花粉症が治るなら遺伝子組換え米、食べる?

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ようやくスギ花粉のピークが過ぎて、ヒノキに怯えながらも、だいぶ楽になりました♪

前回の花粉症に関するブログでは、とくに花粉症緩和米に多くのご反響をいただき、ありがとうございました!

 

突然ですが、質問です (^o^)

「1日に必要なすべての栄養を含む “ミライフルーツ” AとB。

Aは品種のかけあわせ、Bは遺伝子組換えで作られました。

あなたは、AとBどちらを食べますか?もしくは、どちらも食べない?」

 

(※絵はイメージです。ミライフルーツは架空の果物です、念のため)

・・・私の友人(20代女性)4人と話してみました・・・

「遺伝子組換え」 って・・・?

ひらちゃん: “かけ合わせ”とか“遺伝子組換え” って、なぁに?

ほりかわ: たとえば、味はいいけど乾燥に弱いのと、あんまり美味しくないけど乾燥に強いのをかけ合わせて、味もよくて、乾燥に強いのを作る方法! でも、子どもがお父さん似かお母さん似か、産まれてみないと分からないのと同じで、望んだ特性が手に入るまで時間がかかる・・・

で、”遺伝子組換え” はピンポイントで遺伝子操作をするから、ねらい通りにできるけど、全然ちがう生物由来の遺伝子を入れることもあるの。

(厚生労働省医薬食品局安全部「遺伝子組換えの安全性について」をもとに作図)

 

きりちゃん: どっちも食べる!もし味がちがえば、おいしい方!安全で栄養も一緒なら気にならないかも。

かたちゃん: 私は遺伝子組換えには抵抗あるかも~ 遺伝子組換えが何なのかよくわかんないから。

はらちゃん: 私も!お豆腐買うときは、遺伝子組換えはやめた方がいいって言われたし・・・

ひらちゃん: なんか身体に悪いの!?

ほりかわ: 遺伝子組換え作物も、安全性はちゃんとチェックされているよ。ただ、何でもそうだけど、永久的に100%安全!って言い切るのは、なかなか難しいよね。ところで、ひらちゃんは、とってもかわいい赤ちゃんが産まれたばかりだけど、自分の子どもに食べさせるのも抵抗ない?

ひらちゃん: 安全が保証されているなら抵抗ないかな~。それより輸入品の産地の方が気になる・・・

きりちゃん: それにさ、自然に育ったものだって、100%安全だ!ってわかんなくない?

はらちゃん: その意見には納得!!

ほりかわ: 世の中には、いろいろなリスクがあるから、他のリスクと天秤にかけないと分からないよね。

実際、「自然毒」って言うのがあるんだよ。植物は動物みたいに外敵から逃げることができないから、害虫から身を守るために、毒素を作っているの。この自然毒を、人間は一生のうちに5,000~1万種類も野菜や果物から摂取していると言われているよ(※)。

 

  「遺伝子組換えでない」 が意味すること

ひらちゃん: あれ?そもそも遺伝子って危険なの?

ほりかわ: いや、お肉にもお刺身にも野菜にも・・・生きとし生けるものは全て遺伝子をもってるから、毎日食べてることになるね!遺伝子自体は危険じゃないよ。

はらちゃん: でも「遺伝子組換え」って言葉のイメージがあやしくて、こわい!

ひらちゃん: 確かに、納豆とかのパッケージに「遺伝子組換えでない」って書いてあるから、遺伝子組換えじゃない方がいいのかな?って思ってた…

ほりかわ: そう思っちゃうよね~。でも実は、油やしょうゆは、遺伝子組換え農産物を原料に使っていても、「遺伝子組換えである」って表示する義務はないんだよ(検出できないという理由と、遺伝子組換えをしていない農産物から作った場合と品質上の差がないという理由から)。

