ナノカーとは何なのかー?
~研究者に聞いてきました②~


こんにちは!梶井です!


ここ最近の私の記事は、ナノカーという分子の世界のものっすごく小さい車の話ばかりで、とうとう同僚からも"変態"と呼ばれてしまいました・・・

しかし、この話題も今回でひとまず最終回となります!

前回ブログはこちら → http://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/20161202post-713.html

ナノカーレースに関するブログはこちら → http://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/20161101post-706.html


前回から引き続き、ナノカーレースNIMS-MANAチームリーダーの中西和嘉(なかにし わか)先生からお伺いした内容となります。
(NIMS-MANA; 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 http://www.nims.go.jp/mana/jp/index.html)


今回は、中西先生がどんな研究者なのか、どのようなことを考えているのかに迫ってみました!

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理解できなくても、分かったこと、感じたこと
 ~2016年ノーベル賞を振り返って~


物理学者が頭の中で解明している世界は、 
 とてつもなく難解で不思議だと知った−−。


それを「分かりたい」という強い気持ちと、
 それが自分の中にある理由に気付いた−−。


化学者の「本気の遊び心」感じ、
 敬意を込めて「バカですね」と言いたくなった−−。



2016年のノーベル賞発表から約2ヶ月。

私たち科学コミュニケーターは、未来館のフロアで、ブログ記事で、ニコ生放送で、受賞内容を「伝える」活動に取り組んできました。


20161105_tani01.jpg 物理学賞を解説する科学コミュニケーターの坪井(筆者撮影)



だいぶ落ち着いた今、振り返ってみると。

私たちがサイエンス以外の部分にも、心を動かされたことに気付きました。


それを、みなさんともシェアしたい−−。


物理学賞を3年連続で担当しながら難解なテーマに手も足も出せず、同僚の奮闘を見守るだけだった谷が、だからこそ感じたことをまとめます。


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ナノカーとは何なのかー?
~研究者に聞いてきました①~



こんにちは!梶井です!


さて、前回の私のブログでは、目に見えないちっちゃい車、ナノカーの国際レースが来春にフランスで開催されるみたいだよ!という紹介をいたしました。

(ブログはこちら → http://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/20161101post-706.html)


しかし、ナノカーレース公式サイトや、日本チーム特設サイトを眺めているだけでは、梶井のワクワクは収まらず・・・


なぜかというと、私は「その人がどんな思いをもって取り組んでいるのか」を知りたいからです。


ということで、日本チームのメンバーが所属する物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(NIMS-MANA; http://www.nims.go.jp/mana/jp/index.html )へ行ってまいりました!!


今回取材した方はこちら!日本チームリーダー 中西 和嘉 (なかにし わか) 博士です!



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中西先生のご経歴はこちら(英語です)。 → http://www.nims.go.jp/super/HP/Nakanishi/Nakanishi%20for%20home%20page.htm


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ニホニウム(Nh)周期表に!未来館でイベント開催!

みなさん!

公表されたばかりの最新の周期表をご存知でしょうか?

国際純正・応用化学連合(IUPAC:化学の国際学会のひとつで、元素や化合物の名前を決めている組織)が公開した周期表です。(下のURL)

ついに 日本で初めて、アジアで初めて、新たに発見した元素が正式に周期表に載りました!

その名は ニホニウム (Nh)                  

20161130IUPAC_Periodic_Table-28Nov16s.jpg
https://www.iupac.org/cms/wp-content/uploads/2015/07/IUPAC_Periodic_Table-28Nov16.jpg より

発見・命名したのは、理化学研究所仁科加速器研究センターの森田浩介グループディレクターを中心とする研究グループ(森田グループ)です。

この日を待ち望んでいた方々もたくさんいたのではないでしょうか!

学校の教科書にもこれからこの「ニホニウム」の名前が載っていくはずです。

そして、未来館ではニホニウムに関するトークイベントを12月3日(土)に実施します。トークテーマは『新元素「ニホニウム」発見の意味するもの』
周期表にニホニウムが載ることは一体どのような意味を持つのでしょうか。

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アジア史上初!待ちに待った113番目の冬

「アジア史上初!」「113番目」でピント来た方もそうでない方も、夢のある話が好きな皆様、お待たせしました!

2015年12月31日、113番目の元素の命名権を日本の理化学研究所 森田浩介教授率いるチームが獲得してから約1年。
2016年3月18日、森田教授らが国際純正・応用化学連合(IUPAC)へ提出した113番元素の元素名案および元素記号案は「nihonium(ニホニウム)」、元素記号案は「Nh」

―113番目の元素の名前は「nihonium(ニホニウム)」、元素記号案は「Nh」で何か不都合はないか?
2016年6月9日から始まった一般の方の意見を聞くpublic reviewが2016年11月8日締め切られました。
(新元素発見について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください)

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最初の津波が「引き波」? 「沖合」で観測?

一昨日(11月22日)早朝の福島県沖の地震。

びっくりした方も多いのではないでしょうか?

 

20161123_tsuboi_01.png11月22日5:59 福島県沖の地震 震度分布図(気象庁報道発表資料より)

 


気象庁の報道発表資料(第79報)より 
・ 発生時刻 :11月22日05時59分
・ 地震の規模(マグニチュード) :7.4
・ 場所および深さ :福島県沖、深さ25㎞
・ 発生機構 :北西-南東方向に引っ張られた正断層型


 

発生時、都内の家でまだ寝ていた私。
長く続く揺れにだんだんと不安になり、起きて、リビングのテレビをつけると、福島県に津波警報が発表されていました。

 

その後、NHKの報道で最初に伝えられた津波の観測情報は

「6時6分に小名浜の沖合で引き波を観測」

 

最初の津波(第1波)が「引き波」? 「沖合」で観測?

