私、理科が好きだったの!?

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先日帰省した折に古い新聞記事を見つけました。

私が小学6年の時、「年女」として地域紙の元旦号に紹介された記事です。



古い新聞なので染みがあるのもご愛敬。

懐かしい気持ちで読んでいたところ、ある一文に目が留まりました。

 

・・・あれ? 私、理科が好きだったの!?

私は未来館の科学コミュニケーターの中でも異色の、哲学・思想系の研究をしてきました。かつて典型的な理科嫌いだったことは自己紹介ブログで書いた通りです。特に高校に入ってからは理科のテストで点数が取れず、理系進学はとうてい無理だと諦めていました。

もともと理科が苦手だと思い込んでいましたが、小学生の頃は違ったようです。

そう思って昔を振り返ると理科が好きだった思い出がちらほら。たとえば、小学6年の夏休みの自由研究では、様々な薬品の酸性、アルカリ性を調べました。学校の授業で使ったリトマス紙にとても興味を持ったので、リトマス紙を使って様々な実験を好きなように行い、その反応を自分の目で確かめたくなったからです。実験の過程では、水が中性である事を確かめようと雨水を貯めたり、塩酸にステンレスたわしをつけ込んで数日間放置したりしたことも。

好奇心の赴くままに興味を追いかけていた頃から一転、高校に入学してから理科のテストで点が取れなくなりました。やはり、これが私の理科嫌いを助長した大きな一因です。高校生の私にとって理科とは、教科書に書かれた単なる知識に。理科を学ぶことの意味や知ることの楽しみを感じられず、受験のための「手段」としての理科となってしまいました。


理科に悪戦苦闘した高校時代の私。

 

 

文系まっしぐらだった私ですが、環境思想・哲学を専門とした故に、後になってから研究を通しておのずと生態学や生物学の知識を増やすことになりました。意外にも、そうした自発的な学びは全く苦痛じゃなかった。

高校の時に学びきれなかった(もはや覚える気も無かった)科学的な事象を、自分の研究や関心に沿って自発的に学び考えることは、むしろ楽しいと思えたのです。そうした知的活動の楽しさが、私を科学コミュニケーターへと導いたのかもしれません。

 

科学コミュニケーターとしての現在

未来館の科学コミュニケーターとなり1年が過ぎました。今、仕事を通して、とても新鮮な気持ちで科学を学んでいます。同僚や多くのお客様が当たり前に知っていることも、私にとっては「新たな知」。逆にお客様から教えられることも多々あり、恥ずかしいような・・・。でも「点数を取る」ことにとらわれない自由な学びは、自分自身を豊かにしてくれるよう。この歳にして自分がまだまだ知的に成長していくことを日々嬉しく感じています。

理科嫌いだった私だからこそ、「学校のお勉強」ではない自由な学びの喜びをお客様に伝えることができるはず。教科書にはないテーマを扱うこともできる科学館スタッフであることを強みにお客様の興味・関心に柔軟に対応し、純粋な知的活動のおもしろさを感じてもらいたいです。

 

おまけ

こちらの一文にも触れましょう。

はい、小さい頃はとーっても人見知りで地味な女の子でした(いや、今も本質的にはそうなのですが・・・)。そんな私がどうして、多くの人とかかわる科学コミュニケーターになるに至ったのかは、また別のお話。

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この記事への4件のフィードバック

岩崎茜 様

はじめまして。

朝早くから失礼致します。

精神疾患に罹患していますが、今朝は中くらいより少し良い調子なので、思いついた事を書かせていただきます。

小学生の時のある体験から、私は算数に興味を抱きその後数学、物理学へと関心事が膨らんでいき、しまいには(ここ十年ぐらい)哲学へとたどり着いてしまいました。

岩崎様とはたどり着くまでのベクトルが逆でしたが、南方熊楠と同じ動機、好奇心の発露として、山登りで言えば「学問あるいは哲学の最高峰」へ向かって登り続けている状況なのでしょうか。

勝手な表現をお許し下さい。

私の最終目標は、まだはっきりとうまく言えませんが、科学にもとずいて、自然界のみならず万物、森羅万象の物、事などを理解しその背後にあるかもしれない普遍的真理(ないかもしれませんが)、物理的存在やあるいは人生の意味までにもたどり着けたらと、夢の大風呂敷を広げて空想して楽しんでおります。

頂上は遥彼方です。

今は、体力をつけて準備を整え、いざ登頂開始。

まさしく、この壁をなくすことが未来館のポリシー、

「科学技術を文化として捉える」に通じるのでしょうね。

この壁にぶつかった、中学生、高校生にこそ、

未来館に来て、「学校のお勉強」以外の科学に

ワクワクしてもらいたいですね。

自らの関心に従って様々な分野に学びながら「山登り」されているのですね。

「学問の最高峰」などという立派な目標ではないにしろ、私も、何とか指を触れたい真理のようなものは漠然と目指しているかもしれません。

私は何かを学ぶときはいつも、自分とは何かという疑問に立ち返ります。

空を見上げて宇宙を思うとき、未来館のユノハナガニ達が水槽で気ままに(?)生きているのを見るとき、

それらは様々な角度から「私」を見つめる視点となって自らに返ってきます。

長い道のりを楽しみながら、思い描く頂上に向けて一歩ずつ近づいていけるといいですね。

”人”を通して科学技術のおもしろさを知ることができるのも未来館ならでは。

まさに、「わくわく」を与え、好奇心を育むことが、私たち科学コミュニケーターの仕事だと思っています。

お客様がどんなことに「わくわく」するのか、こちらも常にアンテナを張って社会を見ていないといけませんね。

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