日本では、8種類の農作物(大豆、とうもろこし、ばれいしょ(じゃがいも)、菜種、綿実、アルファルファ、てん菜、パパイヤ)が、遺伝子組換え作物の場合は「遺伝子組換え作物である」と表示するのは義務だけど、「遺伝子組換え作物でない」と表示するは任意なの。

ただし、現時点で安全性審査を通過している8種類の対象農産物以外は、遺伝子組換え作物が流通していないわけだから、たとえばリンゴやミカンに、わざわざ「この○○は、遺伝子組換えではありません」って書くのは禁止されてるの。リンゴだったら、遺伝子組換えリンゴが日本でも流通していると誤解されたり、「優良誤認」といっていいもののように思われそうだからね。

 

 「知らない」 から避けるのか?

かたちゃん: なんか、その辺も含めてよく分かんないから、とりあえず避けてる。別に「悪い」とかじゃなくて「知らない」から

ひらちゃん: 先入観はあるよね。

きりちゃん: 逆に、よくわかんないけど体によさそう!って食べているのもあるなぁ。

ひらちゃん: じゃあ、遺伝子組換えについての説明をちゃんと書けばいんじゃない?

かたちゃん: でも、説明書いてあっても、スーパーでわざわざ読まないよ。

ほりかわ: 確かにねぇ。でもどんなに「安全です」って言われて、わかりやすい説明があっても、「安全」って言葉を信頼できないのは、なんでだと思う?

かたちゃん: 安全なのを理解はできても、気持ちがついてかないわ人工的だと思うし。

ほりかわ: どこまでが「自然」で、どこから「人工」か、のは線引きが人によって違うもんね。品種のかけ合わせも、意図的にやってきたことだし・・・そう考えていくと、人も自然の一部だけど、人が生きてくための「農業」は、根本的に自然そのものではないのかも。

気持ちがついていかないのは…「そのものが何なのか」、「どんなふうに作ったか」だけじゃなくて、「誰が」っていう部分が大きいのかな?

はらちゃん: 作り方もだけど、作る人にもよるね。これもイメージだね・・・

・・・じゃあ説明も、直接人から聞けた方がいい?

きりちゃん: うーん。私の場合、説明は聞くより読む派だけど、人によるだろうし。

ひらちゃん: 私はCMとかの影響が大きいかな。

ほりかわ: そっか・・・!“説明”(も不十分だけど、説明だけでもダメ)だからかも。一方的に入ってきた情報には漠然とした感情やイメージを抱いて、そこで止まりがち。だけど、自分にはない視点や知識を持っている人と対話することで、自分の中でもう一度「考える」から、自分が抱く感情の理由がわかったり、感情が変化したりするのかも。

 

なぜ「遺伝子組換え」をするのか

かたちゃん: そうだね~。でもさぁ、そこまでして、なんで遺伝子組換えするの?

ほりかわ: それはね、今までの不可能を可能にするから!たとえば、花粉症緩和米っていう花粉症の人には救世主みたいなお米も遺伝子組み換えで開発されてるんだよ!

きりちゃん: 花粉症緩和米!? はじめて聞いたー!

そうなの!なんと、毎日食べるお米で花粉症がよくなるかもしれないの!今度、未来館で花粉症緩和米を開発した高岩先生のトークイベントがあるよ!

4/20(土)はあけといてね☆

しかも、このトークイベントは勉強会ではなくて、先生やほかの参加者の人たちと率直な意見交換ができるよ!ほかの人と話すことで、自分の考えがはっきりすることってあるよね。きっと、自分が選択をする上で何を大事にしているかが、今まで以上にみえてくるよ!

 

そして、冒頭の質問は・・・

未来館5階のエンドクサのコーナーで、みなさんの意見を募集します!

遺伝子組換えとかよくわからない!という方も、ぜひ一緒に考えてみませんか?

