「どうする!? プラごみ」vol. 2

エプロン・ぬいぐるみ・調味料?? みんなの「自分らしさ」が楽しいアイデア紹介

こんにちは、科学コミュニケーターの大澤です。

Mirai can NOW4弾「どうする!? プラごみ」が始まって1カ月がたちました。415日には札幌市で開かれた先進7カ国(G7)の環境大臣らが集まる会議で、「2040年までに追加的なプラスチック汚染をゼロにする」という目標の合意がなされたそうです。プラごみ問題をどうにかしていかなくちゃいけないという世界的な流れがますます加速しています。

そうはいっても一筋縄ではいかないのがプラごみ問題。やみくもにプラスチックをなくそうとすることは、別の問題を生じさせるかもしれません。

展示の中では、社会のさまざまな現場で解決に向けて具体的に取り組む5人の実践者から皆さんへの「問い」(本文最後のURLから見ることができます)を紹介しています。今回はそんな「問い」に対して、皆さんから寄せられた、解決にさらに近づいたり、別の問題を生じさせたりしないためのアイデアや声の一部を紹介していきたいと思います!

みなさんからの意見を集めています!

置かれている「問いボード(注:未来館におかれる、ふせんで来館者の皆さんの意見を集めるボードの総称)」はこんな感じ。

パネルの右半分にあるのが問いボード。問いは全部で5種類あります!

「どうする!? プラごみ」では、皆さんがどんな立場から回答しているのかが分かるようにふせんにスタンプをおして工夫をしています。

ふせんにはスタンプがおされていて、そこを穴埋めし“その立場ならでは”のアイデアを考えてもらう仕組み。スタンプは全部で9種類。

問いに答えるとき、「皆さんならではの情報」を書いてほしいな、と思って試行しているのがこのスタイル。ちょっと書きにくいかもしれないなと想像していたのですが、思った以上に皆さんにいろいろ考えて書いてもらえており、とてもうれしく思っています!

寄せられたアイデア

それではここからは、これまでに皆さんに書いていただいたアイデアをいくつか紹介していきたいと思います!

中谷和史さんからの問い:「プラスチックじゃないと困るものは? どうして困るの?」

中谷さんは、株式会社カネカで自然の中で分解される、でもプラスチックと同じような機能性を持った新素材を開発しています。「プラスチックじゃないと困るもの」を皆さんから聞くことで、中谷さんが作った新素材を使って作るべき製品はなんなのか考えることができるかもしれません。

そんな問いに寄せられたアイデアは……これです!

「小さい子どもと一緒に住んでいる」という方のアイデアは「子ども用のエプロンはやっぱりプラスチックが楽!布よりも楽に洗えるし」

うーんなるほど。思い返すと私も、妹が赤ちゃんだったとき、プラスチックでできたエプロンを付けていた姿を覚えています。食べこぼしがしみこむこともなく、水で流してあらえることが大事なんですね。プラスチックと同様の機能をもつ中谷さんたちの新素材も生かせそうな場面な気がします。

岩元美智彦さんからの問い:「あなたが循環させたいものはなに? どうして?」

岩元さんは、着なくなった服を回収して資源にする「BRING™」というプロジェクトを展開しています。そんな岩元さんは、服だけでなく、さまざまなものを「循環」することを目指しているそうです。皆さんが循環させたいなと思っているものを伝えれば、次のプロジェクトのヒントにしてもらえるかもしれません。

この問いに寄せられていたアイデアは、こちら!

「ぬいぐるみが好き」という方のアイデアは「子どもの時ぬいぐるみいっぱい買ったので、どうしようか困ってる!捨てるのがいやだからほかの人にあげたい~」

か、かわいい……!字から察するに、お子さんが自分で書いてくれたもののようでした。ぬいぐるみってたしかに、ずっとおうちに居続けていたりしますね。私も、何度もの引っ越しにずっと付き添ってもらっているテントウムシのぬいぐるみを持っています。ゴミに出すのははばかられるけれど、ほかの人に使ってもらえたり、あるいは素材に戻して新しいぬいぐるみをつくったりしてもらえるなら手放してもいいかも。ぬいぐるみたちが循環するプロジェクトもよさそうですね。

髙橋由紀子さんからの問い:「量り売りだとうれしいもの、困るものは?」

髙橋さんたちは「量り売り」のお店を開いています。お客さんが容器を持参して、必要な分だけ買う「量り売り」ならば、容器や包装に使われるプラスチックは節約できます。さらに食品ロスも減らせるなどのさまざまな効果がありそうです。みなさんは、どんなものを量り売りしてほしいと思っているのでしょうか?

「だんなさんと一緒に住んでいる」という方のアイデアは「二人暮らしだと調味料や食べ物が余ってしまう。使う分だけの量をはかって買いたい。近くにお店が少ないと不便になってしまうので、こういうお店を増やしてほしい」

なるほど。このアイデアの面白いなと思ったところは、「うれしいものが売っていたとしても、お店が遠かったら買いに行かない/行けないよ!」という点をきちんと書いてくれているところだと思います。私も、たしかに調味料は量り売りだとうれしいな、うちの近くで買えると便利だなと思います。こういうお店が増えるためには、きちんと売り上げが増えることも重要なはず。もっと共感の輪が広がれば、量り売りのお店が身の回りにも増えるかもしれませんね!

最後に……オンラインでも参加できます!

今回は5つの問いのうち3つだけ、しかもそれぞれ1つずつのアイデアしか紹介できませんでした。でも、その他にもまだまだたくさんのアイデアが寄せられています。

 

次回以降のブログでも紹介していきますが、それでもすべては紹介しきれません。ぜひ、未来館にお越しの際に寄せられた多様なアイデアを見て、皆さん自身のアイデアも考えてみてください!

 

来館できない方もオンラインでアイデアの投稿はできます。このブログを読んでアイデアを思い付いた方、ぜひ投稿お待ちしています!

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