これまでの津波情報であまり聞きたことのないキーワードが二つ。
それぞれ、どういうことなのかまとめます。

 

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わかったへの相転移③
1次元ではもっとすごい相転移が起こる
~2016ノーベル物理学賞~

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こんにちは!

山内からバトンを受け継ぎました、科学コミュニケーターの坪井です。
今回は2016年ノーベル物理学賞の3本柱の中の1つ、ホールデン博士が1983年に発表したホールデン予想(Haldane's conjecture)のお話です。

前回は「2次元にある小さな棒磁石の渦がペアになったり離れたりすることで相転移が起こる」という話でした。今回の主役も小さな棒磁石たちですが、舞台は2次元ではありません。

なんと!
い ち じ げ ん !!!

1次元にある小さな棒磁石たちが、ビックリするようなことを引き起こします。
さあ、順に見ていきましょう!

 


本日のお話の流れ

1. 舞台は1次元で、主役はスピン
2. 素直に揃うか、天邪鬼に揃うか
3. 1次元でのスピン
4. スピンの大きさ
5. 1/2より大きなスピンのふるまい
6. すぐには受け入れられなかったHaldaneの発見


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正確に、でも印象的に「伝える」ために考えること


「ゆうべは曇っちゃったなぁ」

今年最大の満月が見えるはずだった11月14日の翌15日(火)。未来館の休館日は科学コミュニケーターもお休みで、自宅で何となくテレビやインターネットを見ていました。「68年ぶりのスーパームーン」なるフレーズがあちらこちらにありました。

「スーパームーン自体は、去年もあったけどなぁ」

と思っていたところで見つけたのが、この記事。「○年ぶり」という表現に対し、長年抱いていた違和感が、整理されていました。

68年ぶりの「スーパームーン」を巡る"大きな誤解"
https://dot.asahi.com/dot/2016111300020.html

「何十年ぶり」というような表現が用いられると、スーパームーン自体が極めて珍しいという印象を受けがちだ。だが、実際のところ、スーパームーンは1~2年ごとに起きており、それほど珍しい現象ではない。何が68年ぶりなのかというと、それは「地球と月の距離」なのだ。

「今年11月14日の満月は、68年前のものより約30km遠く、昨年や一昨年のものより約500km近い。しかし、約6400㎞という地球の半径のサイズを考えれば、ほとんど気付かないような差なのです。つまり『数十年ぶり』という表現は、事実ではありますが、いわば言葉遊びのようなもので、ほとんど意味がないといえます」(国立天文台の広報担当者)

dot.ニュース:publications.asahi.com より

本ブログ記事では、上記を踏まえつつ、個人的に思うことをまとめます。


※「スーパームーン」には明確な定義がありませんが、本ブログ記事ではアストロアーツが「考え方」として紹介している下記を仮の定義として話を進め、定義の有無の問題についても後述します。

アストロアーツでの「スーパームーン」の考え方(言葉の使い方)

科学的な定義が決まっていない言葉ですが、アストロアーツでは現状(2016年11月時点においては)"「月の近地点通過(月が地球に最接近するタイミング)」と「満月の瞬間」が「12時間以内」の場合、その前後の夜に見える満月"を指してスーパームーンと表記しています。「これが正しい」ではなく「このように考えることにしている」ということです。

出典:アストロアーツ
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/8730_ph161114


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「2016年 月の視直径の年変化と満月」。国立天文台「今年最大の満月」より
赤線と波線の交点が満月の大きさで、波線の上側の頂点が「近地点」。
先の考え方に基づけば、スーパームーンはそれなりに規則的に発生する。


まず、「68年ぶりのスーパームーン」という表現の何が問題かを考えます。


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漢方が世界に広まる日も近い?!

 

漢方薬を飲んだことがありますか?

 

と聞かれたら、おそらく「YES!」という方が多いのではないでしょうか?

 

日本では、漢方薬は薬局やドラッグストアで入手できますし、病院で処方されることもあります。

 

 

私は慢性鼻炎なので鼻水がひどいときには「小青竜湯」を時々飲んでいます。また、季節の変わり目など悪寒がするときには、「葛根湯」を飲むので、漢方薬にはお世話になっている方かもしれません。

161102_niiyama_01.png 

誤解をしている方も多そうですが、漢方は日本の伝統医学です。そのルーツは古代中国の医学「中医学」にあります。5世紀に、中国の医学が朝鮮半島経由で日本に伝来して、日本人向けもしくは日本で使いやすいようにアレンジされたのが、漢方医学なのです。

 

"漢方"という呼び名は、中国の呼び名ではなく、その後、江戸時代に入ってきた蘭方(西洋医学)と区別するために、"漢方"と呼ぶようになりました。

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11月14日の大きな満月の日に感じよう!
月と地球と私のつながり


みなさん、はじめまして! 今年4月より未来館の科学コミュニケーターとして働いています、渡邉吉康(わたなべよしやす)です。 よろしくお願いします! 私の専門は惑星科学で、大学院時代には太陽系の外にある「生き物がすむのに適した惑星(ハビタブル・プラネット)」を研究していました。とくに注目していたのは、惑星の自転軸の傾きが、気候にどう影響するかについてです。惑星に興味を持ち始めたのは、小学2年生の時。叔父からもらった百科事典に載っていた数々の惑星のすがたに一目ぼれしたのがきっかけです。

そんな私が11月14日(月)に楽しみにしている天体ショーがあります。それは、月が最も大きく見える「スーパームーン」です(※スーパームーンという言葉は天文学の正式な用語ではありません)。

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この日は、月が地球に最も近づく日。つまり月と地球が最も強く「つながって」いる日ともいえます。今回のスーパームーンは、最も小さく見える月よりも14%大きく、30%明るく見ることができます!

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