2014年ノーベル賞 皆さまの予想~化学賞

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科学大好き、お祭り大好きな皆さま、こんばんは。

昨晩は「科学&お祭り好き」冥利につきるような一日でしたね。

今日は自然科学三賞のトリを飾る化学賞です。私たちの投票サイトは、なぜか、一昨日からアクセスが急増。皆さまが挙げる方々も増えてきました。今年はどなたが受賞するのでしょうか?的中者は現れるのか?

春田正毅

多かったです~、春田先生を挙げる方。金のナノ粒子が触媒にも使えることを発見した方です。コメントを紹介しましょう。「金の触媒作用というそれまでの常識を覆す発見とその発展に対する貢献」「金クラスターの触媒作用を世界で最初に発見し、実用化もされ始めた」「金に触媒の活性があるなんて!と、すごく感銘を受けたので」。どうです?この熱い期待。もちろん、私たちも春田先生は有力候補と見ており、昨年の予想者に挙げました。研究業績に関しては、昨年の髙橋麻美によるブログ記事をご覧ください。

藤嶋昭

春田先生に並んで多かったのがこのお名前です。一昨年に科学コミュニケーターの田村真理子が予想に挙げていました。酸化チタンを使った光触媒の開発者です。太陽光で汚れが自然に分解されるタイルなどに応用されています。コメントをいくつか紹介します。「光触媒を発見し、人類が安価にエネルギーを得る可能性を広げた先生の業績は偉大!絶対受賞します」「現在通っている東京理科大学の学長である藤嶋先生に是非ノーベル化学賞を取ってもらいたいです」研究の詳細は、一昨年の田村のブログ記事をご覧ください。

片岡一則

生理学・医学賞の予想でも挙がっていました。これは昨年も同じですね。昨年の拙文をコピペします。
薬が身体の中に入ってくると、身体はこれをすぐに分解して、排泄しようとします。これでは、薬の効果が得られなかったりします。また、副作用などを考えて も、分解されにくいカプセルのようなものに入れて、患部に到着して初めて中の薬が出てくるようにできれば理想的です。こうした仕組みをDDS(ドラッグデ リバリーシステム、薬物伝達システム)と呼びます。片岡先生は、DDSとして使える小さな中空粒子をいくつも開発した人です。生理学・医学賞でも化学賞で も、複数の方が片岡先生のお名前を挙げていました。

Stuart Schreiber

有機化学の先生です。小さな合成有機分子を使って、私たちの身体の中で働く大きな生体分子をつり上げることができる!という奇抜なアイデアを実証した方です。

中村栄一

金属原子と組み合わせた有機化学の第一人者です。カーボンナノチューブと金属の複合材料を手がけたり、金属原子を入れたり、有機フラーレン(C60)や炭素シートを使ったり、有機発光ダイオードの素材をつくったり。理論の研究にも強く、有機分子の1つ1つの挙動を追跡する分析法も手がけています。師匠にあたる向山光昭先生(と思われる方)を候補者にあげる方もいらっしゃいました。

澤本光男

去年も投票サイトにお名前が挙がっていました。原子移動ラジカル重合を開発した方です。高分子の合成法としてすでに工業実用されています。

Crischan Griesinger

有機化合物の中で、分子がどのように配置しているかを核磁気共鳴装置(NMR)を使って解析する研究を手がけています。

中西香爾

去年、科学コミュニケーターの大渕が候補者として挙げていました。さまざまな有用有機物の合成を手がけた方です。とくに有名なのは、イチョウの葉に含まれる「ギンコライド」でしょうか。最近はサプリメントして、ドラッグストアで見るようになりました。研究の詳細は昨年の大渕のブログ記事をご覧ください。

舛岡富士雄

物理学賞の方でもお名前が挙がっていました。書き込みをしてくださった方も「物理学賞が適切と思いますが......」と書かれています。物理学賞の「皆さまの予想」に書いた拙文をコピペします。
電源を切ってもデータが消えないフラッシュメモリの開発者です。優れた工学者であることはもちろんですが、企業に勤める技術者の処遇改善を求めた活動でも 知られています。サラリーマン技術者の発明品が会社に莫大な利益をもたらした場合、その会社はどこまで社員である発明者に報いるべきか? 青色発光ダイ オードの中村修二先生も同様の問題提起をしました。

