油井さん帰還直前に、全国で見上げるチャンス! 国際宇宙ステーション

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12月4日(金)~10日(木)にかけて、チャンスが続きます。

日本人宇宙飛行士の油井亀美也さんが滞在している国際宇宙ステーション(ISS)。夜空を横切る光の点として、肉眼でもはっきりと見ることができます。

12月5日の午後5時40分ごろ(つまり多くの人に観察しやすい土曜日の夕方)、関東上空を横切るのをはじめ、4~10日にかけては好条件のチャンスが全国で続きます。

いろんな媒体で何度か発信した話題ですが、やっぱり多くの人に空を見上げてもらいたい-。そんな思いで、帰還(12月11日予定)前の油井さんが滞在しているISSを見るチャンスをまとめました。



夜空を横切るISSは、▽明るい星のような光の点が▽飛行機くらいのスピードで▽ただし点滅することなく-夜空を進んでいきます。真上近くに近づいてくるほどに、明るく、速く見えるようになります。

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夜空を横切るISSの光跡。2014年3月、東京都小笠原村にて、筆者撮影



ISSの正体や見える理由、詳しい探し方などは、以前書いた記事を参照していただくとして、毎日の見え方を紹介していきます。

油井宇宙飛行士がいるISSを見上げよう(2015年7月30日公開、THE PAGEサイト)



●12月4日(木)午後6時30分過ぎ●

九州、中国、四国など西日本で好条件。

西から飛んできたISSは、島根県沖あたりの上空で地球の陰に入る(=太陽の光が当たらなくなる)ため見えなくなります。夜空を横切る明るい点が"スッ"と消えたら、「ISSからは、ちょうど日没が見えているのかな」なんて想像してみてください。(直前のアナウンスでごめんなさい)



●12月5日(土)午後5時40分過ぎ●

関東で最高条件。四国、近畿、東海、南東北も好条件。

ISSは沖縄上空から日本列島の南海上を北東に進み、東京上空を通過して、関東の東海上に抜けます(なんだか台風の進路予報みたくなっちゃいました)。広い範囲で観察のチャンスです。冬型の気圧配置になり、太平洋側は晴れそうです(寒そうだけど)

ただし、西に行くほど日没時間が遅く、明るさが残る空で見ることになります。那覇だと日没直後で厳しいかも。場所によっては、美しい夕暮れ空とISSを一緒に楽しむチャンスになります。

土曜の夕方という観察しやすい時間帯なので、多くの人に楽しんでもらえたらうれしいな。筆者は、昼間のイベントを成功させて、気分良く見上げたいと思っています。

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12月5日のISSの軌道。東京からは、ほぼ真上を通過するように見えます(C)JAXA



●12月6日(日)午後4時45分過ぎ、6時20分過ぎ●

チャンスは2回あるが。。。

90分あまりの間隔で、ISSが2度、日本の近くを通ります。が、1度目は日没から間もなく、日本の南海上を通過。2度目はかなり北を通過する上、途中で地球の陰に入って消えてしまうので、いずれも観測はかなり困難です。両方を見ることができなら、「ISSってほんとに90分くらいで地球を一周してるんだ」と感じることができるんですが。



●12月7日(月)午後5時30分過ぎ●

西日本(特に山陰)、北陸、東北、北海道で好条件。

ISSは九州の北から日本海を北東へ進み、北海道の上空で地球の陰に入ります。5日よりも少しだけ時間帯が早い通過。九州以西は少し厳しいかもですが、チャレンジする価値もありです。

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12月7日のISSの軌道。広い範囲で観察するチャンス(C)JAXA



●12月8日(火)午後4時40分過ぎ●

関東、南東北などで、チャレンジの価値あり。

ISSが本州上空をなぞるように北東へ進む絶好の軌道なのですが、惜しい!ちょっと時間帯が早いのです。でもこれは、「どのくらい明るい空でISSは見えるのか」にチャレンジするチャンスとも言えます。「どこどこで見えたよ!」の報告がもらえたらうれしいな。

参考:日没時間は東京で16時28分、名古屋で16時40分です。



●12月9日(水)午後5時25分過ぎ●

北海道(とくに北部)で好条件。

ISSはサハリン最南端をかすめるように東進していきます。北海道でよく見えます。宇宙から見た地球の、国境ってどんな存在なんでしょうか。



●12月10日(木)午後4時30分過ぎ●

北海道で好条件、北東北でチャレンジ価値あり

ISSは日本海上空から北海道を横切るように東進します。東北では日没明るさが残る空で探すことになりますが、チャレンジの価値はあると思います。



【みんなで共有する光と時間】

油井さんは、12月11日(金)の午後10時10分ごろに地球に帰還する予定。日本人宇宙飛行士がいるのといないので、ISSの輝き方が変わったりするわけでもないのですが、帰還の前に見上げるチャンスがこの1週間に集中しているのはラッキーかな、と思います。

やっぱり、「あそこに油井さんがいるんだな」「どんな実験をしているのかな?」「もしかしたら、こっちを見ているかな」なんて想像を膨らませながら見上げると、楽しいじゃないですか。

油井さん自身も日本から好条件でISSが見える時に、ISSから日本の写真を撮って、Twitterで公開したり、コメントしたりしています。

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油井さんがISSから神奈川、静岡、山梨あたりをとらえた写真。中央左には、富士山も。
油井さんのTwitterより(c)JAXA/NASA



そして、もうひとつ。

ISSの通過は、たくさんの人がひとつのことを共有できる、ちょっと不思議な時間だと思うのです。

たとえば12月5日(土)の午後5時40分過ぎ。宮崎あたりの人が「きれいだったな」と東の空へISSを見送っている瞬間、和歌山の少年が南の空を横切る光の点を「宇宙飛行士になるぞ」と誓いながら見上げ、東京ではある親子が「だんだん近づいてきた」とワクワクしながら見つめているかもしれません。

月や星や太陽も、日本中で同時に見えるけれど、みんなで一斉に見ることは少ないですよね。離れた場所で同時に、それぞれの思いを抱きながら、同じ生の光を見ている。これはやっぱり、人が「宇宙」という大きなスケールで活動しているからこそ、実現することだと思うのです。

小惑星探査機「はやぶさ2」の地球スイングバイや、金星探査機「あかつき」の周回軌道突入、好条件のふたご座流星群など、宇宙イベントが目白押しの12月。「宇宙に人がいる」ということにも、みんなで一緒にワクワクしませんか。

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