私たちの先祖は、宇宙に行ったことがあります。

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こんにちは。 科学コミュニケーター、渡辺です。

さて。 突然ですが、問題です!!

問題: 次の生物たちに共通することとは、なんでしょうか。

A.イモリ     B. メダカ     C. コイ     D. カエル    E. ヒト

 

 

ごー 、よん 、さん 、にー 、いちっ    ピピピピピー!!

はい 時間切れ。

 

 

問題の答えとは・・・

“宇宙に行ったことがある生物” なんです。

 

ヒトである宇宙飛行士と比べて、注目度は低いのですが、

これまでに、たくさんの生物が、宇宙に行っています。

 

そもそも、初めて宇宙に行った生物は、ライカ犬 というイヌ(♀)です。

写真のように、未来館の展示では、

“宇宙への挑戦者” 第1号としてライカ犬をご紹介しています。

 

ライカ犬は、1957年、ロシアが打ち上げたロケット、

スプートニク2号で、宇宙へと旅立ちました。

そして・・・  ライカ犬は初めて宇宙に葬られた生物でもあります。

 

それから54年。

宇宙環境が生物へ及ぼす影響を実験的に調べるため、

様々な生物が、国際宇宙ステーション(ISS)に連れて行かれました。

未来館には、そうした宇宙に連れて行かれた生物のうち、

2種類の生物の子孫が住んでいます。

(あ、館長の毛利も宇宙に行きましたが、“連れて行かれた”わけではなく、

未来館に子孫が“住んでいる”わけでもりません……。本人が通っています。)

1つは、メダカ

以前このブログで大堀がご紹介した、“ひっそりと” 飼育されているメダカについては、

こちら をご覧くださいね。

 

 

そしてもう1つが・・・  アサガオ~ !!

土井隆雄宇宙飛行士と共に宇宙へと旅立ち、2008年3月11日から約9ヶ月間、

種の状態でISSに滞在したアサガオの第2世代を、今年栽培しています。

こちらがその写真。

 

どうでしょう。 普通のアサガオと比べて、何か違いは確認出来ますか?

 

 

う~ん。 特に違いはなさそうですねぇ。

昨年栽培した第1世代についても有意な違いは認められませんでした。

下の写真が、宇宙に行ったアサガオ(第1世代)の花。

 

アサガオの花や葉の色・形を決める遺伝子が、放射線などで変化すると、

色・形が変化したアサガオが生じることがあります。

宇宙には、地上の約100~200倍の量が飛び交う放射線が

存在しますので、宇宙に9ヶ月間滞在したアサガオも、

遺伝子が変化して突然変異を起こす可能性があるのです。

ちなみに、ISS内の放射線量は、1日平均1mSv(ミリシーベルト)。

 

もしかすると、世にも珍しい変化アサガオが現れるかもしれません!!

そして、その変化が子孫へと遺伝することが確認された場合、

新しい品種として認定される可能性もあります。

 

もう少し先になりそうですが、開花のご報告もしますので、お楽しみに♪

御来館の機会がございましたら、実物をじーっくりと観察してみてくださいね。

 

 

==関連リンク==

宇宙アサガオの展示については こちら→ (未来館HPでのご案内)

宇宙アサガオについてもっと詳しく知りたい方は、こちら→ (JAXA第1回宇宙種子実験)

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この記事への3件のフィードバック

僕は小学5年生の石川創大と申します。

僕の小学校では、山崎直子さんの宇宙カボチャを栽培しています。こんど、この宇宙カボチャを記事にしてニュースをつくることになりました。もしご存知でしたら、教えてほしいことがあります。

質問:宇宙へ種を持っていったり、宇宙ステーションで植物を育てたりする研究の目的は何ですか? 今までの研究で、どんなことが分かりましたか?

教えてください。

よろしくお願いします。

石川創大さんへ

ご質問ありがとうございます。

宇宙に種をもっていったり、宇宙船の中で植物を育てたりする実験は、日本だけでなく、NASAなど海外でもおこなわれています。その目的は大きく2つあります。

1. 植物が宇宙放射線(うちゅうほうしゃせん)によって受ける影響を科学的に調べる

2. みんなで宇宙開発の未来について考える

山崎直子さんがかぼちゃの種と一緒に滞在していた国際宇宙ステーションは、石川さんが暮らす地上とはまったく違う環境です。

そこには「宇宙放射線」とよばれる高いエネルギーをもつ放射線が存在するため、地上と比べてとても高い線量の放射線を毎日あびることになります。

ふだんなら地上で暮らしている植物は、宇宙放射線によってどんな影響を受けるのでしょうか? 実際に宇宙放射線をあびた種を育て、その成長の具合を観察したり、遺伝子の変化を見つけることで、これを科学的に調べることができます。

また、石川さんの学校のほかにも、日本中の学校で、子どもたち、先生、そして研究者が、かぼちゃやアサガオなどを用いた宇宙種子実験に参加しています。

今のところ、宇宙放射線によって植物の形や遺伝子が大きく変化したという報告はありません。しかし、みんなで宇宙種子を調べて考えることを通して、未来の宇宙利用をどうしていきたいのか、考えるきっかけになるでしょう。

たとえば、1年以上の長期間の宇宙旅行、新しい品種や素材をつくる宇宙実験など、これからどうなっていくと良いのか、石川さんも考えてみてくださいね。

宇宙かぼちゃのホームページ(http://www.ksk-kokusai.co.jp/pumpkin/)、宇宙アサガオのホームページ(http://edu.jaxa.jp/seeds/index.html)も参考にしてください。

では、学校でのニュースづくり、がんばってください!!

※今回のコメントですが、科学コミュニケーターの渡辺有紀は未来館を退職したため、桑子が返信しています。

桑子様

いろいろと詳しく教えてくれてありがとうございます

大変参考になりました

いいニュースをつくれるように頑張ります

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