2014年ノーベル賞 皆さまの予想~生理学・医学賞②

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科学ファンの皆さま、お祭り大好きの皆さま、こんにちは。

ノーベルチームの、名ばかり隊長の詫摩です。台風のせいで、始まる前からぼろぼろになりつつあります。今晩はいよいよ生理学・医学賞の発表ですね!去年は、この通称「投票サイト」の「皆さまの予想」から生理学・医学賞を見事に的中させた方がいらっしゃいました。

9月29日に、皆さまの予想①をお届けしましたが、今日はその後にいただいたコメントを紹介しましょう。

Gero Miesenbock and Karl Deisseroth

来ましたね!オプトジェネティクス。脳のそれぞれの神経細胞がどのように働いているかを突き止めることのできる手法です。ダイセロス博士は今年の慶應医学賞を受賞した方です。まだお若いんですよね。。実は一昨年、科学コミュニケーターの鈴木啓子が予想する一人にあげていたのですが、「まだ早いのでは?」ということで、本命予想は別のかたにして、別枠でお名前を挙げることにしました。一昨年の鈴木のブログ記事の最後の方をご覧ください。オプトジェネティクスというと、ダイセロス博士を単独であげる方が多いのですが、今年の投票サイトではミーセンボック博士と共同でという書き込みがありました。ミーセンボック博士はハエを使ってオプトジェネティクスの有効性を初めて示した方です。

大隅良典

水島昇先生のお名前が挙がったので、絶対、どなたかが書いてくるだろうな~と思っていたら、駆け込み乗車のようにわさわさ書き込みがありました。去年も多くの方が大隅先生のお名前を書いていました。2013年のトムソン・ロイター社が選ぶノーベル賞の有力候補に水島先生とともに名前の挙がった方です。お仕事は、不要になったタンパク質を処分する「オートファジー」の研究です。

坂口志文

去年もお名前が挙がっていましたので、そこで書いた拙文を以下にコピペします。私たちの身体は常に病原菌やウイルスの脅威にさらされています。それを迎え撃つのが、免疫系。しかし、例えば、お腹の中にいる善玉菌が攻撃されないのは ぜでしょう? お母さんの胎内にいる赤ちゃんがターゲットにされないのも良く考えると不思議です。これは制御性T細胞と呼ばれる特殊なリンパ球のおかげ。 それを突き止めたのが坂口先生です。免疫細胞が誤って自分の身体を攻撃してしまう慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療などにもつながりそうな成果です。

Robert Roeder, Pierre Chambon, Ronald Evans

ここまでご紹介してきた先生方は、去年もお名前のあがっている方ばかりだったのぼですが、Roeder博士は初めて。遺伝子からタンパク質が作られるときに、まず、細胞の核の中にある長ーいDNAから、必要な部分だけをコピーする「転写」と呼ばれるプロセスがあります。言い換えると、どのタイミングでどのタンパク質を作るかを決める最初のステップが転写になります。Roeder博士は、その転写のメカニズムを研究された方です。Chambon博士とEvans博士は、去年はこの生理学・医学賞と化学賞の両方で名前が挙がりました。ステロイドホルモンなどの働きで、身体がいっぺんに変わることがありますが、そのときに働く核内受容体を研究している方々です。一昨年、科学コミュニケーターの西原が、Chambon博士とEvans博士に加えてElwood V. Jensen博士が受賞すると予想していました。研究に内容に関して詳しくは西原の2012年のブログ記事をご覧ください。

遠藤章

毎年のようにお名前の挙がる先生ですね。遠藤先生の場合、生理学・医学賞か化学賞かという楽しみもあります。研究内容に関しては、去年の拙文以下にをコピペします。健康診断で血中コレステロール値が引っかかる人は多いはず(実は私もそうです)。あまりに数値が悪いと、スタチン(=コレステロール低下薬)の服用を進め られてしまうかも。スタチンにはいくつかの種類がありますが、最初のスタチンであるメバスタチンの発見をしたのが遠藤先生です。スタチンは世界で最も服用者が多い薬のひとつです。

審良静男

発表当日のお昼近くになって、入ってきたお名前です。自然免疫の研究で、最も論文が引用されたトムソン・ロイター賞を受賞しています。2011年に自然免疫を研究していたお二人が受賞しましたが、審良先生は3人目には入りませんでした。そのときに拙文を書きましたのでそちらもご覧ください。私は自然免疫が臨床でじゃんじゃん応用されるようになったら、審良先生の受賞があると考えております。

いかがでしたか?

大隅先生、水島先生のオートファジーや森先生の小胞体のストレス応答など、「いらない物をどう処分するか」が有力な研究テーマになっているところが面白いと思いました。と、すると、私としては不要になった細胞が死んでいく仕組み「アポトーシス」のご研究で名高い長田重一先生をぜひ挙げたいですね!

さて、今年のノーベル生理学・医学賞の発表まであと2時間あまり。楽しみですね!

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