南極から「しらせ」が帰ってきた!

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未来館からお見送りをしたあの日から約5ヶ月、あの砕氷艦「しらせ」が南極から帰ってきました!

(「しらせ」って何のこと???という方はぜひコチラのブログをご覧ください)




ざっとこれまでの経緯をお話しすると...



2013年11月8日東京港晴海埠頭出港

「しらせ」は乗員である海上自衛隊のみなさんとともに日本を出発しました。

未来館からのお見送りの様子はコチラ




2013年11月22日オーストラリアに入港

ここで第55次南極地域観測隊のみなさんを乗せ、最終的な荷物も積み込み、いよいよ南極へ向けて出発。




2014年1月4日昭和基地接岸成功!

約2ヶ月をかけて、見事、南極昭和基地の沿岸に到着!

第 55次南極地域観測隊を昭和基地へと送り届けた「しらせ」は、同時に南極観測に必要な物資1,160トンを基地へ運び届けることができました。そして第54次越冬隊(この1年間南極で観測活動を行っていたみなさん)と第55次の夏隊(この3ヶ月基地の設営や観測活動をしていたみなさん)を乗せ、日本へ向けて南極を出発しました。接岸についての詳しい様子はコチラ




以前のブログでもお伝えしたように、南極に行くときも昭和基地に接岸できるかハラハラドキドキな展開でしたが、実は、帰ってくるときも一筋縄ではいかなかったのです。




2014年2月16日「しらせ」座礁

2月17日、日本では「しらせ」が南極海で座礁したというびっくりするニュースが流れてきました。南極からの帰り、南極海での調査中に船底が暗礁に乗り上げて動けなくなってしまったのです。 (暗礁とは水面下に隠れて見えない岩などを言います。)

海は干潮になると水位が下がってしまい、さらに船が動きにくくなってしまうので、1日2回の満潮の時間を狙って乗り上げた暗礁からの離脱を試み、座礁から2日後の2月18日に無事暗礁から離れることができました。

乗り上げたのは船首側(船の前の方)だったので、重たい荷物や燃料を船尾側(船の後ろの方)に移して少しでも船首側を軽くするなど、乗員の方の必死の働きがあったそうです。

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「しらせ」は無事脱出できたものの、このとき船底に穴があいてしまったそうです...。幸い、船底は2重底になっていて、傷ついたのは外側の船底だけで済んだため、「しらせ」はその後も航海を続けることができました。




2014年4月7日「しらせ」帰還

「しらせ」は無事東京港晴海埠頭に帰ってきました。

(残念ながら入港が朝だったためお出迎えには行けませんでした...。)






...いかがでしょうか、こうして書いているだけでも手に汗握るストーリー...。

でもこれはれっきとしたこの半年間の事実なのです。



「しらせ」はこれから長旅の疲れを癒やすべく、ドックに入って船体やエンジンのメンテナンスを行います。

また来年も無事南極に行けますように!!



さて、昨年の秋からしばらくお送りした「しらせ」ブログは「しらせ」の帰還とともにいったん完結しますが、第55次越冬隊のみなさんはこれから厳しい厳しい南極の冬を越えます。その活動も見守りつつ、今後もさむ~いところのお話があればここでみなさんにお知らせしますね!




髙橋の「しらせ」ブログシリーズ

南極に挑む船!南極に挑む人!!

あなたも南極にいける...かも!?

祝!「しらせ」が南極に到着しました!!!

※この他にもこの科学コミュニケーターブログの中には南極に関する話題が意外とたくさんあります!気になる方はブログの検索欄で「南極」と検索してみてください(^^)


南極や観測隊のことがもっと知りたい!という方へ。

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この記事への3件のフィードバック

「しらせ」、無事に帰国してよかったです。南極は本当に何が起きても不思議ではないですね。今越冬している隊員を無事に収容して、そして新しい隊員を送り込んで、南極観測のタスキを確実につないでください。

はじめまして。くりのんと申します。
今日ひょんなことから初めて日本未来科学館という所を知りましたので、
ブログ掲載から一週間経ってのコメントに結果的になってしまていますがご容赦下さい(苦笑)

本当にすごいドラマがあったんですね。
もっとも船の関係者の方たちは大変で 他人事のように感動している
場合ではないんですが。

この座礁からの脱出を読んで小学校のとき教科書で読んだ(詳しくは思い出せませんが)
話を思い出しました。南極を何か機械の乗り物で移動していた人が、乗り物の一部パーツのボルト?が壊れるかなくすかしてしまい、ボルト代わりに氷を代用して難局を乗り切った、というサバイバルと知恵の実話です。
前述の方も しらせの皆さんも(南極観測に携わる全ての方々も) 人間の知恵、胆力、精神力など、 瞬間瞬間それらを総動員して 目的・目標の成就に挑んでいらっしゃるのでしょう。久々に人間ってすごいものを秘めてるんだなぁ…と、日常に埋没していた自分に息吹と喝が入った気がしました(苦笑)

高橋さん、記事(どうすごいのか?の感動コメントとわかりやすい図解入り(*^。^*))
をありがとうございました。
 また、南極観測の関係者の方たちの今後のご活躍と無事を心より祈っております。

コメントの返信が遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでした。

>昭和遊民さん
「しらせ」はメンテナンスを終え、今年も着々と出港の準備が進んでいるようです。
南極観測のタスキがここまで切れることなく繋がっていることに敬意を表しつつ、これから先も繋がっていくことを祈りたいと思います。
これからもぜひ一緒に南極観測隊の動向を見守って下さい!

>くりのんさん
あたたかいコメントありがとうございます。
帰ってきたブログをついこないだ書いた気でいたら、もう今年の出港の時期になっていました(^^;)
そんなお話が教科書に載っていたんですね!
“人間の知恵、胆力、精神力”、まさに仰る通りだと思います。
日常では当たり前にできる気象観測まで、南極では命がけ、
観測が始まった当時は今よりももっと過酷だったと聞きます。

過去、現在、未来の人々がその都度、持てる物を総動員して、
これからも観測が無事続くことを祈っています。

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