、中心珪藻に分類されると思います。

この殻の種類の数だけ、ミクロの世界にとりどりの美しい模様が広がります。

色がない電子を当てて拡大するため、電子顕微鏡で得られる画像は白黒ですが、珪藻が作り出すミクロの世界は多くの観察者を魅了します。

私もボーっと眺めては職人さんが作り出す花火のような美しさに癒されています。

そんな癒しの珪藻はどこにいるのでしょうか?

このサンプルはオホーツク海から採取されたものですが、海水だけではなく、川や沼、水田、湿った場所など身近なところにも生息しています。

絶滅したものを含めると数万種、最古のものは恐竜たちがいたジュラ紀の1億8500年前から存在していたと言われている珪藻。

光合成をして酸素を作り出すだけではなく、科学者は出てくる珪藻の種類を手がかりにその地層の年代を推定するなど、自然科学の分野にも貢献しています。 そして、私への癒しも。

人類が誕生するよりも、ずっと前から自然の中に存在していた珪藻が作るミクロの造形美。皆さんもこの写真でちょっぴり癒されていただけたら幸いです。

ちなみに・・・

冒頭の写真は、日立ハイテクノロジーズからお借りしている卓上型電子顕微鏡を使って撮影したもの。

未来館3階、実験工房近くのスタッフルームに置いてあります。

よかったらのぞいてみてくださいね。

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