現実ヲ拡張セヨ! でるキャラ!

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こんにちは、展示開発課の鈴木 真一朗です。

3階常設展示フロアにある第12期メディアラボ「現実拡張工房」の第6話でご紹介するのは、

「ゆるキャラ」ならぬ「でるキャラ」です。

飛び出ちゃった!

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第1話で、出展者である東京大学の苗村健先生の研究テーマは「モニタからあふれちゃった情報科学」ですよ、というお話をしました。

でるキャラはまさにこの言葉を体現したかのような研究成果です。

白い台に近づいてみると、なにやらヒヨコがコルクの上を動いています。写真ではわかりにくいですが、ちゃんとコルクの上に存在するかのように、立体に見えます。

そして、コルクの置かれ方に合わせて、動き方を変えているのです。

そう、まるでゲームの世界が現実の世界に飛び出してきたかのよう。どうしてこんなことができるのでしょうか?

DCRA?

DCRA_structure

キャラクターが飛び出て見える秘密、それはDihedral Corner Reflector Arrayです。

ガラスと樹脂を組み合わせて、ナノメートルの大きさで鏡をつくり、それをたくさん並べることで、凸レンズのような、実際に置いたものと対称の位置に上下逆の実像を作る透明な板を作ります。

この性質を利用して、DCRAとディスプレイの距離を変えて、空中像が現れる位置を調整しています。

まるでそこにあるかのように光が出ているため、メガネなどをかけなくても、前後左右に動いてみても、ずっとそこに立体があるように見えます。

従来の3D映像技術は、何らかの方法で人間の右目と左目に別の映像を見せることで擬似的に立体視を実現するものが多かったのですが、実物があるかのようにそのまま立体に見ることができるDCRAは、立体視の可能性をより広げる注目の技術です。

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でるキャラでは、ごく普通の液晶モニタを使って、ヒヨコを表示しています。

さらに、電動のアクチュエータが液晶モニタを上げ下げすることによって、ヒヨコが奥行きをもって動き回ることが可能になりました。

コルクの位置はMicrosoftのKinectで検出しています。

Kinectは物体であれば何でも検知できるため、コルクだけでなく、手のひらにヒヨコを載せて遊ぶことも可能です。

手の上で可愛く動くヒヨコを見ていると、ゲームのキャラクターが画面から飛び出てきて一緒に遊ぶ、なんて未来もすぐそこまで来ているのかなという気になります。

ぜひ、展示場で体験してみてくださいね!

【これまでの「現実拡張工房」記事】

  1. 第12期メディアラボ「現実拡張工房」!
  2. 裏話「現実拡張工房」ができるまで
  3. 現実ヲ拡張セヨ! Thermo-key!
  4. 現実ヲ拡張セヨ! Photochromic Carpet!
  5. 現実ヲ拡張セヨ! EchoSheet!

管理人注:10月24日にDCRAの名称と原理について、一部、修正しました。

修正前:DCLA(Dihedral Corner Lens Array)→ 修正後:DCRA(Dihedral Corner Reflector Array)

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この記事への2件のフィードバック

このDCRAとやらは一般でも買えますか?ちょっと調べたのですが検索に引っかからなくて…(>Д

クワガタ様、お問い合わせありがとうございます。
市販されているかは私もわからないのですが、展示で用いているDCRAは広島の株式会社アスカネット様で近いものを取り扱っています。
下記のURLを参照してみてください。
http://aerialimaging.tv/

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