ミニ実験 きみのマッスルを見せてくれ!

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はじめまして、科学コミュニケーターの鈴木啓子です。突然ですが、私は最近マッスル(筋肉)にはまっています。

といっても筋トレにはまっているわけではありません。私がはまっているのは筋電位(きんでんい)!

私たちの筋肉は、脳からの電気信号が神経というレールを通って届くことで伸び縮みしています。つまり体を動かすとき、体の中には電気信号が流れています。この電気信号はとっても弱いので、自分の体に電気信号が流れていることを感じる機会はほとんどありません。

でも、マッスルセンサーを使えば、筋肉の電気信号を使ってLED電球を光らせ、自分の体に電気信号が流れていることを目で確かめられます。

マッスルセンサー!

現在、未来館3階では「筋電位ミニ実験」を行っています。場所は私たち科学コミュニケーターが常駐しているコーナー、通称SCブースです。

目印はこれ↓

「あなたの筋肉でマッスルセンサーを光らせてみませんか??」

 

目印が功を奏して(?)立ち止まってくださる方にお声がけし、小・中学生からお年寄りまで幅広い世代の皆様(すでに約40人!)に参加していただいています。

電極を貼ると「電気を流すの?痛くないですか?」とよく聞かれますが、「皆さんの中で生まれた電気信号をもらうので痛くありません」と説明すると半信半疑で参加してくれます。

電極を貼るとこんな感じ…

左腕の腕とう骨筋(わんとうこつきん)という筋肉の上に電極を貼っています。

そして電極を貼った筋肉に力を入れてみると…

電気信号を検出して、LED電球が光ります!!

 

実際に電気がつくと、歓声があがります。

「わあ~!!!!本当に電気が流れてるんだ!」

「全然痛くないね」

なかには、

「この電気で家電を動かしたりできないの?」

という鋭いコメントをいただくことも。体内を流れる電気信号はとっても弱いですが、うまく増幅することができたら、運動をするだけで自家発電できるかもしれませんね。

ミニ実験を通して、体の中で起きている現象を少し身近に感じていただけるようです。

皆さんとミニ実験をしているとき、私は筋電位のデータを集めています。マッスルセンサーについているダイヤル(1~10)の数字と性別・年代をメモしています。

はじめたころは、年齢や性別によって筋電位の取れやすさが変わるのではないかと考えていました。でも、データが集まるにつれて、年齢と性別によっては変わらないらしいということがわかってきました。まだまだデータを集め中です。

ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました!

今後もSCブースではミニ実験を続けていきます。

あなたも筋肉でマッスルセンサーを光らせてみませんか??

ご興味のある方はぜひブースまでお越しください。

*本実験で用いているマッスルセンサーは、生理学研究所が開発したものです。

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この記事への12件のフィードバック

こんにちは!
この実験は見たことはあるんですが、まだやったことはないので、機会があれば挑戦したいです。この記事を見てから、妙に自分の腕の筋肉が気になってしまいました。そして妙に気合の入った腕のポーズをとってみたり・・・。
今度来たときにはお願いします。

こんにちは

ときどきこちらのサイト覗かせてもらってます!

これ全身タイツに内臓して体操したら楽しそー。商品開発してみてはいかがでしょうか。

さて、質問が一つあります。

センサーについてるダイアルってなんですか?

それから間違いの指摘を一つ。

弱い電気信号を増幅できたら自家発電にと、お書きですが。その増幅のエネルギーはどっからとってくるんですか?弱い電気は弱いママ。発電とはエネルギーの形を電気に換えるだけのことです。

はじめまして

サイエンスチャンネルのこの番組も参考になりますね。

「人間は電気じかけ?」 http://sc-smn.jst.go.jp/playprg/index/2812

東京慈恵会医科大学の筋生理学教室にも、この手の実験のノウハウありますよ。新橋ですので一度訪ねてみては?

秩父のアナぐら様

こんにちは!コメントをいただきありがとうございます。

この実験、何度かブースでご覧いただいてますよね。

今度いらした時は、ぜひ気合いの入ったポーズでLED電球を光らせてくださいね。

吉田 和人様

こんにちは。

コメントをいただきありがとうございます!