詳しい資料、そして科学コミュニケーターとの対話や、他の人たちの意見も見ることで、さらなる発見があるはずです。

エンドクサは4/10(水)~6/3(月)までこちらのテーマで行っております。

ご来館が難しい方は、こちらのブログのコメントでご意見をお寄せください(差支えがなければ、年齢・性別・職業をお願いします。投稿時のお名前はニックネームで構いません)。

 

正しい唯一の答えを、誰かが持っているわけではありません。

ですが、無関係な人はいない問いかけ。

たくさんの方のご参加をお待ちしております。

 

 

■ イベント情報

サイエンティスト・トーク「花粉症にサヨナラ~あなたは食べる?遺伝子組換え米~」

講師: 高岩文雄氏 (農業生物資源研究所)

開催日時:2013年4月20日(土)14:30~15:30

開催場所:日本科学未来館 3階 実験工房

参加費:入館料のみ

参加方法:事前申し込み不要です。直接会場受付にお越し下さい。

http://www.miraikan.jst.go.jp/event/130329107748.html

■ 国際植物の日・関連イベントのお知らせ

http://www.miraikan.jst.go.jp/event/130402137765.html

(※)自然毒については、ジョン・F・ロス「リスクセンス」(集英社)より引用

 

・・・今回、協力してくれた4人の友人に感謝します。貴重な意見をありがとう!・・・

 

※コメントをする際は「ブログへのコメント投稿について」をご覧ください

※「名前」は、ハンドルネームでも構いません

この記事への2件のフィードバック

確かに「なんとなく嫌」という人は少なくないですね。私もその一人かも?

遺伝子組み換えそのものの影響だけではなく、それによる作物に使われる除草剤や殺虫剤との複合要因もありますよね。

で究極の食の安全とは、人及びその子孫の健康にただちに・・・否死ぬまで影響(これまた定量化できるのか?閾値は存在するのか?)がないことかと。

それが科学的に証明されて初めて安全と言えるのではと、私は思います。

食品表示の問題も消費者を混乱させているのではないのでしょうか。5%迄は許されるとか、原材料は大丈夫なのか?

さらには、科学的に決められているはずの規制値が国によって違うのは何故か?
他国の圧力で自国の規制値が甘くなるのは何故か?
お金の力は働いていないのか?
遺伝子組み換え食品を作るメーカーは、安全であるというエビデンスを持っているのか?公開しているのか?第三者の科学者たちは、それらをどう評価しているのか?
そもそも科学者たるもの、そこまで考えているのか?
(例えば、科学の粋を集めたはずの原発は事故を起こした。科学者の責任は問われないのか?日本学術会議で「フクシマから科学者は何を学ぶのか?」(だったかな)が検討されていますね)

いずれも私は答えを持っていません。20日にどのような議論がなされ、参加者がその後どのような行動をとるのか、大変興味がありますが、残念ながら私は別件で参加できません。

MarC様

コメントそして、イベントへのご関心、ありがとうございます。

当日の様子は、ファシリテーターを務めた石川からこのブログでご報告させていただく予定です。

また、ライブ中継をした動画をYouTubeにてご覧頂けるようになりました。よろしかったら、こちらもご覧ください。

http://youtu.be/TKzfZNc52vY 

MarCさんがおっしゃるように、

ビジネスの在り方、各国の対応差、食品としての安全性、表示、基準値・・・と、

いろいろな側面がまだまだ見えづらい。私もそう感じます。

遺伝子組換えの種子を扱う外資メーカーの多くは、日本で栽培することが目的ではなく、

アメリカなど海外で栽培した遺伝子組換え作物を日本に輸出するために、日本での登録取得を目的としているそうです。

「日本で認可を受けた」ことも、安全であるというエビデンスの一つの形かと思います。

とはいえ、基準自体は妥当なのか?・・・

基準値や規制範囲が他国と違ったり、国内でも変わったりしますよね。

科学的なデータに基づいて「人が」線引きをし、また、科学的なデータも「仮定や条件」によって結果が変わりうるわけですが、

科学者は基準値をどう定め、私たちはその基準値をどう捉えるべきか・・・これからも考え続けていきたいと思います。

今後も、関連するイベントを予定しておりますので、またご案内させていただきます!

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