南極へ行ってきます!

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全国の南極ファンのみなさまお待たせしました!

 

クラブMiraikanリアルラボにて、昨年にひき続き、南極へ出発前の「しらせ」へ行ってきました。

 

タイトルを見て「ついに科学コミュニケーターの誰かが南極にいくのか!」と思われた方ごめんなさい。南極に行くのは「しらせ」です

今年の「リアルラボ@しらせ2014」は、ご覧の2本立てで開催しました! 

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 実際に南極に行ってきた先生のお話が聞けて、

その上、実際に南極に行く船の中を見られるなんて、なんて豪華な一日でしょうか!始まる前からワクワクがとまりません!

参加者のみなさんと横須賀駅で集合して、いざ「しらせ」の待つ海上自衛隊横須賀基地へ!



一年ぶりに「しらせ」と再会!何度見ても、あ...圧巻!

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出迎えてくれた「しらせ」の前にて。ワクワクがとまりません。

「しらせ」の前で思い思い撮影を楽しんだ後、いざ艦内へ突入!

 

まずは「観測隊公室」というお部屋で橋田先生による南極講義スタートです。

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今回南極講義をしてくださった橋田 元(はしだ げん)先生(国立極地研究所)は、過去6回も観測隊として活動しており、昨年は、第54次隊越冬隊長として昭和基地での冬を過ごしてきた先生です。

そんな橋田先生のお話の一部をご紹介しましょう。

 

《 南極講義 》

越冬隊の生活

南極観測隊といっても全員が越冬するわけではありません。観測隊には夏隊と越冬隊があり、

毎年12月頃に夏隊、越冬隊揃って南極昭和基地に到着し、約2ヶ月間の作業を終えたあと、夏隊は、前年の越冬隊と一緒に乗ってきたしらせに乗って帰ります。

ここからいよいよ越冬隊の冬がスタートします。

しらせに乗ってみんな帰ってしまってからは、越冬隊のメンバーだけでの生活が始まります。越冬隊には研究・観測・調査をする「観測部門」と、基地の維持・管理に携わる「設営部門」の2つがあります。越冬隊は例年30人ほどで構成されているそうですが、現在南極にいる第55次越冬隊はなんと24人で越冬しているそうです。

様々な分野の様々な技術を持つプロフェッショナルが集っているとはいえ、30人でも総動員で行っていた施設の維持を6人も少ないメンバーで行うのは大変な苦労があるのではないかと、橋田先生は話していました。

橋田先生は南極生活のお話のあと、南極で行われている研究についてもお話ししてくれました。

 

南極は温暖化していない!?

先生が見せてくれたのは南極の各所でとったデータをもとにした気温のグラフ。

よく全球的(地球全体的)に温暖化しているなんて話を耳にするかと思います。南極でも平均気温の上昇は観測されていますが、南極の東部や内陸部で観測された気温はここ数十年ほとんど変わっていないそうです。つまり、南極では温暖化している場所、そうではない場所があるということです。これには参加者のみなさんも驚いていたようで、イベント終了後に書いてもらったアンケートを後で見ると、南極と気候変動について書かれている方がたくさんいました。

 

ちなみに地球全体でも似た議論がされていて、IPCCの第5次報告では気候変動の影響は地域によって差があることが報告されていました。「気候変動」と一口に言っても、全体的に同じように変わっているのではなく、影響の出方にはばらつきがあるのです。この件については、未来館で気候変動の話題を追いかけている福田益原と一緒に、別の機会にお話しさせていただきたいと思います。

 

 

 《「しらせ」見学》

リアルラボ後半は海上自衛隊のみなさんに「しらせ」艦内を案内してもらいました。(観測隊員は国立極地研究所や国の研究機関、民間企業など所属は様々ですが、観測隊員を運ぶ「しらせ」は海上自衛隊の船なのです。)

まずは、去年撮ったばかりの航行映像を見ながら、砕氷艦しらせがどのように氷の海を進むのかを学びました。しらせは通常(氷が薄い所)、氷に体当たりで進みます。イメージとしてはこんな感じ。

 

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なんてアグレッシブな航行でしょうか!!力強さにほれぼれします!!

しかし!南極の氷海はそう甘くはありません!体当たりでは進めないような厚い氷も出てきます。そんなときは必殺「ラミング航法」!

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イラストから分かる通り、助走をつけて氷に乗り上げ、船の重みで凍りを割進みます。昨年は南極での航海中に4500回以上もこのラミングを繰り返したのだとか!それでも無事に帰国したとは!なんてタフな船でしょうか!

今では世界各国の船が南極で活躍していますが、その中でも「しらせ」は世界屈指の砕氷能力備えた船です!

 

 

「しらせ」の航行についてレクチャーを受けた後は、いよいよ艦内ツアーに出発!船の中はとても複雑、はぐれないようについて行かなくてはいけません。

20141110_takahashi_02.JPG船の運航にかかわるお部屋(操舵室)。

艦長が座る席や航海士さんが働く場所があります。

 

いくつかお部屋を見せてもらい、階段を昇ったり降りたりしているうちに、自分が艦内のどこにいるのかよく分からなくなってきましたが、自衛隊のみなさんの完璧な引率により、無事南極講義を受けた部屋まで戻ってくることが出来ました!

20141110_takahashi_03.JPG案内してくれた海上自衛隊のみなさん。立ち姿がキマっています!

ちなみに、海上自衛隊員の「しらせ」乗船は異動によって決まるのですが、希望して乗る方が多いんだとか。任務期間は2年。女性自衛隊員も「しらせ」に乗船していますよ!

 

さて、一日たっぷりと私たちを楽しませてくれた「しらせ」、

実は、11月11日に東京港晴海埠頭を出発しました!

観測隊員はオーストラリアから乗船するので、まずは海上自衛隊のみなさんと荷物が出発。

去年は未来館からお客様と一緒にお見送りしましたが、今年は火曜日...休館日だったので、残念ながらみなさんとお見送りすることはできず...。休館日のフロアからスタッフ三ツ橋とひっそりとお見送り...。

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コンテナが気になる方は昨年の南極ブログをご覧ください。

今年も無事南極にたどり着きますように!

出港は見送れなくても、今後は国立極地研究所のWebサイトからみんなで「しらせ」の位置を追いかけることができます。

国立極地研究所「進め!しらせ」

しらせが着々と南極に近づく様子をぜひ一緒に見守りましょう!

 


【イベント実施概要】

リアルラボ@南極観測船「しらせ」2014

開催日:2014年10月12日(日)

参加者:クラブMiraikan会員 小学5年生~大人 30名

協力:国立極地研究所、海上自衛隊

 


南極についてもっと知りたい方は下記HPをご覧ください

国立極地研究所南極観測のホームページ

南極についてもっともっと知りたい方は南極・北極科学館(東京都立川市)へどうぞ!

国立極地研究所 南極・北極科学館

 


もちろん、未来館で私と南極について熱くお話してくれる方も大歓迎です!


 

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