「攻殻機動隊の世界は実現できますか?」 研究者に聞きました

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こんにちは。学生時代は学業よりも読書(マンガと小説)にいそしんできました、長倉です。

さて、みんな大好き攻殻機動隊

草薙少佐の電脳や光学迷彩をもし自分もできたら......! と妄想してみたことは誰しもありますよね。

(え、攻殻機動隊をご存じない?! 脳から直接ネットにつながる電脳やアンドロイドが普通になった近未来を描いた士郎正宗氏の名作マンガです!TVアニメ版と劇場アニメ版もありますよ)

長倉の私物の攻殻機動隊のマンガ。バイブルです。

同期の格さんも先輩の佐尾さんも大好き攻殻機動隊

※格さんと佐尾さんが持っている「イノセンス」は、アニメ映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の続編


さて、そんな夢のような世界、現代の最新テクノロジーをもってすれば、もしかしたら実現できちゃったりするんでしょうか?

脳科学者の藤井直敬氏@NaotakaFujii)、AR研究者の稲見昌彦氏@drinami)、ロボット研究者の石黒浩氏(@hiroshiishiguro)に聞いてみましたよ。

 

藤井先生、電脳でネットに接続したいんですが......

攻殻機動隊の世界を代表するのが、いつでもどこでも脳から直接ネットにつながる電脳。闘いながらデータベースを検索したり、考えただけで以心伝心よろしく遠隔地にいる仲間のバトーらと会話をしたりできます。

脳の神経細胞は電気信号で情報のやり取りをしています。

そこで、脳に電極を貼り付けて脳の電気信号を解析することで脳の情報を読み取るブレイン・マシン・インターフェイスの研究をしている、理化学研究所脳科学総合研究センターの藤井直敬先生に聞いてみました。

電脳ってできますか?

マイクロマシンを脳に入れて、脳の情報を読み取ったり逆にネットなど外の情報を脳に送り込んだりすれば電脳は実現できるはずですよ。

実は、藤井先生も大好き攻殻機動隊。

かつて、電脳を実際にやってみようと計画をしたことがあるそう。

その方法とは......。

「日立製作所が開発した世界最小級の無線ICチップ「ミューチップ」をマイクロマシンとして使おうとして、日立製作所に相談に行きました。これを脳内にたくさん散りばめて情報を読み取って無線で飛ばし、ヘルメット型の通信端末で読み取ればできそうです」(藤井先生)

ところが、大きな壁が立ちはだかりました。

お金です

億単位で開発費用がかかるそう。

「趣味でやるには高すぎると断念しました」(藤井先生)

ですよね......。

 

稲見先生、光学迷彩で透明人間になれますか?

草薙少佐が敵から身を隠す時に使うのが光学迷彩。

マントを羽織ると、瞬時に透明人間になります。

未来館3階の零壱庵に展示されているこちらのマント。

一見、何の変哲もないただのマントですよね。背景に広がるのは日本庭園でしょうか。

ところが、のぞき穴越しにもう一度見てみると......。

あ、マントが透明になって背景が見えます!

これは光学迷彩ではないですか。もう実現しちゃっていますね。

作ったのは、慶応大学教授の稲見昌彦先生。

実は、稲見先生も大好き攻殻機動隊。

稲見先生も光学迷彩で透明人間に!

撮影:Ken Straiton

提供:慶応義塾大学稲見研究室

再帰性反射材という安全用の反射パネルなどに使われる特殊な素材でマントを作り、背景の映像をプロジェクターでマントに投影すると、あたかもマントが透き通って背景が見えるという仕掛け。

もっとも、背景の映像を撮影して投影しないといけないので、少佐みたいに激しく闘っている間に光学迷彩になるのは難しそうですが。

稲見先生は最近では、光学迷彩を使ってプリウスの後部座席を透明にしてしまうというプロジェクトにも取り組んでいます。車庫入れが苦手なあなた(私)に朗報ですね。

(光学迷彩の展示については、佐尾さんのこちらのブログでもくわしく紹介されていますよ)

 

石黒先生、少佐の義体は作れますか?

草薙少佐は脳以外はほぼ人工的な義体(アンドロイド)で出来ています。

身体がアンドロイドになれば、怪我をしても取り替えてもらえますし、いつまでも若く美しくいられます。素晴らしいです。

そこで、実際に自身のアンドロイドを作ってしまったのが、大阪大学教授の石黒浩先生です。

未来館3階ロボットワールドには、石黒先生とアンドロイドが一緒に写っている写真がさりげなくあります。

(どちらがアンドロイドかわかりますか?)

では、草薙少佐みたいなアンドロイドは作れますか?

闘うアンドロイドは難しそうですが、デスクワークくらいならアンドロイドに代わりにやってもらっても大丈夫そうですね。

最近では、アンドロイドが石黒先生の代わりに講演や取材もこなしているとか。

 

もしも攻殻機動隊の世界が実現したら......

攻殻機動隊の世界は2030年ごろ。もうまもなくです。

電脳でネットの世界といつでもどこでも接続、光学迷彩で透明人間になって敵から身を隠す、自分の身体は義体で取り替え可能──。

まだまだハードルはたくさんありますが、いつの日かそんな日常がやってくるのかもしれません。

攻殻機動隊の世界が実現したら、あなたはどうしますか?

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この記事への2件のフィードバック

教えて下さい。パソコンや携帯電話を人の頭の中、脳と繋げて話をすることができますか?

今更1年前のエントリーにコメントするのもどうかと思ったのですが、草薙少佐の義体は、アンドロイドとは呼びませんよ。サイボーグです。

攻殻機動隊の世界でアンドロイドというのは、脳の代わりにAIが搭載された、ゴーストのない人型ロボットのことなので、アンドロイドなんて呼ばれたら、少佐が怒りますよ(笑)

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