テーブルもんも、CRISTAL!

こんにちは、展示開発課 情報科学担当の鈴木です。
今回から「もんもとすむいえ」のもんもたちを1つずつ、制作中の写真を交えながら紹介していきます。
まずは展示場内入ってすぐの「テーブルもんも」をご紹介しましょう。
テーブルもんもの正式名称は「CRISTAL(くりすたる)」、Control of Remotely Interfaced Systems using Touch-based Actions in Living spacesの略です。
開発者の坂本 大介さんは、東京大学大学院情報理工学系研究科で助教をされています。
実は、坂本さんは研究室の先輩で、一緒にバンドを組んでいたりするのですが(坂本さんはベーシスト)、今回のメディアラボ展示ではJST ERATO五十嵐デザインインタフェースプロジェクト側の窓口となり、微に入り細にわたりサポートしていただきました。
坂本さんは以前から「住宅はもっとスマートになる」と考えています。
言われてみれば確かに、私たちが住む家はテレビやインターネットが普及する前からその姿を大きく変えてはいません。
CRISTALは簡単に言えば次世代のリモコンです。
今、私たちはテレビのリモコン、部屋の電気のスイッチ、スピーカーのボリューム…とたくさんの機械をバラバラに操作していますが、
CRISTALはお気に入りのソファからほとんど動かずにたくさんの機械を操ることができます。
「たくさんの機械を操るならたくさんのボタンがついたリモコンを使えば良い」ではなく、部屋の様子をテーブルに表示して、それらを触って操るのがCRISTALの特徴です。
インタフェースの研究分野ではWYSIWYG(うぃじうぃぐ)という言葉があります。
What You See Is What You Get、「見たものが得られる」という意味で、たとえば最近の文書作成ソフトなどはパソコンの画面上で紙に印刷したらどうなるかを確認しながら編集することができます。
一見当たり前のようにも思いますが、昔は実際に印刷するまでそれが何色で印刷されるか、どんな大きさになるかわからないのが普通でした。
今のリモコンもまさに「このボタンを押したらどうなるか」がわかりにくいまま操作をしています。
CRISTALはWhat You See Is What You Control、「見たものが操れる」ことを大事にしているので安心して操作することができます。
今回の展示では体験できませんが、CRISTALはお掃除ロボットに掃除して欲しい場所を伝えたり、本棚の本を読んだりすることもできます。
未来の生活では今よりもっと多くの機械に囲まれて生活しているかもしれませんが、CRISTALがあれば混乱せず快適に生活できそうですね。
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