見えない天体が見える「食」 たとえば日食は?

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3月9日(水)午前の部分日食は、

 普段は見えない新月が、

  そこにあることを確かめるチャンスです。



みなさん、太陽を見たことはありますか?

日の出とか、夕日とか、ほとんどの方が見たこと、ありますよね。


では、最近、月は見ましたか?どんな形をしていましたか?

月は2月23日に満月を迎えた後、少しずつ細くなりながら、明け方の空で輝いていました。早起きしてご覧になった方もいるでしょうか? そしてこの月は間もなく、一番欠けた状態の新月を迎えます。


では、みなさん、新月を見たことはあるでしょうか?

新月は、月がほぼ全て欠けた状態だし、太陽と同じ方向にあるし、普通は見えないですよね。


でも、その背後に太陽が重なったら。

月のシルエットが、太陽の手前に浮かび上がります。


3月9日(水)の午前11時前後に、全国的に楽しめる部分日食。「太陽が欠けた!」と思ったら、「普段は見えない新月が、確かにあるんだな」とイメージを膨らませてみてください。

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今回の日食のイメージ図
東京では15%程度しか欠けず、少々地味ですが、そこに月があることは分かります



天体同士が重なる「食」は、通常では見えない天体を知るチャンスです。

似たような考え方で、宇宙の遙か彼方にあるかもしれない「第2の地球探し」も試みられています。


夜空の恒星の周りを回る「太陽系外惑星」は、遠くて小さいため、直接観測することが簡単ではありません。しかし、夜空の恒星を観測し、手前を惑星が横切る「食」によって定期的に暗くなることを確かめれば、惑星の存在が間接的に分かります。

私たちが日食で、普段は見えない新月の存在に気がつくのと、通じるところがあります。

20160307_tani02.png

たとえば、月ではなく地球による"日食"を宇宙から眺めたら...
そして、同じ現象を夜空に輝く恒星でも観測できたら...



昨年4月の皆既月食に合わせて詳しく書いたので、こちらも読んでいただけたら嬉しいです。

皆既月食が赤い理由と、「第2の地球」の探し方

http://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/201504012-3.html




余談ですが、「3月9日に日食」と言えば、19年前の1997年にもありました。筆者は当時、高校生で、入試休みの真っ最中。夜明け前にヘール・ボップ彗星を観測した後、海岸まで自転車でヘロヘロになりながら見に行った、一番思い出深い日食です。あの日のように、晴れたら良いのですが...

20160306_tani03.jpg

1997年3月9日のヘール・ボップ彗星@静岡市 (高校の地学部天文班で撮影)


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日食の観測は、安全のため、必ず専用のグラスを使ってください(太陽を直視しないでください)。

地域ごとの詳しい見え方などは、国立天文台のページをご参照ください。

http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2016/03-topics02.html


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