現実ヲ拡張セヨ! MorPhys!

現実ヲ拡張セヨ! MorPhys!
こんにちは、展示開発課の鈴木 真一朗です。
第12期メディアラボ「現実拡張工房」、最後にご紹介する研究は「MorPhys(もーふぃす)」。
未来の建築です。
動く建築、変わる建築
MorPhysは、こちらの動画をご覧いただくのが最もわかりやすいでしょう。
巻き尺を重ねてできた支柱がモータによって伸び縮みすることで、空間がさまざまに仕切られていきます。
建築といえば固くて動かないのが当たり前ですが、部屋の大きさや居住者のライフスタイルに合わせて、変化する建築があっても良いのでは?と研究が進められています。
コンピュータが支柱を制御していますが、人間が支柱を手で伸ばしたり縮めたりすることもできます。
センサを組み合わせれば日光を追いかける建築や障害物を避けながら伸びる建築も可能かもしれません。
Polygon into the real world!
何度もくり返しているように、「現実拡張工房」は東京大学の苗村健先生の「モニタからあふれちゃった情報科学」という研究テーマを紹介していますが、
MorPhysも例外ではありません。
コンピュータの世界では、CGなどを作る際にポリゴンと呼ばれる三角形の板がひとつの基準となります。
言い換えれば、コンピュータにとって世界は三角形の集まりです。
私たちの感覚からするとちょっと変な感じがしますが、「世界=ポリゴンの集合」として、これまでさまざまなCGが作り出され、ノウハウが蓄積されてきました。
このコンピュータにとっての常識を現実世界に取り出してあげたのがMorPhys、CGの世界と現実の世界を優しくつなぎます。
すでに建築の現場でもコンピュータは欠かせない存在となっていますが、これからはCGの世界と現実の世界の良いとこ取りをもっともっと推し進めてくれるでしょう。
【これまでの「現実拡張工房」記事】