一杯の年越し蕎麦ができるまで。

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こんにちは!

 

2015年が明けてからあっというまに約2ヶ月経ってしまいましたね。

きっと表題を見て、「いまさら、年越し蕎麦!!?」

と思った方も少なくないでしょう・・

 

しかし!今回はあえて"年越し蕎麦"のお話しをします!

 

それではさっそく・・

 

昨年末に私が食べた年越し蕎麦がコチラ!!!

IMG_4285.JPG

普通です。

 

なにもブログにするほどでも・・・・・と思った方。

 

そうです!

 

今回私が語りたいのは、見た目ではなく、

この蕎麦が"できるまで"です!

"できるまで"といっても、蕎麦打ちしたという話ではありません。

話のメインは、お肉です。

 

いまから私がつくった年越し蕎麦に入っていたお肉が、

どんなプロセスを経てきたのかを、物語風にしてお送りします。

 

さかのぼること、約2ヶ月前。

 

2014年12月11日。一人の猟師さんが網を使って、

一匹の若い雄マガモを捕まえました。

(ここから、この蕎麦物語がはじまります。)

 

猟師さんは、その捕まえたマガモを食べることにしたので、

食べるための下準備をしました。

 

まず、熟練した技でなるべくマガモが苦しまないように、

一瞬で首を折り命を頂きます。

次に頭の部分を落とし、全身の血を抜きます。

ふわふわの羽はお湯につけ、毛穴を開かせてからむしり、

肉が傷むのを防ぐため、内臓を取り出します。

 

こうして、ようやく食べるための下準備が整いました。

 

猟師さんはこのマガモを食べる時がくるまで、

冷凍庫に大切に保管しておくことにしました。

 

このマガモがゆくゆくは私の蕎麦に入るお肉になるのですが、

そこまでにはまだ続きがあります。

 

それから、数週間後・・

 

猟師さんの家に、突然「猟を学ばせてほしい!」と、連絡がありました。

 

猟師さんは、猟は時間も体力もかかる大変な作業で、

猟の経験も無く仕事をしながらではとても無理だということを、

優しく伝え、断りました。

 

しかし、それでも相手は食い下がります。

 

「日頃食べている肉はどこから来るのか、

自分で捕って食べることで実感したいんです!」

 

猟師さんはそこまで言うのならと、

自分が食べるために保存しておいたマガモをあげることにしました。

 

「まずは、マガモをきれいに料理して食べること」

 

自分で捕ったものでなくても、このプロセスはとても大切なことなのです。

 

 

※この先、多少刺激の強い写真も掲載しておりますので、

閲覧には注意して下さい!!!

 

 

2014年12月22日。大切に冷凍されていたマガモが、私の元に届きました。

(そうです。突然連絡をした人は、私です。)

IMG_4267.JPG

2014年12月31日(大晦日)16時頃。

 

このマガモを食べるときがやってきました。

 

まず、このままでは食べることが難しいので、

食べやすいように解体します。

 

このとき、肉や筋の付き方や、骨の位置を考えて包丁を入れていきます。

鴨解体後説明入り写真.png

なんとかできました・・・

 

若いマガモだったので、手羽とロースを上手に分けることができず・・

20分もかかってしまいましたが、まずまずの出来ではないでしょうか・・

 

そして、ロース部分はもっと食べやすいようにそぎ切りにし、

IMG_4280.JPG

モモ肉は爪の部分を落として、そのままで。

IMG_4279.JPG

他の部位では出汁をつくりました。

IMG_4275.JPG

2014年12月31日19時頃。

 

こうして解体と調理をはじめてから約3時間後・・・

ようやく冒頭の年越し蕎麦が完成しました!!!

 

これで、蕎麦物語完結です。

長い話につきあってくれたみなさん、ありがとうございます。

 

=============ここからは食レポ=============

まず出汁......うーーん。遠くの方でわずかに野生の香りがします。

次に蕎麦......スーパーで買ったものなので食べ慣れた味です。

そして鴨......濃厚な味と香り!!まるでレバーのようです!!!

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お肉はとても噛みごたえがあり、少しの量でも充分満足することができました。

3時間かけて頑張った甲斐があります。

 

今の時代、コンビニに行けばインスタントの蕎麦が手に入り、

たった3分で年越し蕎麦を食べることもできます。

 

しかし、同じ食べるという行為でも、

自分が食べようとしている"鴨"を見つめる時間をつくることで、

自分と鴨とのつながりを感じることができたような気がします。

 

私たちのくらしは基本的には今も昔も変わらず、

地球という閉鎖的な環境の中で、

限りある自然の一部をとり入れながら生活しています。

 

もし地球環境がバランスを崩せば、

私たちのくらしも、バランスを崩してしまいます。

 

昔に比べて、自然とのつながりを感じにくくなった今、

"食べる"という行為は、一番身近な、

「自然とのつながりを感じる時間」なのかもしれません。

 

普段は私もスーパーで買い物をしているので、

目の前にある食べ物の背景を想像することはありませんが、

同じ地球の中でくらす生き物同士、

きっとどこかでつながっているはず。

 

そんな事を考えさせられた、一杯でした。

 

最後に、このマガモを送ってくれた猟師さんと、マガモと、

一緒に食事をしてくれた家族に感謝です・・。

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