2013年ノーベル賞 皆さまの予想~化学賞その2

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いよいよ、ノーベル賞、自然科学3賞の最後となる化学賞の発表です。昨日の物理学賞は発表時間が遅れるというハプニングがありましたが、フタを開けてみたら、予想通りの大本命が受賞しました。化学賞はどうなるでしょう?

NobelChem

化学賞は予想が難しい賞です。純粋化学はもちろんのこと、物性物理に近い内容から、生化学までも対象研究テーマになるのです。特設サイト「ノーベル賞を予想しよう!2013」でも票が割れ、「その他」でもたくさんのお名前がありました。前回に引き続き、挙がったお名前とお仕事を紹介します。

柳田敏雄、William Moener、Richard Zare

レーザー分光による1分子計測を手がけている方々です。物理学で受賞してもおかしくないのですが、この計測法は生体分子によく使われていて、生物学の発展にも貢献しています。

 

藤嶋昭

三賞を通して、最も大勢の方がお名前をあげた一人が、この藤嶋先生です。光触媒のご研究をしています。昨年、科学コミュニケーターの田村真理子が受賞予想者として、推していました。研究の内容などに関しては、昨年の田村の予想ブログ記事をご覧ください。

 

岡本佳男

人工のらせん状高分子の合成に成功したことで知られる方です。

 

A. Paul Alivisatos

今年のトムソン・ロイター社の「ノーベル賞有力候補者」にもお名前が挙がっていました。DNAなどの生体分子を使ってナノ構造体を作る研究をしていらっしゃいます。

 

K. C. Nicolau

抗がん剤や抗生物質など、さまざまな有用化合物の合成法を開発した方として知られています。90年代に恐れられたMRSA(抗生物質メチシリンが効かなくなった黄色ブドウ球菌)に対する特効薬のバンコマイシンが有名でしょうか。そのほか、セイヨウイチイの樹皮から取るタキソンをもとにした抗がん剤タキソール(製品名はパクリタキセル)の合成も手がけています。

 

新海征治

1つ1つの分子が情報の入力・出力を担うパーツと考え、それらを組み合わせることで、新しい機能を持つ分子を作る研究を手がけています。

 

北川進

2010年のトムソン・ロイター社の「ノーベル賞有力候補者」にお名前が挙がっていました。多孔性材料の研究で知られています。

 

原田明

複数の分子が組み合わさった超分子の専門家です。とくに、分子が自然に集まって組み合わさる「自己組織化」の研究をしていらっしゃいます。

 

井口洋夫

有機半導体のパイオニア的な方です。

 

茅幸二

クラスター化学のパイオニア的な方です。

 

山本尚

通常の反応法では半分ずつできてしまう2つの光学異性体のうち、どちらか一方だけを作る「不斉合成」などの研究で知られます。この方も頭脳流出組ですね......。

 

澤本光男

高分子の合成法としてすでに工業実用されている原子移動ラジカル重合を開発した方です。

 

山本治

書き込みでは下のお名前がなかったので、この方かどうか確信がないのですが、「三重大学、リチウム電池のリチウムコバルタイトへの貢献」とあったので、山本治先生のことかと思います。

 

橋本和仁

光をきっかけにして何かが起こる素材がご専門。太陽光発電用の有機薄膜や、光触媒などを手がけていらっしゃいます。

 

このほかに研究分野として、「Yeast two hybrid法」を挙げた方がいました。細胞の実験によく使うモデル生物の酵母(yeast)を使って、タンパク質同士の相互作用などを調べる手法のことです。

 

こうやって、全部を書き出してみると、本当に化学賞の候補対象研究は多彩ですね。

今年のノーベル化学賞の発表は10月9日(水)日本時間18時45分。あと1時間ちょっとです!

 

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