Franz-Ulrich Hartl, Arthur L. Horwich, George Lorimer

未来館には研究棟が併設されています。そこにラボをお持ちの京都産業大学の遠藤斗志也先生が今年の化学賞はこの方々だと予想しています。できあがったばかりのタンパク質が、きちんと機能できる立体構造を取れるように、折りたたまれるのを手助けする分子シャペロンの研究をした方々です。研究の詳細は、こちらのブログ記事をご覧ください。

赤崎勇

物理学賞ではなく、化学賞での受賞になると予想したのは私たちだけではなかった! 昨晩から今日にかけて、最も有名になった日本人のお一人でしょう。青色発光ダイオードの開発者です。2014年ノーベル物理学賞の受賞、本当におめでとうございます! 研究の詳細に関しては、昨晩、公開した解説ブログをご覧ください。

Robert Langer

今年の化学チームのリーダーである髙橋麻美は、春田正毅先生にしようか、このランガー先生にしようか迷っていました。身体に入ると、いずれは溶けてしまう生分解性ポリマーをつくり、薬を患部に届ける薬物送達システムに応用しています。最近では、再生医療用の立体臓器の構築を目指して、細胞の足場となる立体ポリマーの開発もしています。今年の京都賞を受賞されました。

飯島澄男

長いこと、ノーベル賞候補の常連として名前の挙がる方です。去年も物理学賞と化学賞の両方で挙がっていました。ご研究に関しては、コ ピペします。「カーボンナノチューブを発見した方です。ダイヤモンド、黒炭などと同じように炭素原子だけでできているサッカーボール型をしたC60(フ ラーレン)、平面のグラファイトの発見者はいずれもノーベル賞を受賞しています。カーボンナノチューブはその名の通り、管状をしており、さまざまな用途が考えられています。」

伊丹健一郎

化学と生物学をつなげ、「精緻にデザインされた機能をもつ全く新しい生命機能分子」の開発を目指した研究をしていらっしゃいます。このお名前を挙げてくださった方は、気になるコメントをしています。「伊丹健一郎先生(名古屋大学)今年は名大がくるっ!てことで。」 来ましたね~、名古屋大学! 昨日の物理学賞で。天野浩先生は名古屋大学の教授ですし、赤崎勇先生も名古屋大学にゆかりの深い方です。この書き込みをくださった方は、もしかして名古屋大学の関係者の方でしょうか? おめでとうございます!

遠藤章

去年も今年も、生理学・医学賞と化学賞の両方でお名前が挙がりました。この方も「ノーベル賞の有力候補」の古くからの常連です。毎年のようにお名前の挙がる先生ですね。研究内容に関しては、去年の拙文以下にをコピ ペします。健康診断で血中コレステロール値が引っかかる人は多いはず(実は私もそうです)。あまりに数値が悪いと、スタチン(=コレステロール低下薬)の 服用を進め られてしまうかも。スタチンにはいくつかの種類がありますが、最初のスタチンであるメバスタチンの発見をしたのが遠藤先生です。スタチンは世界で最も服用者が多い薬のひとつです。

大村智

昨年もこのお名前が挙がっていましたね。今年のノーベルリーダーの田村真理子は大村先生も有力候補として強く推していました。昨年の「皆さまの予想」から、以下、拙文をコピペします。
有用な天然有機化合物を数多く発見した方です。一番よく知られているのは、イベルメクチンでしょうか。日本ではあ まり知られていませんが、「河川失明症(オンコセルカ症)」という、熱帯地域特有の寄生虫病があります。ブヨが媒介する感染症で、放置すると目に入り込ん だ寄生虫のせいで、失明してしまいます。幸い、大村先生のイベルメクチンを投与すれば、失明を防ぐことができ、さらに良いことにそれ以上の伝染の広がりを 防ぐことができます。つまり、根気よく治療を続ければ、この病気の撲滅ができるわけです。

George M. Whitesides

さまざまなことを手がけているのですが、科学コミュニケーター松浦の話によれば、最近の業績を1つあげるとすると、「自己組織化」なのだとか。「金がずらりとならんだところに、有機分子をぱーっとまくと勝手にぽこぽこ設定通りに並んで、そのまま回路になる」という画期的な仕事。ほかにも多孔質材料とか、その研究分野は、もう非常に多彩なのだそうです。

今年も、多彩な顔ぶれが並びました!発表まで、あと2時間。ドキドキしてきました......!

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