全身タイツに内蔵して体操したら、使っている筋肉の部分がぴかっと光りますね。

筋トレにもよいかもしれないですね!今ここの筋肉使ってるぞ~とわかって。

商品開発してできた暁には、きっと吉田様も着てくださると信じています。

さて、ご質問いただいたマッスルセンサーのダイヤルについてお答えします。

マッスルセンサーでは取り出した筋電位の電圧を、内部で増幅してLED電球を光らせています。

増幅効率は60倍から600倍の間です。

1~10のダイヤルではそれぞれ目安で10倍ずつ電圧を増幅しています。

私は、この感度が年齢に応じてどのくらい変化するのかを調べていた、というわけです。

そしてご指摘いただきました自家発電に関してです。

吉田様のおっしゃる通り、今回見ているのは自家発電ではありません。

前述の通り、電圧が測れたか・測れないかを示すためにLED電球がついています。

今回は増幅をするために単4電池を3本使用していて、ここからエネルギーを取っています。

もしも増幅せずに大きな家電を動かすとしたら、2つの方法があります。

1.たくさんの人数が集まって、腕に電極をつけて、いっせーの!で筋電位を発生させてひとつの家電を動かす

2.ひとりの筋電位をひたすらに溜めて、その電圧で家電を動かす

どちらの方法もなかなか実現には遠いですね…。

今回、私は、自分の体の中に電気が流れている!と思うと発電もできるかも??と考えることもできるんだな、とお客様のご意見を聞いて、目から鱗でした。

こういう発想の転換から、新しい技術が生まれる(いつかうまい仕組みで増幅できるようになるかも?)のでは、と思いながら書きました。

ご質問・ご指摘いただきありがとうございました!

これからもブログをどうぞよろしくお願いします。

Slight_Bright 様

はじめまして、コメントありがとうございます。

サイエンスチャンネルの番組、見てみましたがとてもわかりやすくてよい動画ですね!

教えていただきありがとうございます。

特に低周波を流して筋肉が勝手に動いてしまうところは、ぜひ試してみたいと思いました。

東京慈恵会医科大学の筋生理学教室、ホームページにいってみました。西新橋キャンパス、確かに近いですね!

X線回折法、核磁気共鳴法、ラマン分光法、力学測定、分子動力学計算を使ってMR画像の解釈をしているという内容でしたが、骨格筋の筋電位も調べているのでしょうか。

もし詳しい情報をお持ちでしたら、教えていただければ幸いです。

鈴木さん

ご返信ありがとうございました!

ちょっと調べてみました。

http://gigazine.net/news/20110401_charged_by_the_human_heart/

一人の体でつくれる電力がとても小さなものでも、その小さな電力で動く製品をつくればよいのですよね。しかしケータイが動くとはちょっと信じられませんが、、、、

吉田 和人様

こちらこそ、コメントをありがとうございます!

ご返信が遅くなりまして申し訳ございません。

吉田様が提示してくださったのは筋電位とは違って心臓が鼓動するときの、わずかな動きの差で発電する方法ですね。

髪の毛の500分の1の細さのワイヤーが心臓の筋肉の動きに合わせて動くと発電だなんて、私は想像もしてませんでした。

とっても面白い記事を読ませていただきました。

ありがとうございます!

そうですね、小さな電力で動く製品を作ればいいですね。

私が前回提案しました、大人数で筋電位で「せーの!」でのやり方では、携帯電話は数秒持つ程度かしらとは思っています。

ぜひ試してみたい実験ですね。

人間は無理でもデンキナマズなら発電も夢ではない・・・?などと思いながら楽しく読ませていただきました。

でも、たとえ電池を使っているのだとしても、ただ電気が流れているんだよーというセンサーなのだとしても、マッスルセンサー、良いですね。欲しいです。

ダイヤルで「何倍で光るのか」を確認するのじゃなくって、自動で強さが算出されて画面に「あなたはレベル5!」とか出るとドラクエっぽくって楽しい・・・かも?

人間の筋肉の一部をデンキナマズ細胞に似せる事が出来たら自分の体で携帯とかDSの充電が出来たりして?・・・コンセントは・・・ちょうど良い形だから「鼻の穴」とか?!笑

未来館のブログは読んでいるだけでワクワクします

いつもありがとうございます

オーリーム様

コメントありがとうございます。

デンキナマズも体表面にある筋細胞を変化させた発電板という細胞で発電しているのですね、人間よりはだんぜん発電していますね。

鼻の穴がコンセント!?笑 面白いですね~!いいですね!

もしも発電板に遺伝子組み換えで細胞を変えられるとしたら、どうしますか??

マッスルセンサーは実は、自分で作ることができます。

作り方などを学ぶには生理学研究所のマッスルセンサー工作教室に参加することをおすすめします。

何かの拍子に「レベルアップ!」もするといいですよね~

こちらこそ、素敵なコメントをありがとうございます。

今後もよろしくお願いいたします。

筋電図の振幅は二つの電極間の距離と,電極と皮膚の間の抵抗の大きさによります.年齢や性別で抵抗値が若干の傾向を持つ可能性はありますが,それほど規則的ではないと思いますよ.

ライト様

コメント、ありがとうございます。

返信が遅くなり申し訳ございません。

筋電図の振れ幅について教えていただいてありがとうございました!

私も色々試した結果、年齢や性別ではなく、筋電位を取るには二つの電極間の距離が大事なんだなと考えていました。

でも、電極と皮膚の間の抵抗の大きさについては考えていませんでした。電極を貼る前にアルコールタオルで皮膚を拭いておくことで抵抗は押さえられるのでしょうか?

もうひとつ、筋電位の取りやすさは皮膚と筋肉の距離にも依存するのではないかと考えています。

もしよろしかったら、ご回答いただけると幸いです。

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