エレベーターカー!?…高速じゃないけど!

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ブログをご覧の皆様こんにちは! 科学コミュニケーターの野副です。いや、サンダーバード博担当1号です。担当3号、2号のブログに続いていよいよ1号の出番です!(作品中のカウントダウンっぽい?)

未来館で「のりもの」と言えば自他ともに認めるわたくしでございますが、サンダーバードに出てくる「のりもの」と言えば、サンダーバード1号~5号! でも、それだけではなくさまざまな救助メカも活躍します! 下の写真は、第1話に登場する「高速エレベーターカー」。サンダーバード2号が現場まで運びます。サンダーバード博の3Dシアターにも登場します。どのように活躍するかは、見てのお楽しみ♪

elevatorcar

(c)ITC

さて、サンダーバード博の中では、作品中のエピソードと一緒に実際の先端科学技術もご紹介しています。果たして、この高速エレベーターカー、実際に作るとしたら実現できるのでしょうか?

……全く同じ機能ではありませんが、同じような「メカ」が存在します。それがこちら!

tajikudaisya

タイヤがいっぱいあります。上に何かを載せることができます。実はこれ、「多軸台車」と呼ばれるものです。この写真、7月に行われたお台場中央交差点の歩道橋工事を取材させてもらったときに撮りました。工事の詳細は、マイナビニュースに書かせていただいたこちらの記事をご参照いただくとして、ここでは多軸台車の詳細に迫ります。

tire

この多軸台車は1台で200トンの重さに耐えられます。ひとつのタイヤの大きさは直径なんと約1m! 幅は38.5cm!! 多軸台車の種類によって8~10組のタイヤ(計16~20個)があります。大きくて幅の広いタイヤで、ものすごい重さを支えているんです。しかも、2本でひと組のタイヤは、それぞれ向きを変えたり、高さを変えたりすることができます。狭いところで向きを変えたり、路面の段差などにも柔軟に対応したりして、載せている荷物を安全に運ぶことができるんです。

controlunit

上の写真に写っているのは、多軸台車の動力部分です。ここであれ?と思った人は鋭い!……そう、この多軸台車、運転する人の乗るところがないのです。えええっ!? じゃあどうやって運転するの?って思いますよね。実はこれ、下の写真の中央に写っている「黄色い箱」のようなもので操作します。1台の多軸台車だけでなく、複数台の多軸台車をまとめて、一人で操作します。

controller

冒頭にご紹介したサンダーバードに出てくる「高速エレベーターカー」も、救助をするときに複数台が一緒に動きますが、1台は人間が直接操作して、残りは遠隔操作で動かしています。「乗る・乗らない」の違いはありますが、ちょっと似ていると思いませんか? 巨大な構造物の載せた「メカ」を、一人で操作! ……のりもの大好き人間としては、一度やってみたいです!!

currentconstruction

(8/12現在の歩道橋工事の様子)

歩道橋の工事のときには、交通規制を最小限にするため、近くの駐車場で造り上げておいた歩道橋のパーツを多軸台車に載せて、現地まで運んだのです。

周りへの影響をできるだけ少なくして、短時間で大きな構造物を設置する。……多軸台車を使う方法は、「狭い日本ならでは」の非常に優れた工法です。多軸台車は、高速エレベーターカーと違って人命救助用ではありませんが、工事現場の近くを通るクルマや歩行者に、できるだけ迷惑をかけないように「助けてくれる存在」だと思います。この歩道橋の完成は2013年度中とのこと。完成したら今度は歩道橋が、歩行者とクルマの事故の危険から守ってくれる「心強い存在」になりますよね。

今回の工事で活躍した多軸台車だけでなく、わたくしたちの身の回りではさまざまな「スーパーメカ」が活躍しています。サンダーバードに登場するさまざまな「メカ」と、実在する「メカ」の比較、何回か続きます!

企画展概要

TB

サンダーバード博~世紀の特撮が描くボクらの未来~

会期:2013年7月10日(水)~9月23日(月・祝)

会場:日本科学未来館 1階企画展示ゾーン

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