それゆけ!?折り紙深海生物

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日本科学未来館では、なぜか深海生物の生きている姿をゆっくり観察することができます。そんな深海生物たちを目の当たりにしながら、ただ指をくわえてみているのは、折り紙科学コミュニケーター中井の名が廃るということで、今回は私の創作した折り紙深海生物をいくつかご紹介します!

<ユノハナガニ(Gandalfus yunohana)

5階展示フロアには「しんかい6500」の展示近くにユノハナガニの水槽があります。

いつも同じ水槽のなかに居ながらお互いに少し離れて過ごしているユノハナガニたち。

昨年11月22日には珍しく3匹そろって仲良く集まっている姿がありました。なんだかほほえましいですよね♡

 

(写真) 左から田子作(♂)、ナズナ(♀)、カグヤ(♀)が身を寄せ合って並んでいる様子。 (写真) 左から田子作(♂)、ナズナ(♀)、カグヤ(♀)が身を寄せ合って並んでいる様子。


 

創作折り紙作品「ユノハナガニ」

ナズナさん、田子作くんと新入りのスリーショット。水槽にはまだ入れてもらえていません。 「ユノハナガニ」 創作 中井努

ナズナさん、田子作くんと新入りのスリーショット。新入りはまだ、水槽には入れてもらえていないのです......。

  この夏に創作した作品です。夏休みの深海生物をテーマにしたワークショップでは、会場の入口にそびえていた巨大な熱水噴出孔に出没していました。

ユノハナガニは深海の光が届かないところで目がほとんど退化してしまっているので、作品としては普通のカニと違って、目を折り出すことはしていません。角が少なくていいのです。

 折り紙者のために展開図も公開!

カニをつくるのにはオーソドックスな展開図。もっとリアルな造形にしたり、他のカニを折るのにも使えそうです。ご興味のある方は挑戦してみてください。

「ユノハナガニ」の展開図 創作 中井努 「ユノハナガニ」の展開図 創作 中井努

 

 <グソクムシBathynomus

グソクムシ、漢字では「具足虫」と書くそうです。具足は鎧や甲冑の意味。鎧や甲冑というとカブトムシやクワガタをイメージする方もいらっしゃるかも知れませんが、実際のところは「海のダンゴムシ」です。

「海のダンゴムシ」 「海のダンゴムシ」

海のダンゴムシで代表的なのはオオグソクムシダイオウグソクムシでしょう。オオグソクムシは体長が最大15センチメートル、ダイオウグソクムシの巨大なものは、なんと体長50センチメートルにも及ぶんです。陸のダンゴムシとはかなり違いますね。

オオグソクムシ オオグソクムシ

ダイオウグソクムシ ダイオウグソクムシ

(プチ情報:写真で紹介できないのですが、「メナガグソクムシ」というグソクムシも見た目が魅力的です。まるで、バカボンにでてくる「保安官さん」や「赤レンジャー」のようです。)

ただ、海のダンゴムシが陸のダンゴムシと共通している部分もあります。

赤ちゃんのときには脚が6対12本)で生まれてくるんです。

ふーん何がすごいの?って、思いましたね。そこのあなた!

実は等脚類の特徴なんですが、脱皮して成長する過程で足の数が7対14本)になるんだって!?

脚の数が変わるし、わずかに1対だけ増えるというこのビミョーなところ、驚きです!!

創作折り紙作品「具足虫」

「具足虫」 創作 中井努 「具足虫」 創作 中井努

私の創作した折り紙「具足虫」は体長13センチメートル弱で脚の数が7対ですので、大人のオオグソクムシといったところでしょうか?

 

「具足虫」の展開図 創作 中井努 「具足虫」の展開図 創作 中井努

「具足虫」の展開図は、複雑に見えるかも知れませんが、脚を折り出すために、同じパターンを繰り返し使用しているのが分かると思います。規則的なパターン繰り返し回数を変えることで、脚の数を変更できるような構造になっています。結果として紙の四隅を角として使わない非効率的な展開図になってしまいました。正直なところ、「具足虫」は誰も折ってみたいと思わないでしょうが、「ユノハナガニ」のシンプルな展開図と比較してご鑑賞ください。

 

創作折り紙作品「メンダコ」

とある深海水族館へ科学コミュニケーター仲間で出かけたときに気になった深海生物。

普通のタコと違って、とってもヒレに特徴のあるこの「メンダコ」。

早速翌日、試作品を一緒に水族館へ行った科学コミュニケーターにみせたところ

「ヒレが大きすぎる!それじゃあ、ウサギの耳ですね!!」

というので、ウサ耳部分を折り込んで小さくすることに......。

「ヒレの部分が前後に向いて互い違いになっているのが可愛いのよね。」

ともご意見をいただき、そんなポーズで完成写真をパチリ!!

「メンダコ」 創作 中井努 「メンダコ」 創作 中井努

それにしても、水族館では海系・生物系科学コミュニケーターたちの実力に感心させられました。
表示されている生物の名前と写真を見ながら、水槽内の生物を見ていくのが普通の水族館のみかたでしょう。
しかし、彼らと一緒に水槽を見てまわるととっても楽しい!!
水槽の中で名前も写真も出てないような生物に注目しているんです。そして解説合戦がはじまる......。
私が気づかなかった思いもよらない新しい観点を気づかせてくれました。
専門家というか科学コミュニケーターって大事なんですね♡

未来館は水族館じゃないけど、貴重な深海生物の生態を観察することができる日本でも珍しい科学館です。展示フロアでオオグソクムシユノハナガニをじっくりと観察してみてはいかがでしょうか?新しい発見があるかも知れませんよ!!

(【注】未来館でご覧いただけるのは、ユノハナガニです。また、2014年3月31日まではオオグソクムシもいます。ダイオウグソクムシやメナガグソクムシ、メンダコは展示していません)

Happy folding! & Happy Science Communication!

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この記事への1件のフィードバック

こんばんは。
メンダコの画像検索から飛んできました。

折り紙、とっても精巧ですね...!
一枚の紙でこんな複雑な造りを再現(しかも立体的に!)できるなんて、感激しました!
私は特にダイオオグソクムシが好きなので、必ず挑戦しますね。展開図お借りします。
メンダコも特徴がぎゅっと盛り込まれていてかわいらしいですね...!
こんな折り紙が作れたら楽しいだろうなあ、と思ってしまいました。

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