「考える」、してますか?~ちょっとシャイな、小さな博士の物語~

このエントリーをはてなブックマークに追加

こんにちは、みどりの本田です。

この新年、あまり外出もしなかったので、

「なんで人は『考える』ということをするのだろう?」と考えたりしてました。(ややこしい)

 「考える」と言えば、昨年6月に未来館3階に新しくオープンした"おや?"っこひろばでも、お客様といろんな「ナンデ?」を一緒に考えてきました。

 特に土日に科学コミュニケーターが行うワークショップでは、小さな博士たちといろんな場面を比較・観察し、発見をしてもらっています。

 

たとえば、こんなことがありました...私が夏に出会った小さな博士をご紹介しましょう。

 

舞台は、毎週土日に実施しているワークショップ。

NHK for Schoolの「考えるカラス」(毎週火曜9:10~9:20)という番組と連携して行っているものです。

 

一体どんなワークショップなのか。

使う物は、直径20㎝くらいに膨らませた風船と、20㎝×20㎝の正方形ダンボール板。

 

この2つを同時に落とした時、どちらが先に地面に落ちるでしょう?

150105_t2-honda_03.jpg

科学コミュニケーター志水がチャレンジ!

 

...この地球上であればほとんどの場合、ダンボールが先に落ちます。

 

では、ダンボールの上に風船を乗せて、同時に落としたらどうなるでしょう?

150105_t2-honda_04.jpg

 

①    ダンボールが先に落ちる

②    ダンボールと風船が同時に落ちる

③    ダンボールは落ちて、風船は上がる

 

...さて、この答えは?

 

NHKの番組「考えるカラス」でもこのような流れで実験をしますが、その結果の解説を言うか言わないかのところで終わってしまいます。

 

この番組を見て、「ナンデ?」と思っても、実際に実験をやってみる人は少ないのではないでしょうか?

 

未来館で行っているワークショップでは、この番組の先を自分たちで考えてもらおうと、大きな風船や大きなダンボールなどを用意して、お子さんたちに実験をしてもらっています。

150105_t2-honda_05.jpg

 

さて、説明が長くなってしまいましたが、このワークショップを8月に体験してくれたのが、小学4年生のKくん。

 実際やっている時から「こうしたらどうかな?」といろんなアイディアを出してくれていました。でも答えは未来館にいる時には出ませんでした。

 

帰るときには「自由研究でやってみよう」と思うようにまでなったK君は、おうちで風船やダンボールをそろえ、条件をいろいろ変えて、自由研究にまとめてくれました。

 

150105_t2-honda_01.jpg

 150105_t2-honda_02.jpg

こんな研究をしてくれたんですね。

この写真を見て、未来館では取り組んでいない高さを変えた実験など、K君なりに工夫してやってみてくれたことを本当に嬉しく思いました。なんで高さを変えてやってみたんだろう?

 

疑問に思った本田は、先日Kくんとお父様にインタビューをしてみました。

 

まずは動機から聞いてみましょう。

 

本田:「どうしてこの実験をおうちでもやろうと思ったの?」

K君:「やってたら楽しくなってきたし、自分なりの答えも見えてきたから。」

 

おぉ、自分なりの答えですか!

話を聞いてみると、K君は最初この実験は重さの違いで落ち方が変わると予想していました。

だけど、だんだんやっていくうちに重さではなく、「空気の抵抗」が関係あると思った、と言います。...ということは、高さを変えてみると結果も変わるんじゃないかと思って、未来館ではやっていなかった実験にもチャレンジしてくれたんですね。

しかし、「抵抗」なんて言葉を知っているし、たくさん実験をしている、ということは...

 

本田:「K君はもともと理科とか実験に興味があって、のめり込むタイプなんですか?」

K君父:「いえいえ、もともとあきっぽい性格だったけど、初めてやりきった自由研究だったんですよ。」

 

えーそうなんですか?!

実 はお父様は今までK君と一緒に野菜作りにも挑戦しようとしたけど、途中でやる気を失ってしまったそう。みどりの本田としては、ぜひ野菜作りも頑張ってほし いところだけど、K君には風船とダンボールの実験が何か心にひっかかる物があったのでしょう。何が小さな博士にヒットするかは誰にもわかりません。

 

さて、K君が用意したダンボールには、真ん中に穴のあいたダンボールもありました。

真ん中に穴があいているから、ダンボールと風船を別々にして落とすのと同様に、それぞれ空気の抵抗を受けて、その結果ダンボールが先に落ちると予想しました。

しかし!この実験はK君だけでなく、お父さんの予想も外れる結果となりました。

ダンボールと風船が「同時に」落ちたのです。

 

このときK親子は大興奮!「ナンデ!?」お父さんもビックリだったそう。

 

「来年もまたやってみたい」とK君は話してくれました。

来年の自由研究はもっとバージョンを増やして実験してみたい、と。

 

...ん~、K君の原動力を支えたものは何だったのでしょうか。

 

お父さんにもわからないことに、自分が挑戦しているワクワク感?

 

堅苦しい教育理論をかざすより、

そんなお父様との経験が実は大事なのかもしれません。

 

***

 

「こうなるはずだ!」

もしくは

「こんなもんでしょ」と思っていたことが見事に裏切られたとき、

 

「ナンデ?」と、強く疑問に思います。

 

その裏切りが自分と関係が深いほど、

「考える」を始めるのかもしれません。

 

考える。

それを意識したときは、きっと自分の何かが変化するチャンス。

 

皆さんは今年、何について考えたいですか?

それともいろんなことを考えないようにするために、事前に考えておきますか?

いろんな作戦がありそうですね。

 

小さな博士のチャレンジはこれから一体どうなるのか。

それを楽しみにしつつ、他の博士たちのチャレンジもたくさん見てみたい!

 

そんなことを願う新年でした。

※コメントをする際は「ブログへのコメント投稿について」をご覧ください

※「名前」は、ハンドルネームでも構いません

コメントを残す