続:夕焼け空の三日月を撮ろう

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「夕焼け空の三日月を撮ろう」の記事で紹介した8月4日の明け方、そして8月10日の夕方の細い月は楽しんでいただけたでしょうか?

東京は正直、天候がいまひとつでした。私が仕事帰りに空を見たのは10日の夕方。晴れてはいたものの透明度が悪く、黄色くかすんだ月が鈍い光を放っていました。一応撮ってみたけど・・・

DSC_1491

んー-、納得いかん! また撮り直そう!

実は、9月にも10月にも、細い月を撮るチャンスはやってきます。そして、これからの秋は空の透明度が増し、夕焼け空がより美しくなる季節です。

というわけで今回は、月を楽しみながらきれいに写ための情報をより詳しくご紹介いたします。続編記事なので、前回記事もご参照の上でお楽しみいただければ幸いです。

 

【撮影のチャンスを調べよう】

月は約29日の周期で満ち欠けを繰り返しています。つまり、だいたい1ヶ月ごとに三日月が見られるのです。三日月の前後と、新月前の細い月が明け方に見える日も含めれば、1ヶ月に4、5日は細い月を撮るチャンスがあるということです。

太陽、月が沈む(昇る)時刻や月齢は、下のサイトなどで調べることができます。西へ行くほど時間は遅くなりますので、場所の設定にも注意してくださいね。

国立天文台の暦のページ http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/

(左上に表示される「今日のこよみ」欄や、ページ内の「各地のこよみ」を参考にしてください)

 

私は特に、日の入り(日の出)と月の入り(月の出)の時間差が1時間20分~2時間くらいの日を狙っています。

 

上のサイトで見ると、9月は3日(火)、4日(水)の日の出前と、8日(日)、9日(月)の日没後が狙い目です。

 

【月が出る位置は毎回違う】

太陽が夏は北寄り、冬は南寄りに沈むように、月の沈む方角も季節によって少しずつ異なります。詳しい説明は省きますが、だいたい下の図と表の通り。夏から秋にかけての夕方の細い月は、同じ日の太陽より南寄りの比較的低い位置に現れます。欠ける向きも太陽との位置関係によって変わり、南寄りの時は横が欠ける縦長の月、北寄りの時は上が欠ける盃のような月が見えます。憶えておくと、月が輝く位置の目安を立てやすいかもしれません。

夕焼け月サイズ

※イメージ図。月の大きさを強調してあります。

季節 朝夕 太陽よりも 高さ
夏、秋 南寄り 低い 横が欠ける
北寄り 高い 上が欠ける
冬、春 北寄り 高い 上が欠ける
南寄り 低い 横が欠ける

これを踏まえると、夏~秋の夕方は月齢4前後の太い月でも高度が上がらず、地上風景と絡めて撮りやすいことが分かります。逆に冬~春の夕方は、月齢2前後でも高さがあり、より細い月を撮るチャンスです。

より正確な位置が知りたい場合は、天体シミュレーションソフトなどを使いましょう。

 

【細い月を撮る楽しさ】

つまり、毎月4~5回もチャンスがあるとはいえ、狙った構図の良い位置に月が出る日は1年のうちでも限られます。

また、金星や木星など明るい星との共演を狙うのも楽しいですし、景色と一緒に写す月の写真は、その時その場所にいた人にしか撮れない作品です。

さらに、昼間よりも暗い中での撮影では、スローシャッターで光を蓄える楽しさを感じることができます。薄暗く見える空が、実はすごくきれいな色を持っていることに気がつくかもしれません。コツをつかんでしまえば、もっと暗い夜に星空の写真を撮ることも、そんなに難しくはなくなるはずです。今年の11~12月に明るくなると予想されているアイソン彗星の撮影の練習にも、ちょうど良いかもしれません。

 

【暦を感じよう】

風景の一部として目に入ってくる細い月には、数字が並んだカレンダーとはまた違う、暦を感じさせてくれる力があるように思います。私がそれを強く感じたのは、学生時代に、半年間のアジア横断旅行をしていた時。特に目的もない、いい加減な旅の中で、細い月を撮ることを一つの楽しみにしていました。

ネパールの仏教寺院やヒマラヤ山中で、インドの海岸で、パキスタンのモスクで、イランのオアシス都市で、そしてトルコはイスタンブールのボスポラス海峡で。新月を過ぎたばかりの細い月が夕空に輝くのを見ては、「前に三日月を見たのはあそこだったから、1ヶ月でこれだけ進んだのか」「また新しい月が始まるんだな」などと感じていました。

 

puriサイズ

「夕漁」=2003年1月5日、インド・プリ―

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pakiサイズ

「イスラム圏への誘い」=2003年2月3日、パキスタン・ラホール

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bamサイズ

「砂漠のオアシス」=2003年3月6日、イラン・バム

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「旅の終点」=2003年4月3日、トルコ・イスタンブール

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太陰暦の時代や世界に限らず、人々は昔から、月の満ち欠けを見て時の流れを感じてきたことと思います。みなさんも、「次の三日月はいつかな」なんて調べて、夕方にちょっと空を見上げてみたり、カメラで狙ってみたりしてはいかがでしょう。

良い写真が撮れたら、ぜひ教えてくださいね。

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