今年のお月見は土星の「月」にも注目しよう!
土星の「月」から学ぶ、物理学と人間関係??

みなさんはじめまして!科学コミュニケーターの高知尾です。

先日9月15日、土星探査機カッシーニが20年の旅を終え、土星本体に突入する形でその運用を終えました。私はNASAの専用チャンネルで最後の信号が到達する瞬間を見届けましたが、研究者が予想した時刻どおりに徐々に信号が減衰していく様子を目の当たりにして、人類の英知に感動を改めて覚えました。一方で、その計算をするために必要な土星の大気の情報をこれまで得てきたのはカッシーニ自身です。もちろん地球から指令を送ってはいるのですが、そこには自らの最期を自らで決めたカッシーニの意志のようなものを感じてしまいました。

前回はカッシーニの業績を科学コミュニケーターの渡邉が紹介しました。

土星の「月」(=衛星)は62個もあるので全てを紹介することは出来ませんが、今回はその中でも私が面白いと感じたちょっとマニアックでちょっと人間味(?)のある「月」をいくつかご紹介いたします。

ぜひみなさんの推しメンならぬ「推し月」を見つけてみてください。

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2017年ノーベル化学賞を予想する②
物質最小の動きを見る

こんにちは!科学コミュニケーターの鈴木です。
化学賞の予想、第2弾!さっそく予想します!

私の予想は、世界で初めて「1つの分子の動き」の動画撮影に成功した、東京大学の中村栄一先生です!分子とは、物質の最も小さい粒です。つまり、中村博士は物質の最小の動きを撮影したのです!


世界で初めて「1つの分子の動き」を動画撮影することに成功


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中村 栄一(なかむら えいいち)博士(1951年生まれ)
東京大学 名誉教授
写真提供:中村 栄一 博士(撮影:望月公紀氏)




空気や水、プラスチックの原料や医薬品、動植物や細菌が持つ物質、有機ELなどの電子機器の材料、これらはすべて分子からできています。研究開発を通して新しい物質をつくったとき、どんな分子ができあがったか確かめる作業は大学の研究室でも企業の研究でも必ず行います。

その分子の動きを見るというのはどのくらいすごいことなのでしょう?


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ニコニコ生放送で"これからのおやこのかたち"について語りました~インタビューパート~

 

今年4月にニコニコ生放送で放送したトーク番組「これからの"おやこ"のかたち ~第三者が介入する生殖補助医療を考える~」について、3本立てでブログをお届けしています。

20170906_tanaka_01.jpg写真:放送中の様子

 

前回のブログでお届けしたゲストパートに続き、2本目となる今回はインタビューパートについて書きます。このパートでは、次の3人に事前にお話を伺い、それをVTRとして放送しました。

 

1.精子提供で生まれた子ども:石塚幸子さん

2.代理出産により子どもをもうけた親:みっつんさん

3.不妊治療の経験がある不妊カウンセラー:鈴木さん(仮名)

 

インタビュー時間はそれぞれ1時間ほどだった(話に夢中になり、気づけばあっという間に1時間たっていました)のですが、繊細でとてもプライベートなことに真摯にお答えくださり、本当に貴重なお話を聞くことができました。できることなら視聴者のみなさんにもインタビューすべてをお届けしたかったのですが、放送時間は全体で90分。泣く泣く一人あたり5分ほどに編集して放送しました。

このブログでは、放送したインタビュー映像には入りきらなかった大切な部分を補いながら、3人のお話を紹介していきたいと思います。

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2017年ノーベル生理学・医学賞を予想する②
神経科学を変えた!オプトジェネティクス


こんにちは!科学コミュニケーターの石田です。

浜口の予想に引き続き、生理学・医学賞の予想、第2弾!

私の予想は、細胞を光で操作する方法を確立し、神経科学を変えたこちらの三人です!!!

