とある宇宙のドラマに感動・・・。ロゼッタとフィラエの物語

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もう夏、終わっちゃった感じですね!
...夏ってはやいですよね。まだ暑いですけど。

つい最近、「彗星着陸後に行方不明の小型探査機を発見」というニュースをご覧になりましたか?
私にとって、これはとても大きなニュースでした。
なぜなら、運命の再会を意味する感動の出来事だからです!
この感動をこのブログで、みなさんにも伝えたい!

私はこの夏、ある宇宙のドラマにずっと心を奪われていました。

それは、欧州宇宙機関(ESA)2004年に打ち上げたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の探査機である、ロゼッタ彗星探査機(左)と着陸機フィラエ(右)という2機のドラマです。

チュリモフ・ゲラシメンコ彗星は6.57年かけて1周する長い楕円軌道で太陽を回っている彗星です。

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Credit: European Space Agency, ESA

ロゼッタとフィラエの2機が、これまでどんな活躍をしてきた探査機なのか、その時の詳しいことについては、コチラのブログをご覧いただければと思います。

2016727日、私はある記事を目にしました。
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星軌道にいるロゼッタと、彗星で観測活動をしていたフィラエとの通信回線の電力が切られた、という記事でした。
これはつまり、フィラエの任務終了の合図であり、フィラエとのお別れの合図という意味でもあります。

「えっ、フィラエが?!」(私)

ロゼッタとフィラエ間の通信状況が芳しくないというのは私も知っていました。
ESAスタッフも手を尽くして回復を目指したのですが、これ以上の復旧は難しいと判断されたのだそうです。

私にとって愛着のある2機でした。こんな急なお別れをすることになるなんて...
この知らせにとても驚き、悲しい気持ちになりました。
まだ活躍できるだろうと思っていただけにとても残念でした

さらに、その時フィラエ(ESA運用チーム)からのツイートで紹介されたメッセージに心を打たれました。

"そろそろ、さよならのときが来たみたい。明日には、お話できなくなりそうなの。"

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ほぼ同時刻に、ロゼッタからもツイートがありました。

"太陽が遠くて、力が出なくなっちゃった。私にはもう、フィラエの声が聞こえないんだ。"

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私は泣けました。
長い年月をかけて様々な苦境を乗り越えながらも、彗星表面にある水の性質について、そして彗星に16種類もの有機物があることなど、多くの貴重な観測データを送ってくれたロゼッタとフィラエ。
それを思うと、このツイートがとても泣けたのです。

そして、ロゼッタにも運命の時が近づいています。
20169月、ロゼッタはこれから、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の軌道で観測を続け、最後のミッションに臨みます。

それは、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星へのハードランディング(硬着陸)をするというもの。ロゼッタの最後の燃料を使って彗星に近づくことで、彗星表面のデータを得るというのが目的です。

しかしロゼッタは、着陸するという想定で設計されていません。
さらに地球からも遠く離れ、電波状況も悪いため、実際にはおそらくそのまま接近していき、最終的には彗星にクラッシュ(
衝突)するのだと推測されます。
それでも、ぜひ成功させて欲しいと私は願います。

なぜなら、チュリモフ・ゲラシメンコ彗星には、通信回線の切れたフィラエがいるからです。

ロゼッタが彗星にクラッシュしながら、フィラエに会いに行くことを考えると、ここでもやはり泣けました。
どうかこのミッションが成功しますように。
ロゼッタ、そしてフィラエ、ありがとう。長い間お疲れ様。
12年間働き続けた分、ゆっくり休んでね。


いかがだったでしょうか。
そしてみなさんは、この物語をどう感じましたか?

この出来事を通して私は「なぜ、このような気持ちになったのか?」と考えました。このような思いを抱いた、自分という人間の感情や感覚のことを考えさせられたのです。
言うまでもなく、ロゼッタとフィラエは生命体ではなく、機械です。

なぜ、私は探査機に対して感情が芽生えたのでしょうか。
ロゼッタとフィラエが、多くの人々の想いが込められた探査機だったから?
以前から知っていて、私にとって馴染みがあったからでしょうか。
それとも、イラストで描かれているような擬人化された愛らしいキャラクター性からでしょうか。

人や物に対する愛着や親しみは、私たちに何をもたらすのでしょうか。

みなさんの気持ちも、いろいろ聞いてみたいです。


この物語を知って、気になった方。
みなさんからも、ロゼッタとフィラエにメッセージを送ってみてはいかがでしょうか?
http://fanfun.jaxa.jp/topics/detail/8191.html

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