自分のiPS細胞を作る?作らない??

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最近、新聞やテレビのニュースなどでよく聞くiPS細胞という言葉。

万能細胞とも呼ばれる「人工多能性幹細胞」のことです。再生医療の切り札として、大いに期待されています。

日本科学未来館でも来館者の皆さまからiPS細胞のことについてよく質問を受けます。私は昨年の9月から5階常設展示フロアでiPS細胞についての15分間の解説実演を行ってきました。その中で参加してくださった来館者の方にいつも最後に私からある質問をしています。

その質問とは、

「自分自身のiPS細胞を作ることができるとしたら作りたい?」というもの。

選択肢は「はい」「いいえ」「わからない」の3択です。現在までに1500人近くの方々にこの解説実演を見ていただいていますが、この質問への答えにあるパターンが出てきたのにびっくりしました。

「はい」と答える方は若い女性の方が多く、理由を聞くと「子どもが成長していくときに、万が一自分が病気になったらiPS細胞を使って治したい」という意見がでます。

そして「いいえ」と答える来館者はご年配の方々である場合が多く、理由は「この先これ以上長生きをしてもいやなことしかない」と答える方がいらっしゃいました。

どちらのお答えの方も共通してご興味をもっていることは、これからどれくらい先に、治療が難しいとされてきた病気をiPS細胞で治せるようになるのかということでした。

その答えは4月28日(土)に聞けるかもしれません。

この日、日本科学未来館3階の実験工房でサイエンティスト・トークを開催いたします。毎回第一線の研究者をお招きして、いま注目の先端科学・技術についてのお話をうかがうイベントですが、理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターのチームリーダーである高橋政代先生にご登壇していただきます。

眼科の専門医さんでもある高橋先生は、iPS細胞のヒトへの臨床応用を早ければ来年度にも行うべく計画を進めています。実施の申請を準備している段階ですが、順調に進んで実現すれば、iPS細胞の臨床応用としては世界で初めてとなります。

臨床に使える細胞を開発しようとする研究者としてのあくなき挑戦を続けてきた高橋先生は、少しでも早く患者さんを治したいという医師としての情熱をももって突き進んでいます。研究者の世界に限らず、第一線で活躍する人たちは目には見えない周りからのプレッシャーにさらされているはずです。情熱に後押しされた人一倍の努力は、無名の一研究者であった時代から始められていたに違いありません。

不可能だと周りから揶揄されても前へ突き進む信念があったからこそ、目の前に立ちはだかってきた困難や苦境を乗り越え、世界のトップランナーとなられたのでしょう。

サイエンティスト・トーク「iPS細胞のテクノロジーとこれからの医療」では、高橋先生にiPS細胞と再生医療の現状について、そしてこれからの再生医療などをたっぷりとお話しいただきます。日本科学未来館常設展の入館券さえあれば、予約の必要もなく、先着順でどなたでも参加できます。

今度の土曜日、4月28日です。

自分の細胞からiPS細胞を作りたいと思う方はもちろん、そうでないと思う方、まだわからないという方、iPS細胞ってそもそも何?という方も、皆様すべてのお越しをお待ちしております。

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