【速報】2011年ノーベル生理学医学賞

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今年のノーベル生理学医学賞はB. A ボイトラー博士、J. A. ホフマン博士、R. スタインマン博士に贈られると先ほど発表がありました。

ボイトラー博士とホフマン博士は自然免疫の活性化に関する研究、スタインマン博士は獲得免疫における樹状細胞の役割の解明が評価されました。

自然免疫といえば、大阪大学の審良静男先生も有力候補だったはずなのですが・・・・。個人的にはかなり残念です。

ツイッターの未来館公式アカウントで少し前につぶやいておりましたが、未来館ではノーベル賞を予想するミニトークを開催しています。じつは、このミニトークの準備段階のときに、樹状細胞のラルフ・スタインマン博士が受賞するのではないかといった科学コミュニケーターがおります。何を隠そう、このブログの管理人その2です。

受賞対象となった研究の詳細は、彼からまたご報告させますので、しばしお待ちを。

<19時20分追加>

ホフマン博士は審良先生と一緒に2010年の慶應医学賞を受賞していらっしゃいます。うーん、審良先生が対象から外れたのは返す返すも悔しいぞ。

1000万クローネ(約1億1000万円)の賞金はホフマン博士とボイトラー博士がお二人で半分、残りの半分はスタインマン博士に。授賞式はノーベル賞の創設者であるアルフレッド・ノーベルの命日にあたる12月10日にストックホルムで行われます。

ホフマン博士はフランス国立科学研究センター細胞分子生物学研究所の教授で1941年生まれ。ショウジョウバエで自然免疫の要となる重要な受容体Tollを発見した方です。先ほどから詫摩が「何で審良先生は?」と叫んでいますが、審良先生はヒトにもTollによく似た受容体があることを発見したからです。この発見により、ヒトでの自然免疫の研究が飛躍的に進み、研究が進めば進むほど、自然免疫の重要性が明らかになってきたからです。

私たちが普段「免疫」と呼んでいるのは、通常、「獲得免疫」というシステムのことです。これは哺乳類で発達していて、個々の病原体を識別して攻撃します。水ぼうそうに一度かかると、二回目はかからなくなるのは、獲得免疫の働きによります。ワクチンは、わざと病原体の一部などを入れて、獲得免疫に覚え込ませ、次に本物の病原体が侵入してきたときに備えさせるものです。

これに対し、自然免疫は、ハエなどの昆虫にも備わった免疫です。対応の速さが特徴ですが、獲得免疫のように、個々の病原体を識別することはありません。ヒトをはじめとする哺乳類には獲得免疫という高度なシステムがあるため、従来、わりと軽んじられてきたのですが、実は、自然免疫が発動しないと獲得免疫も動き出さないことなどがわかってきました。このため、最近ではワクチンづくりにも、自然免疫を上手く発動させるための工夫が施されるようになっています。

獲得免疫では、侵入した病原体の“人相書き”を実働部隊に知らせる細胞がまず活躍します。ちょっと難しいですが、この細胞を「抗原提示細胞」と呼びます。スタインマン博士の研究対象である樹状細胞は、この抗原提示細胞です。

このあたりは、スタインマン博士の受賞を予想し、見事当てた科学コミュニケーター・小林直樹(そう、ニョッキ小林)が詳しく書いてくれるでしょう(と、さりげなくプレッシャー)

<19時20分追加分ここまで>

今週はいわゆるノーベル賞ウィーク。

この後、4日(火)物理学賞、5日(水)化学賞、7日(金)平和賞、10日(月)経済学賞と続きます(文学賞の公表日時はまだ未定)。

自然科学系の受賞者に関しては、また速報します。

お付き合い下さいませ!

<関連サイト>

ノーベル賞公式ページ(英語)

10分でわかるノーベル賞2011~生理学医学賞~(お待たせしましたニョッキ小林の記事です)

 

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この記事への2件のフィードバック

はじめまして。お笑い芸人をやっておりますザ・ギースというコンビの尾関と申します。いつもブログ楽しく拝見させていただいております。ちょっと質問なのですが詫摩様にご連絡させて頂こうと思った場合どちらにメールをさせて頂いたらよろしいでしょうか?突然申し訳ありません。もし可能なようでしたらご返答いただけましたらありがたく存じます。よろしくお願いいたします。

尾関さま、コメントをありがとうございます。

私は「ブログ管理人その3」をやっているので、ご記入いただいたメールアドレスを見られる立場にあります。

そちらにご返信いたしますね。

ニョッキ小林が「10分でわかるノーベル賞2011~生理学医学賞~」の冒頭で、私を編集長などと書いておりますが、あくまでも「ブログ管理人その3」、未来館では新人でございます。

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