21世紀を照らす光 どんな未来につなげたいですか

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白熱電球が20世紀を照らしたが、

   21世紀はLEDの光に照らされる。

 (原文=Incandescent light bulbs lit the 20th century;

  the 21st century will be lit by LED lamps.)

 

2014年のノーベル物理学賞を発表したノーベル財団の広報文で、特に印象的だった一文です。日本の3人の研究者による「白色光源を可能にした青色発光ダイオード(LED)の発明」。広報文では、高いエネルギー効率や長い寿命が、人類や地球環境に恩恵をもたらすことが高く評価されていました。

 

私たちの日常生活にとても身近で、世界を良くしていく光。日本の研究の成果が、世界にどんどん広がっています。そしてだからこそ、みなさんと一緒に考えたいことがあります。

 

 この光を私たち一人一人がどう使っていくのか。

 

 たとえばみなさん、明るい夜は好きですか?

宇宙から見た夜の地球は、人の営みをあらわすかのように、街の明かりが美しく輝いています。

電力は調理や空調、テレビなどの家電製品、工場などでの生産活動、電車など、日常のさまざまな場面で使われます。中でも照明は、世界の電力消費の約4分の1を占めるといいます。

 

エネルギー効率が良いLED照明が普及していくことによって、地球規模での省エネが実現し、環境に優しい生活ができることになるでしょう。同時に、電力に恵まれない国や地域でも、少ない電気で夜を明るく、過ごせるようになることと思います。

 

十数年前の学生時代に、アジア諸国を旅していたころ。地方の町に出かければ、停電は毎晩のようにありました。とあるインドの町の、日本人が集まる安宿では、夜にろうそくの明かりで麻雀を打つのが日課となっていました。不便で、少し寂しい気持ちがしました。

 

日本のように照明を自由に使うことができれば、夜も快適で、安心して過ごすことができます。世界中がそうなっていくことは、素晴らしいことだと思います。でも、明るい夜は、もしかしたら私たちの睡眠や、生態系などの環境にも影響があるかもしれません。星が好きな谷は、たまには人工灯がないところに出かけたいな、とも思います。省エネだからといって闇雲に照らすのではなく、必要なところに効果的に光を当てる工夫が大切なのだと思います。

 

もうひとつ、例えば、集魚灯。漁師町で新聞記者をやっていたころ、燃料の高騰に悩む漁師さんの話を幾度となく聞きました。効率的なLEDが集魚灯として使えるようになることは、とても素晴らしいことだと思います。しかし、効果的な集魚灯が世界に広まっていくことを考えると、魚を捕りすぎてしまったり、大量に捕れた魚が値崩れを起こしたり、そんなことが起こらないような仕組みも必要になってくるかもしれません。

  

青が開発されたことで三原色がそろい、どんな色でも出せるようになったLED。ちょっとした電飾で、日常生活を気軽に彩ることができるようになりました。芸術や演出の表現の幅が広がったり、交通標識が見やすくなって安全になったり、医療に応用したり。私たち一人一人がその使い方を工夫することができるのです。生活をもっともっと豊かにしてくれる可能性を秘めた光です。

 

20141010_tani1.jpg未来館の屋上から

日本の研究によって生まれた、「21世紀を照らす光」。

 

みなさんはどんな風に使って、

 どんな未来をつくっていきたいですか?

 

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