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オプトジェネティクス(光遺伝学)の確立に対する貢献

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(左)
ピーター・ヘーゲマン(Peter Hegemann)博士 1954年生まれ
ドイツ フンボルト大学
写真提供:Peter Hegemann博士
(真ん中)
カール・ダイセロス(Karl Deisseroth)博士 1971年生まれ
アメリカ スタンフォード大学
写真提供:Karl Deisseroth博士
(右)
エドワード・ボイデン(Edward Boyden)博士 1979年生まれ
アメリカ マサチューセッツ工科大学
写真提供:Edward Boyden博士

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祝!11年連続!イグノーベル賞日本人受賞!!雌雄の役割が入れ替わった昆虫の研究

今年も日本人がイグノーベル賞を受賞しましたよ!
なんと、日本人は11年連続受賞!
お堅いイメージをもたれがちな日本ですが、オモシロ分野でも大活躍ですね!
おめでとうございます!!


今回の受賞者たちには、以下のようなプライズが贈られました!

20170915_yamamoto_01.jpg賞金の10兆ジンバブエドル。2017年9月15日現在、0.03円相当。(ニコニコ生放送より)

20170915_yamamoto_02.jpg謎のトロフィー。掲げている人が、主催者のMarc Abrahams氏。(ニコニコ生放送より)

20170915_yamamoto_03.jpgノーベル賞受賞者による手書きのゴミ、じゃなくて紙ももらえます。ペラっとした紙。全体に学芸会の雰囲気ですね。(ニコニコ生放送より)



うん、今年のイグノーベルもプライスレスな感じですね・・・。

今回、日本人が受賞したのは、生物学賞でした。その主役になったのが、こちらの生物です!

20170915_yamamoto_04.jpg交尾するトリカヘチャタテ。(北海道大学のプレスリリースより)

写真で交尾しているこちらの昆虫、トリカヘチャタテといいます。じっくり写真を見てみてください。なんだか違和感ありませんか?
交尾の際にはオスが上に乗っている生物が多いですが、この昆虫ではそれが逆なんです。上に乗ってがっちりホールドしているのがメスで、捕らえられているのがオスです。
でも、この昆虫の凄いところはそこではありません。なんと、メスがオスに陰茎(要はオチンチン)を挿し込んでいて、オスがそれを受け入れています。そう、この昆虫では、交接器が雌雄で逆転しているんです。

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今年のお月見は土星の「月」にも注目しよう!
土星探査機カッシーニの功績を讃えて

皆さん、こんにちは!惑星大好き科学コミュニケーター、渡邉です。

気がつけばもう9月も半ば。コオロギやスズムシの声が未来館の周りでも聞こえ始め、もう夏は終わったのか、と少しばかり寂しい気持ちにもなります。その代わりに、空気が澄んできたおかげで、夜空のお月さまも一段ときれいに見えるようになってきました。今年の中秋の名月は10月4日(水)とまだ先ですが、私はとても楽しみにしています!

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しかし、私が直近でもっと注目している、天文イベントがあります!それは、土星探査機「カッシーニ」の終わりを見届けることです。


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土星探査機カッシーニ

およそ13年間土星の周りを回って観測を続けた探査機カッシーニが、土星の大気圏に突っ込むかたちで役目を終え、その最後の信号が明日9月15日に届くのです。

探査機を打ち上げる時とは違って、なんだか地味だなー、と思われるかもしれません。確かに、これから探査機でいろいろなことがわかるかも!という種のワクワク感はありません。しかし、この探査機が13年以上かけて発見してきた数々の成果を振り返り、その頑張りをねぎらうには、いい機会だと思うのです。



というわけで、皆さんも少しばかりお付き合いいただければと思います。

カッシーニがどんなことをしてきた探査機なのか、ざっくり振り返ってみましょう!

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イグノーベルも予想!オスマウスの涙には、オスらしさを高めるフェロモンが含まれる?!

こんにちは、科学コミュニケーター田代です!
イグノーベル賞に関してさまざまな研究をリサーチしていた時のことです。

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こ、これは!!
その時目に飛び込んだのは、

「オスマウスの涙には、オスらしさを高めるフェロモンが含まれる」ということを発見した。

という研究。

何っ?!
オスらしさとはどういうことだろう?
オスマウスが泣くといいってこと?
人間も泣けば男らしくなるのかな?
でも昔、「男が泣くな!」と言われたことがあるんですけど...

