想像力!からのマンガ展! Vol.3

このエントリーをはてなブックマークに追加

こんにちは!展示開発課の科学コミュニケーター・鈴木 真一朗です。

今回は科学で体験するマンガ展、開発担当の側からエピソードをご紹介します。

最近、ニュースなどで「日本に元気がない」と報道されることも多いかと思います。

ところで、元気がないというのは具体的には何が無いのでしょう?体力?経済力?競争力?

そんなことを考えながら「『科学で体験するマンガ展』 ~時を超える夢のヒーロー-」の制作を行いました。

怪物くん 全21巻

科学で体験するマンガ展(以下、マンガ展)にたずさわったのは昨年の5月からでした。

当初から、マンガをどのように位置づけるかとても迷いました。

今や日本を代表する文化の一つとして世界でも高く評価されているマンガ、中でも今回の5作品はとても有名です。

これらの作品を読んで科学に興味を持ったという研究者もたくさんいらっしゃいます。

まずは読んでみなければ話にならないと思って、今回の5作品とその関連書籍をとにかく読みあさりました。

職場でマンガを堂々と読めるのは役得ですね。

読んでいく中でマンガ家と研究者の共通点を見つけました。

マンガ家が「こんな世界があったらいいな」と考えてマンガを書くように、研究者は「こんな世界が実現したらいいな」と考えて研究をし、論文を書きます。

それを多くの人に読んでもらって、「わたしもこんな世界になったらいいと思う!」と共感を集め、次の作品や研究につなげていく、いずれも原動力は「想像力」です。

想像しなければ創造することはできません。想像のときは妄想でもよいのです、それが楽しい妄想で、他の人にも共感してもらえれば、それはきっと実現します。

科学技術も同じようにして発展してきたのではないか、1年を超えて制作を重ねる中でその思いが確かになっていきました。

マンガ展を一般公開する前夜、関係者の集まる内覧会が開催されました。

そこに『怪物くん』の藤子不二雄Ⓐ先生が出席してくださり、挨拶でこのようなことをお話しになりました。

私の作品は科学的ではないから、とはじめは断ったんですが「先生、ちがいます。科学とマンガの共通点、書き手の思い、想像力こそ大事なんです!」と説得されて、出展を承諾しました。

それ以後、実はほとんど制作の様子を見ていなくて、今日は顔だけ出したら帰ろうと思っていた。

ところが『怪物くん』のコーナーを体験してみたら「主人公の手が伸びるなんてよく考えたな…」と我ながら感心してしまった!

怪物くんの伸びる手

他の作品コーナーも全部見たくなって、見終わった頃には「どれもこれも作家の個性が活かされていて本当に面白い!」と、すぐ帰るのがもったいないと感じていました。

1965年、今から40年以上前に連載開始された『怪物くん』に、もしかしたら再会するような体験をされたのかもしれません。

思いがけない嬉しいお言葉に制作関係者はみな小さくガッツポーズをしました。

帰り際、藤子不二雄Ⓐ先生に握手をしていただきました。

「『忍者ハットリくん』や『怪物くん』を書かれた、本物の手だ…」、あんなにもパワーを感じた握手は初めてでした。

この夏、夏休みの宿題で絵日記を書いたり、旅行に行ってスケッチを描かれる方もいらっしゃると思います。

実際に起きたことを書くのに飽きたら、ちょっと妄想をして「こんな未来になったらいいなぁ」とマンガも書いてみてはいかがですか?

そのマンガ、もしかしたら何年か先に本当に実現するかもしれませんよ。

※コメントをする際は「ブログへのコメント投稿について」をご覧ください

※「名前」は、ハンドルネームでも構いません

コメントを残す