節電の夏にフラクタルはいかが?

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都市に住む私たちにとって、今やクーラーや発電所も、体温調節を必要とする私たちの体の一部といっても過言ではありません。体の一部が機能不全!という意味では節電は一大事です。

都市に住むのは人だけではありません。炎天下にも元気に茂る植物もその一つです。植物は蒸散による気化熱で体温調節をしていると考えられていますが、それだけで大丈夫なのでしょうか。

東京の8月の日射量(太陽からの熱エネルギー)は1m2あたり平均して1日あたり15メガジュール(19812010年の平年値、気象庁統計データより)です。この太陽からの熱エネルギーをすべて蒸発熱として逃がさなければ、植物の体温(?)はどんどんあがってしまいます。

そのためには、1日・1m2あたり6.5 mmの水を蒸発させなければなりません(水1 gを蒸発させるのに必要な熱量は2.3 キロジュールです。つまり1m2の広さ、1mmの厚さの水を全て蒸発させるためには2.3メガジュール(メガは100万)の熱が必要となります)。

一方で東京の8月の降水量は170 mm(同、気象庁)なので、1日当たり5.5 mm分しか雨は降っていないのです!これでは植物は干上がってしまいます。

しかも植物は水分が少なくなってくると、水分が蒸発しすぎるのを防ぐために気孔を閉じて蒸散を抑えようとします。ですから日中気温が上昇すると、ある程度は蒸散によって体温調節ができますが、限界を超えると・・・。

このように考えると植物は東京の夏を乗り切れなさそうな気もしますが、実際には元気に茂っています。その秘密は・・

フ ラ ク タ ル

です。

フラクタルとは部分と全体が同じような形になる不思議な図形です。

これはフラクタルの一例、シェルピンスキー四面体です。

樹木は葉をフラクタル状に茂らせています。フラクタル的な形状にすることで、熱くなった葉っぱから、熱を効率よく空気へ渡すことができると知られています。それを応用した日よけが2年前、日本科学未来館にありましたよね!

シェルピンスキーの森です

2009/6/248/31に未来館で展示されていた「シェルピンスキーの森」

あれから2年、フラクタル日よけは徐々に生息域を広げています。

まずはこちら。

南国の島のような光景ですが、東京都江東区豊洲のららぽーと豊洲です。

お次はこちら。

これは東名阪自動車道の御在所サービスエリア。今年5月から 線に設置されています。

地面に落ちる影も涼しげです。

そして今、おそらく最も多くの人に“木蔭”を提供しているのが、こちら!

そう、お台場合衆国です!フラクタル状の日よけの下に人がすし詰め状態になっていますが、本当に涼しいのでしょうか。この時のサーモグラフィー画像がこちらです。

アスファルトの地面は50度を超える熱さになっていますが、日よけは35度程度。放射熱が少ない分、涼しく感じるはずです。

節電の夏、植物の知恵を体感してみてはいかがですか?

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