などなど、妄想しだすと止まりませんね!

とっても惹かれたので、ぜひ先生から直接聞きたい!と思い、
東京大学大学院農学生命科学研究科の東原和成先生にお会いしてきました。
今日は、先生から伺ったお話をキュッとまとめてお届けします。

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2017年ノーベル化学賞を予想する①
がん治療における新たな概念の発見

皆さん、はじめまして。

科学コミュニケーターの森脇です。
私は今年4月、未来館にやってきました!!なので、ノーベル賞の予想も初めて...。
緊張しますが、坪井の物理学賞の予想、浜口の生理学・医学賞の予想に引き続き、化学賞の予想、第1弾!さっそく予想します!

私の予想は、がん組織の内で起こっている、今日の抗がん剤設計の基本的なコンセプトのひとつとなっている現象を発見した、こちらのお二人です!!!!

(私は去年まで抗がん剤の開発にかかわっていたので、ぜひこの研究を推したかったのです。)


がん治療における高分子薬物の血管透過性・滞留性亢進(EPR)効果の発見



20170909moriwaki_01.jpg前田 浩(まえだ ひろし)博士(1938年生まれ)
一般財団法人バイオダイナミックス研究所
理事長/研究所長
写真提供:前田浩先生
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松村 保広(まつむら やすひろ)博士(1955年生まれ)
国立研究開発法人国立がん研究センター
先端医療開発センター医薬品開発グループ
新薬開発分野 分野長
写真提供:松村保広先生

日本人の2人に1人はその生涯の内に、がんを患い、3人に1人はがんによって亡くなっています。今や、誰もがなっておかしくない病気であるがん。
がんについての研究は長年行われていますが、まだ克服できずにいますし、発がんのメカニズムがすべて解明できているわけでもありません。
がんは、研究が進んで1つの謎が解明されると、同時に新たな謎がたくさん出てきてしまうというような、とても複雑で手強い相手だったのです。

そんな複雑ながんですが、かつて、
がん組織に特有のある現象を発見した科学者がいました。その発見は、現在の抗がん剤をつくる上での基本的なコンセプトのひとつとなっています。
そんな素晴らしい研究成果を紹介したい!!!
ということで、EPR効果の発見について紹介します。

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2017年ノーベル生理学・医学賞を予想する①
コレステロール低下薬 スタチンの発見

こんにちは。科学コミュニケーターの浜口です。今年も未来館のノーベル賞イベントで生理学・医学賞を担当します。


私が今年皆さんに紹介したい、ノーベル賞にふさわしい研究は、


心臓・脳血管疾患から現代人を救う!
コレステロール低下薬「スタチン」の発見


遠藤 章博士
1933年生まれ。東京農工大学名誉教授(写真提供:株式会社 バイオファーム研究所)170910_hamaguchi_06.jpg


「スタチン」とは、脂質異常症(高脂血症とも呼ばれます)の治療に使われる薬です。体内でコレステロールをつくる反応に関わる酵素の働きを抑えて、血中のコレステロール値を低下させる作用を持つ薬をまとめてこう呼びます。良い薬は世の中にたくさんあるのに、なぜこの「スタチン」がそんなに特別なのか、さっそく見ていきましょう!

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みんなで笑って考えよう!~今年もやってきたぞ、イグノーベル!!~

こんにちは、やや夏バテ気味の科学コミュニケーター田代です!

8月終わっちゃいましたね...。
みなさんは楽しい夏休みを過ごしましたか?
それともこれから夏休みですか?

8月が終わると未来館では毎年、世界が注目する、とある授賞式でしだいに館内が盛り上がっていきます。
何だと思います?

世界が注目する、とある賞といえば、言わずと知れた10月のノーベル賞受賞者発表!
うーん、それも正解!

もう1つありますよ!
それは9月に行われる、格式ある(?)賞。

そう、ノーベル賞ならぬ、イグノーベル賞です!!

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