長野県神城断層地震

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11月22日の22時8分頃、長野県北部で最大震度6弱の地震が起きました。
県はこの地震を「長野県神城(かみしろ)断層地震」と命名しています。


震度とは、ある地域での地震の揺れがどの程度のものかを示す数値です。

震度6弱だと
・固定していない家具の多くが移動し、転倒するものもある。
・多くの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。
といったことが起きる大きさの揺れだとされています。

震度6弱を記録した長野野市鬼無里に、たまたま当館スタッフの家族の家があり、地震の様子を写真に収めてきました。

  20141128_satake_01.jpg写真1 家の中の様子。テレビが落下しています。

 20141128_satake_02.jpg写真2 食品庫周辺。ワインが落下し割れています。

 

 20141128_satake_03.jpg写真3 近くのお寺の様子。墓石が倒れています。

 

これら3枚の写真を見ると改めて、地震の大きさが伝わってきます。とはいえ、この家やそのまわりでは、建物が傾いたり壊れたりするような被害はあり ませんでした。今回の地震では、震度6弱を記録した長野市北部だけでなく、震度5だった白馬村などでも大きな被害が出ています。震度は地震計の設置場所に よって変わりますし、地震の揺れの周期によって影響の出やすい建物も変わります。震度だけでは、被害の程度は簡単にはわかりません。

今回のブログでは、この地震がどのような地震だったか、現段階までで分かった事をお話したいと思います。

 

この地震以降に起きた余震の場所を詳しく調べた結果、長野県の小谷村から白馬村にかけて南北約20キロメートルに延びている神城断層と余震の場所が一致しました。そのため、神城断層の一部が動いたことによって、今回の地震が起きたと考えられています。

 

断層とはいったい何でしょうか?

 

私たちの足下の地面を掘っていくと、固い岩の層があります。この固い岩の層には多くの割れ目がありますが、普段はしっかりかみ合っています。この割れ目どうしの移動が確認されているところを断層といいます。

 

 そして、この割れ目が壊れてずれたときの衝撃が地震となります。分かりやすく図で見ると...

 

 20141128_satake_04.jpg

             このような形で割れ目があるとします。

 20141128_satake_05.jpg例えば、割れ目にひびが入って壊れます。

20141128_satake_06.jpg そしてずれます。

 

このような流れになります。どうでしょう、イメージできましたか?

 

今回の地震は神城断層が壊れたと考えられているのです。現地調査において、50cm程度の断層のズレが地表で確認されています。

                                                  

 しかし、割れ目にかかる力はずっと同じ向きや大きさかというと、そうとは限りません。数十万年や数百万年という時間がたてば向きや大きさが変わる場所 もでてきます。そこで断層のうち、最近(最近と言っても地質学的な長い時間スケールです。一番近くても数十万年くらいという感覚です)繰り返して活動し、 将来も活動して地震を発生させると考えられる断層を「活断層」と呼びます。神城断層は、本州中央部を南北に走り、国内最大級の活断層「糸魚川-静岡構造線断層帯」の北端に位置する断層です。

さらに、この場所は「ひずみ集中帯」と呼ばれる、地面にかかる力が特に集中している地域とも重なっています。ひずみ集中帯では地震を起こすエネルギーが溜まりやすく、2004年の新潟県中越地震をはじめ、過去にも比較的規模の大きい地震が発生しています。  

 

2か月程前に、御嶽山が噴火したことが記憶に新しいですが、この噴火と地震との関係については現在、特に言及されていません。地面の押し合う力で神城断層が壊れたこと以外に、それらしい地震の要因は発表されていないからです。

 さて、今後まだまだ大きい地震は起きるのでしょうか?

11月24日のお昼頃に気象庁から余震の確率が発表されました。24日の朝6時30分までに実際に観測した起きた余震から推定されたものです。これによると、11月27日10時以降から3日間において、

震度5強の地震が起こる可能性が10%未満

震度5弱程度の地震が起こる確率が20%

と推定されています。

 

今回の震源の周辺地域にお住まいの皆様は、引き続き余震、そして土砂災害にお気をつけ下さい。冬がさらに厳しくなる前に、被害にあわれた方々の生活ができるだけ改善されるようお祈り申し上げます。

 

現在この地震についての詳しい調査や分析が行われております。これらの結果が分かり次第、改めてブログを執筆したいと思います。

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