自由研究でみーつけた! 自分の世界が広がる楽しさ

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こんにちは!科学コミュニケーターの坪井です。
最近、とても嬉しいことがありました。

それは、これ!

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このスケッチブックは、東京都中央区在住 小学5年Aさんが夏休みの自由研究として気象について調べたことをまとめたもの。

これを見せに、先日Aさんがわざわざ未来館にきてくれたんです!

 

Aさんと最初に出会ったのは、私がファシリテーターを務めた8月10日のサイエンティストクエスト「大規模災害から逃げやすいまちづくり」。
「防災に興味があったので、聞いてみようと思った」と、お母様と参加してくれました。

そして、イベント後に感想を聞かせてもらう中で、防災だけでなく、気象にも興味があることを教えてくれました。夏休みの自由研究では、6月から天気図を毎日スクラップしているとのこと。

「なんと!!!!」

実は、わたくし坪井は気象予報士の資格をもっており、未来館に来る前は民間の気象会社で働いていたのです。それをお伝えしたところ、後日、たくさんの質問を抱えて、私を訪ねてきてくれました。

「なぜ虹ができるのか?」「台風ってどうして強くなったり弱くなったりするのか?」「7/5に九州北部に記録的な大雨をもたらした線状降水帯って何なのか?」など、1時間ほどたっぷりと気象のお話をし、「自由研究、頑張ってください」とお伝えしてお別れ。

そして先日、実際に冒頭の写真のスケッチブックを見せにきてくれたのです。

 

それはそれは、もう素晴らしい大作です!!!!!

最初に、6月から行っていた日々の天気の観察記録がありました。天気図に出てきたマークや、なぜ梅雨前線があると雨が降るかなどの現象の解説まで丁寧に書かれています。

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さらには、気象予報士試験に出るような難しい内容まで、わかりやすい図で解説しています。
(ちなみに、この雷の仕組みは、坪井が受けた2013年冬の気象予報士試験に出ました...)


20171105_tsuboi_03.JPG斉田季実治さんの『天気のふしぎえほん』(PHP研究所、2017年) を参考に書いたそう


線状降水帯の解説ページもありました。
線状降水帯は、次々と雲が生まれて、その雲が移動して入れ替わりながら、同じ場所に長時間の降雨をもたらす、というのがポイントなのですが、それを地上にいる私たち目線の、とてもわかりやすいイラストを描いてくれていました。

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そして、虹のできる条件もまとめてありました。
以前未来館に来たときに虹の作り方をお伝えしたところ、「お風呂でも同じ条件にすればできるのでは?」と思いついて実際にやってみたそう。結果、虹はできなかったそうなのですが、なぜできなかったのかまで深く考察しています。

(ちなみに、なぜできないのか気になって、私もお風呂でやってみました。同じくできませんでした...。ライトをお風呂の明かりではなく、懐中電灯にしても、強い明かりが出るスマホのライトにしてもだめでした。おそらく、我が家のお風呂は壁が白っぽいので、水滴から跳ね返ってくる光が、壁から跳ね返って目に届く光に比べて弱く、はっきりと虹が見えなかったのではないか思います。壁を隠せるような黒っぽい布か紙を用意して、再チャレンジしてみます。)

 

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夏休みの最後のほうは、まとめ作業が終わらなくて夜遅くまで頑張った日もあったそうですが、Aさんはこの夏を「自分で調べるのが本当に楽しかった」「ずっと自由研究だったらいいのに」と振り返っていました。

 

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さらに、「自分の世界が広がった感じがした」そう。

これ、私が科学を好きな理由でもあります。自分の知らなかった世界が目の前でパーっとひらける瞬間は、何にも代えがたく、心の底からワクワクがとまらなくなります。

この夏、Aさんは、さまざまな気象現象の仕組みをひも解きながら、そんな経験を何度もしたことでしょう。
科学コミュニケーターとして、お話した人の世界を科学で広げるお手伝いができるのは、本望以外の何ものでもありません。自分の心がワクワクする瞬間が楽しいのはもちろんですが、目の前の人の表情がパーっと明るくなる瞬間に立ち会えたり、「すごい!」「面白い!」と感じたことを興奮しながら話してくれたりすると、嬉しくてたまらないのです。

これからも、一人でも多くの方の世界が広がるお手伝いができるよう、皆さんとお話しながら、日々精進していきたいと思います。

何より。
Aちゃん、ワクワクのお裾分けを本当にありがとう!!!

 

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