2014年ノーベル賞 皆さまの予想~生理学・医学賞①

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科学ファンの皆さま、お祭り大好きの皆さま、こんにちは。

去年はこの欄でお詫びする羽目になった「ノーベル賞 皆さまの予想」を今年もお伝えすることができて嬉しいです。(去年はなぜ、お詫びをしたかというと......こちらをどうぞ

一昨年から、ブログやミニトークで、科学コミュニケーターが受賞が予想される方々の紹介をしておりました。予想をする(=ほんのちょっとだけれど参加する)のは、思いのほか楽しく、この楽しみを皆さまにも体験していただきたい!と昨年から始めたのが通称「投票サイト」です。

コメント記入欄に読者の方が書き込んだ、研究者のお名前はどれも超大物ばかり。皆さん、ガチで当てに来ましたね、という方々でした。

今年もさっそく、書き込みが始まっております。ご紹介していきましょう。
今回は、生理学・医学賞です。

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水島昇

細胞の中で不要になった物質を取り除く仕組み「オートファジー」を解明したのが水島先生です。東京大学の教授。お寄せいただいた記入欄には「そろそろオートファジーについての受賞があってもいいんじゃないかと......」とありました。生物学の研究では、どちらかというと新しく何かができる仕組みにファーカスされてきました。細胞分裂しかり、タンパク質合成しかり。でも、実生活を考えていただければわかるのですが、何かをつくるだけでなく、いらないものをきちんと処分するというのはとても重要です。これができないと、ゴミだらけ。細胞の中での「きちんと処分する」仕組みを解明したのが水島先生です。去年は同じ分野の大隅良典先生のお名前も挙がっていました。

Craig Venter

今年も出ました、この名前! 1990年にヒトゲノムを解読しようという国際共同チームが本格的にスタートしました。当初は15年計画でした。ベンター博士は、この国際チームから離れ、自分で立ち上げた研究所で猛烈な勢いで解読を進めました。結果、同時ゴールとなりました。最近では、人工生命の研究もしています。ベンダー博士のお名前を挙げた方は「ゲノムプロジェクトは受賞してもよい」と書かれていたので、最近の研究ではなく、ゲノム解読での受賞と予想されているのでしょう。

石坂公成

このお名前にはちょっと懐かしさを感じてしまいました。まだ、私が駆けだし時代のころから、ノーベル賞の候補者としてお名前の挙がっていた方です。アレルギーと深いかかわりのある免疫グロブリンEの発見者です。自己と他者を区別して起きているはずの免疫反応が、一方で、アレルギーの原因になっているというのは、当時としては、常識から外れたことでした。1950年代後半に渡米し、以後、引退で帰国なさるまで、活躍の場のほとんどはアメリカでした。お生まれは大正14年。やはり研究者であった奥さまとの二人三脚ぶりでも知られています。

片岡一則

薬が必要な場所(患部)だけで働けば、必要な量も減りますし、ほかの場所で副作用を引き起こすこともないはずです。こうした考えから、例えば薬をカプセルで包んで、そのカプセルの側に工夫を凝らして、患部だけで中味を放出するようなアイデアがあります。薬物送達システム(DDS)と言います。片岡先生は、そのDDB研究の第一人者です。去年もお名前が挙がっていましたね。それも生理学・医学賞と化学賞の両方で。医薬品に関係したご研究ではありますが、お仕事の中味は化学にも近いので、今年も化学賞の方でもお名前が挙がりそうです。

森和俊

つい最近、このお名前をあちこちの新聞で目にしましたよね。ノーベル賞の前哨戦とも言われるアメリカのラスカー賞の基礎医学部門で受賞したばかりです。水島先生のところにも書きましたが、細胞がきちんと維持されるためには、必要なタンパク質が造られるだけでなく、不要になったタンパク質が処分されなくてはなりません。細胞が高温にさらされたりすると、それに対応するタンパク質が大量に必要になるだけでなく、熱で壊れてしまったタンパク質もたくさん出てきます。そういうときに、細胞はどうするか?「小胞体のストレス応答」というこの仕組みを解明した方です。


いかがでしたか?
皆さん、きらきらしい業績を上げた方ばかり。コメントをお寄せくださった方は、本気で当てに来ていますね。

「ノーベルを予想しよう!2014」 生理学・医学賞の投票受付は10月6日(月)17時まで


コメント欄への記入は研究分野でも構いません。気軽に一緒に楽しんでくださいね!

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この記事への1件のフィードバック

25年前ハーバード大学でコラーゲンの研究をしていました。研究者はあきらめて臨床医として働くことにして帰国しました。
専門は子どもの矯正治療ですが、歯並びというよりアレルギーによる顔の変形を防ぐための機能矯正治療を中心に行っています。特に遅延型アレルギーが子どもたちの顔の正常な発育を大きく妨げているのが実情です。この意味からも、石坂公成先生にぜひノーベル賞が送られてほしいと思っています。

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