今年も残すところ、あとわずかとなりましたが、みなさんにとって今年はどんな年でしたか?
科学界では今年を振り返る恒例の、2011年科学10大ニュースが科学誌サイエンス(Science)から発表されました。
Science - 「Breakthrough of the Year」
https://www.sciencemag.org/site/special/btoy2011/(リンクは削除されました。また、URLは無効な場合があります。)
- エイズの治療薬にパートナーへの感染を防ぐ効果
- 小惑星イトカワの微粒子を持ち帰った探査機はやぶさ
- ネアンデルタール人と現生人類の交配が、免疫の多様性につながった
- 光合成を担うタンパク質複合体の構造を解明
- 初期宇宙で発生した当時の組成のままの水素ガス雲を発見
- 腸内細菌は3タイプに分類される
- 実用化がみえた世界初のマラリアワクチン
- 常識に当てはまらない太陽系外惑星の発見
- 放射性物質の除去フィルターとして話題になったゼオライトの改良
- 老化細胞の除去によるアンチエイジング効果
2位のはやぶさの功績はわたしたち日本人には特に印象が強かったですね。
4位も日本人研究者(岡山大学の沈建仁教授と大阪市立大学の神谷信夫教授)による功績です。
番外として、東日本大震災も取り上げられました。
2011年、日本は大地震、津波、放射線被ばく等、未曾有の被害を受けました。
今年はもうすぐ終わりますが、原発事故も、震災復興もまだ終わっていません。
科学に対する過信、不信、不安に揺らいだ1年でした。
しかし、新たな社会を築く力もやはり科学ではないでしょうか。
さて、みなさんは、来年はどんな年にしたいですか?
来年の話が出たところで、同誌が注目する2012年の研究をご紹介します。
Science - 「Areas to Watch」
https://science.sciencemag.org/content/334/6063/1630(リンクは削除されました。また、URLは無効な場合があります。)
- わたしたちに重さがある理由、ヒッグス粒子の発見なるか?
- 光の速度を超えた?ニュートリノ
- 再生医療へ応用なるか?幹細胞の代謝
- 集団の遺伝情報を解析し、発症リスクから予防まで役立てるゲノム疫学
- 知的障害の治療
- NASAの火星探査機・キュリオシティによる調査
どれも、私たちの社会に革命をもたらす期待がありますね。
さて、
みなさんにとって今年はどんな年でしたか?
来年はどんな年にしたいですか?
さらに、もうひとつ、質問させてください。
来年、再来年、明明後年、さらにその先も、わたしたちが豊かに暮らせる社会の実現のために、科学技術は何をなすべきでしょうか?
その答えをみなさんとともに考え、歩んでいきたいと思います。
今年1年、本ブログをご愛顧くださり、まことにありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
(来年は1月2日より開館です。みなまのご来館を心よりお待ちしております。)