【トークセッション開催!】誰しもに訪れる「もしもの時」~今改めて考える、「自分らしく生きる」ためにできること~

このエントリーをはてなブックマークに追加

みなさんは自分や大切な人の「もしもの時」について、考えたことがありますか? どの医療やケアを選択するのか、いつまでそれを継続するのか、どの場所で最期の時を迎えるのか...

01_acp_hospital.jpg

                       

いきなり何て縁起の悪いことを言い出すんだ!と気分を害された方、大変申し訳ありません。お許しください。でも、私たちの人生にはいつか終わりが来ます。科学コミュニケーター・毛利は、みなさんにぜひ一度は考えてほしい!と思い、敢えてここで問いかけます。

私を含めて、誰でも、いつでも、命を脅かすような大きな病気やケガをする可能性があります。また、病気やケガのような特別なことがなくても、4人に1人が65歳以上という超高齢社会の日本では、いつ何があっても不思議ではないご高齢の方々がたくさんいらっしゃいます(2019年9月現在、総人口における65歳以上の人口の割合(高齢化率)は28.4%、※1)。私達にとって、自分や大切な人の「もしもの時」というのは、決して遠い未来の話ではないのです。

                  

「もしもの時」にどのような医療サービスやケアを選択するのか、本人がその場で適切に判断できるのが理想です。しかし実際のところは、病状の悪化などにより、約70%の方は、自分で選択したり自分の希望を人に伝えたりすることができなくなると言われています。

その一方で、前もって医療・ケア関係者や信頼できる人達たちとその話し合いができていれば、もしもの時にも、自身の考えに沿った医療やケアを受けられる可能性が高いとも言われています。

                    

それでは、どの位の人たちが周囲の人と事前の話し合いができているのでしょうか。

                  

厚生労働省が2018年度におこなった「人生の最終段階における医療に関する意識調査」(公表は2019年3月、※2)によると、「あなたの死が近い場合に受けたい医療・療養や受けたくない医療・療養について、ご家族等や医療介護関係者とどのくらい話し合ったことがありますか」という質問に対して、詳しく話し合っているという方は2.7%、一応話し合っているという方は36.8%にとどまり、55.1%の市民は「話し合ったことはない」と答えました

02_acp_opinions.JPG


「話し合ったことはない」理由としては、「話し合いたくないから」「話し合う必要性を感じていないから」という声がある一方で、「話し合うきっかけがなかったから」、「知識が無いため何を話し合っていいか分からないから」という理由が挙がっています。

03_acp_opinions.JPG

                      

また、この調査では、最近5年間に身近な人の死を経験された方を対象にして、「大切な人の死に対する心残りの有無」があるかも尋ねており、その結果、42.5%の方が「心残りがある」と回答されています。

04_acp_opinions.JPG

                   

現在政府は、「人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族などや医療・ケアチームと繰り返し話し合う取り組み」を「アドバンス・ケア・ プラニング(愛称:人生会議)」と呼んで、その重要性を訴え実施を広く呼びかけています。ちなみに、11月30日は「いい看取り・看取られ」ということから、人生の最終段階における医療やケアについて考える「人生会議の日」に制定されています。

このような取り組みは、個人の意思に従い進めるもので、知りたくない、考えたくないという思いは尊重される必要があります。 しかし、私たちが自分の望む暮らしや心配事 、価値観や人生観、医療やケアの選択などについて考え、周囲の信頼のおける人と話し合っておく、それも、できれば一回だけでなく折に触れ話すことができていれば、もしもの時にも、自身が望む医療やケアを受け、本人が納得し周囲の人達たちも後悔しない最期を迎えられるかもしれません。


05_acp_hobby.JPG師範の腕前を生かし、骨折後のリハビリとしてちぎり絵に取り組まれる方(提供:大城京子氏)

                       

そこで未来館は、みなさんが家族や信頼している人たちと「もしもの時」について話すきっかけを提供したいと思い、12月21日(土)に「アドバンス・ケア・プラニング(人生会議)」をテーマとしたトークセッションを企画しました!

登壇者は、医療や介護現場の最前線で活躍される医師の西川満則氏と介護支援専門員の大城京子氏です。実際の現場で起きたケースを例にしながら、アドバンス・ケア・プラニングの重要性やそれを取り巻く問題について話題提供いただきます。    

06_acp_guests.jpg(提供:西川満則氏、大城京子氏)

         

それに加えて、これからの未来によりよく生きるとはどのようなことか、 その実現のために期待される医療や介護の役割とは何か、科学技術の進歩はその助けとなりうるのか、などについても取り上げます。気軽にご参加いただけるワークも取り入れ、登壇者と参加者が双方向に交流できるトークセッションにしたいと思っております。  

以前からこのテーマに興味のあった方はもちろん、このブログを読んでちょっとお話を聞いてみたいなと思った方、ぜひご参加ください!事前にみなさんからの疑問、質問、ご意見なども受け付けております。参加申し込みの際にご記入ください。

       

12月という慌ただしい時期での開催となりますが、このトークセッションへの参加をきっかけとして、自分や大切な人が「最期まで自分らしく生きる」ために今私にできることとは何か、年末年始にじっくりと考え、周りの方々と語り合っていただけると嬉しいです。

皆さまのご参加をお待ちしております!!!

                  

-------------------------
【イベント概要】

トークセッション「人生の最期にあなたは何を望みますか?~後悔しないための意思表明~」

開催日時:2019年12月21日(土)14:30~16:00

開催場所:日本科学未来館 3階 実験工房

講師:西川満則氏(国立長寿医療研究センター 地域医療連携室長 緩和ケア診療部、医師)、大城京子氏(居宅介護支援事業所・快護相談所 和び咲び 副所長、介護支援専門員)

イベント詳細はこちら
https://www.miraikan.jst.go.jp/event/1912211425266.html

-------------------------


【参考資料】
※1:総務省『統計トピックスNo.121 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-』2019年9月15日、総務省統計局

※2:厚生労働省『人生の最終段階における医療に関する意識調査 報告書』2019年3月、人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会