科学コミュニケーターがやってみた-自由研究-

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夏休みが終わって早2ヶ月、

最終日に泣きながら宿題をやったあの日から早2ヶ月。

もっと早くやっておけば良かった、

もっと計画的にやっておけば良かった、

-よし、来年こそは!-

スライド1

思い当たる人はいるでしょうか???

 

そんな決意は2ヶ月も経つと薄れ、また号泣の8月31日へ歩み始めるのです。

小学生時代の私はこのサイクルを6回繰り返しました(笑

というわけで、来年の8月31日に泣く子どもたちを一人でも減らすべく、

こんな時季に自由研究のブログを書きます。

 

実は、この夏休み、密かに自由研究をしていたのです!!!

少々時間を要していましたが、ついに完成!

 

小学生時代、自由研究の宿題が無かった髙橋にとって、人生初の「自由研究」です(ドキドキ...)

 

テーマはズバリ「太陽の黒点観察」!!!!!!

 

この夏、未来館では「朝イチ未来館」を開催し、開館をお待ちのお客様と「変化アサガオの観察」や「望遠鏡を使った太陽の黒点の観察」を毎日行っていました。(詳しくは榎戸のブログへ)

 

...そう、毎日!

 

せっかく毎日観察するなら、黒点の変化を記録してみよう!

というわけで、ここに科学コミュニケーターの自由研究がはじまったのです。

 

「黒点」とは太陽の表面に見える黒い斑点のこと。

太陽の表面の温度は約6000度、それに対して黒点の温度は約4000度と低いので、周りよりも暗くなり、黒い斑点に見えます。

 

太陽は大きいので観察しやすい星です。

とはいえ私は天体観察「超」初心者

 

...望遠鏡ってどうやって使うんですか!?!?

こんな状態...(苦笑)

 

こんなときは得意な人に聞いてみよう!

現在の未来館の星空担当といえば、科学コミュニケーター本田の二人。

この二人の特別監修のもと、私の黒点観察は始まりました。

 

まずは、望遠鏡のセッティング

太陽へレンズを向けて、望遠鏡でとらえます。

望遠鏡セッティング

本田による望遠鏡レクチャーの図

 

直接見ると危険なので、こんな感じで白い紙の上に写した太陽を観察します。

IMG_7144

丸い円が太陽

 

え?こんなに簡単なの?こんな単純作業で何がわかるのか......

侮ることなかれ!

あのガリレオも全く同じ方法で黒点を見ていました!

 

はじめはただの円しか見えませんが、よーく見ているとなにやら紙にシミのようなものが...

 

こ...これが黒点か!!

黒点アップ

赤い枠の中にポツッと見えるのが黒点

 

というわけで、この黒点を鉛筆で塗って...

黒点2

ぬって......

 

「あぁー!塗ってるそばから太陽の位置がずれていってしまう...!」

 

そう、地球が自転しているので、とらえた太陽の位置はすぐにずれてしまうのです。

普段「地球が自転している!」と思えることはあまりないですが、思わぬところで実感することとなりました。

 

そんなこんなで毎日集めた黒点のスケッチは全部で27枚!つなげて見てみましょう!

(雨や曇りで太陽が見えなかった日は観察をお休みしました。)


 

むむ!なんとなく黒点が移動しているように見える!

(太陽の動きを追いかけるのも、スケッチも全部手作業なので、多少のずれはご了承ください)

 

なぜ???

 

地球が自転して観察する位置が動いているから毎回太陽の違う面が見える?

いや、観察は毎日だいたい同じ時間にやっていたのでそれは無いはず。

 

じゃぁ太陽が動いてるの...?

 

そう、実は太陽も自転していたのです。

そして、黒点自身も絶えず形を変えたり、数日~数ヶ月で消えたりしてしまいます。

だから地球から毎日同じ時間に観察していても、スケッチは少しずつ変わっていったんですね。

 

天文学者たちは昔からこうした観察を続けてきました。

ガリレオが始めて以来、なんと400年も。

ガリレオの黒点観察から200年分の記録がたまったころ、太陽には11年周期で黒点の多い時季と少ない時季がやってくることが分かりました。

国立天文台では1998年まで、基本的には私がやったのと同じ方法で記録を取っていました。今は自動化されていますが、黒点を毎日記録していることは変わりありません。

 

 

ああ、観測を続けるって偉大!!

 

 

来年の夏休みは計画的に!と思っているあなた!

毎日行く場所や見る物がある人はせっかくなので観察の場にしてみるのはどうでしょうか。

どんな些細なことでも長く観察することで貴重な記録になります。

日々の変化は無いように思えても、記録をまとめて見てみると意外な発見があるかもしれません。

寒くなってきました

少しずつ寒くなってきましたね...過ぎ去ってあらためて感じる夏の太陽の威力...

※参考図書日本評論社 「太陽 シリーズ現代の天文学 第10巻」※冒頭の子どものイラストは以下のサイトからお借りしました。http://e-poket.com/illust/

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